JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2012年度>2012年10月号
JSTnewsは、独立行政法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03 試料を観察しながら、その場所にある分子を明らかに
顕微鏡で病理組織を観察しながら、その場所にある分子が何かを分析したい──。医学のニーズから生まれ、見た目の「観察」と、その分子構成を明らかにする「質量分析」を可能にする「質量顕微鏡」が、産学連携プロジェクトによって開発された。
P.08 分野の壁を超えた出会いから、明日の共同研究の芽が生まれる
全国の「さきがけ」研究者が一堂に会して、異なる領域の人材と交流する「第2回さきがけ研究領域交流会」が、2012年8月9日、名古屋で開かれた。普段は会う機会も、話す機会もない異分野の研究者同士の交流から共同研究の芽が生まれる瞬間をレポートする。
P.12 より薄くより高度な計測能力を持つ3軸触覚センサを開発
ロボットが皿を洗い、掃除機をかけ、介護を手伝う──そう遠くない未来の話だ。家の中には、「押す」「持つ」「握る」といった動作を必要とするモノが多くある。ロボットの手は、人の手に近づかなければならない。そこで大きな一歩を記したのが、タッチエンス株式会社の中井亮仁取締役と丸山尚哉取締役らが開発した3軸触覚センサ「ショッカクチップ」だ。
P.16 戦略的創造研究推進事業さきがけ 太陽光と光電変換機能
研究課題「半導体量子ドットの多重励起子生成と太陽電池への応用」
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 沈青 助教
浜松医科大学医学部の瀬藤光利教授らは、生体内の分子分布を可視化できる「質量顕微鏡」を開発した。写真は質量顕微鏡でエビの眼球を分析し、標的とする内在性ペプチドの分布イメージを画像化したものの一部拡大図(一つのドットのサイズはおよそ細胞一つ分)。赤い部分に標的ペプチドが多く含まれていることがわかる。