参考1

研究領域の概要


<チーム型研究(さきがけ)>


○ 戦略目標:「代謝調節機構解析に基づく細胞機能制御に関する基盤技術の創出」の下の研究領域

1 「代謝と機能制御」
研究総括:西島 正弘(国立感染症研究所 細胞化学部長)
研究領域の概要
 本研究領域は、細胞内の代謝産物を解析し、細胞機能を効率的に制御することを可能とする基盤的な技術に関して、個人の独創的な発想に基づく革新的な技術の芽の創出を目指す研究を対象とします。
 具体的には、脂質、糖、アミノ酸、核酸関連物質などの代謝産物群の体系的あるいは網羅的解析、代謝産物情報に基づく細胞状態の評価・分類、細胞の代謝経路のモデル化とシミュレーション、代謝経路を制御する化合物の予測と設計、新機能を付与した細胞の作製などに関して、新たな方法論の創出や技術展開の契機となることが期待される研究であり、それぞれの要素技術から細胞制御研究までを対象とします。

○ 戦略目標「光の究極的及び局所的制御とその応用」の下の研究領域

2 「光の創成・操作と展開」
研究総括:伊藤 弘昌(東北大学電気通信研究所 所長・教授)
研究領域の概要
 本研究領域は、光の本質の理解、光に関わる新しい現象・物性の解明、光の制御と光による物質の制御に関する新しい概念・手法の探求などに関して、個人の独創的な発想に基づき、将来もたらされると期待される新パラダイムを見据えたこれまでにない研究を対象とするものです。
 具体的には、赤外、可視光、紫外のみならず広範な領域の光の発生・伝搬・検知の手法・技術や素子等に関する研究、光と物質の局所的相互作用に関する研究、光による原子・分子の制御、光の波長・振動数、位相、エネルギー密度などの光の本質の理解に関する研究などであって、新たな原理の発見、方法論の創出や革新的な技術展開の契機となることが期待される研究を対象とします。

○ 戦略目標「プログラムされたビルドアップ型ナノ構造の構築と機能の探索」の下の研究領域

3 「構造制御と機能」
研究総括:岡本 佳男(名古屋大学エコトピア科学研究所 客員教授)
研究領域の概要
 この研究領域は、ナノサイズの材料や構造を、原子・分子レベルでの制御を基礎に造り上げる科学技術に、これまでにない新しい考え方や手法を導入し、欲しい構造を欲しいタイミングで欲しい場所に積み上げて造ることを目指す挑戦的な研究を対象とするものです。
 例えば、原子・分子レベルでの制御によりナノサイズの物質、組織、空間などを創製し、必要な分子構造、空間構造、テンプレート構造、デバイス構造などを、様々なスケールで起こる現象と結びつけて設計し構築するプロセス、およびその応用を目指した機能探索などの研究が含まれます。

○ 戦略目標「新たな手法の開発等を通じた先端的な計測・分析機器の実現に向けた基盤技術の創出」の下の研究領域

4 「生命現象と計測分析」
研究総括:森島 績(京都大学 名誉教授/立命館大学理工学部 客員教授)
研究領域の概要
 本研究領域は、生命現象の解明のために必要な新たな原理や手法に基づく計測・分析の技術に関して個人の独創的な発想に基づく革新技術の芽の創出を目指す研究を対象とするものです。
 具体的には、細胞内の種々の化学過程の計測・分析や細胞から個体、生態系などのミクロからマクロに至る多様なスケールでの生命現象を解明するための新規な計測・分析技術等を対象とします。生命系科学技術における斬新な成果の発掘を目指した新たな方法論の創出や技術展開の契機となることが期待される研究を対象とします。また生命現象に関連の深い環境の計測分析も含みます。

5 「構造機能と計測分析」
研究総括:寺部 茂(兵庫県立大学大学院物質理学研究科 教授)
研究領域の概要
 本研究領域は、新現象の発見と解明のために欠くことのできない計測・分析技術に関して、個人の独創的な発想に基づくこれまでにない革新技術の芽の創出を目指す研究を対象とするものです。
 具体的には、生体物質の構造や機能に関する分析技術、原子・分子レベルにおける物理・化学現象や物性および表面・界面の構造や機能に関する計測・分析技術、また環境や生態の計測・分析技術などに関して、新たな方法論の創出や、技術展開の契機となるような研究を対象とします。
 また、計測・分析技術に関してブレークスルーをもたらすことが期待される試料前処理、試薬、ソフトウェア等の重要な関連技術をも対象とします。

○ 戦略目標「メディア芸術の創造の高度化を支える先進的科学技術の創出」の下の研究領域

6 「デジタルメディア作品の制作を支援する基盤技術」
研究総括:原島 博(東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授)
こちらを参照

○ 戦略目標「情報通信技術に革新をもたらす量子情報処理の実現に向けた技術基盤の構築」の下の研究領域
○ 戦略目標「新しい原理による高速大容量情報処理技術の構築」の下の研究領域

7 「量子と情報」
研究総括:細谷 曉夫(東京工業大学大学院理工学研究科 教授)
研究領域の概要
 本研究領域は、量子力学的現象を利用した情報処理を実現するために、量子力学と情報処理の間に横たわる諸問題の解決に資する研究を対象とするものです。
 具体的には、量子もつれ効果の強さと情報処理能力の関係についての理論的・実証的な研究、新しいアルゴリズムの創出、量子状態の評価技術、記憶方法、量子情報の高密度伝送方式、通信における符号化・誤り訂正・情報セキュリティ等、安全かつ高速の情報処理を実現するための基盤を拡充する抜本的、革新的な研究を対象とします。