科学技術振興機構報 第1439号

※令和2年7月7日付でP13.JSTにおける継続課題を修正しました。

令和2年6月25日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)における
令和2年度新規採択研究課題の決定

~「科学技術外交」の強化に向けた政府開発援助(ODA)との連携による国際共同研究~

JST(理事長 濵口 道成)は、国際科学技術共同研究推進事業 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development、サトレップス)における令和2年度新規採択研究課題を条件付きにて決定しました。

SATREPSは、科学技術と外交を連携し、相互に発展させる「科学技術外交」の強化の一環として、文部科学省、外務省の支援の下、JST、日本医療研究開発機構(AMED)および国際協力機構(JICA)が連携して実施するプログラムです。開発途上国のニーズを基に、地球規模課題を対象とし、社会実装の構想を持つ国際共同研究を政府開発援助(ODA)と連携して推進することによって、地球規模課題の解決および科学技術水準の向上につながる新たな知見や技術を獲得することやこれらを通じたイノベーションの創出を目的としています。また、その国際共同研究を通じて開発途上国の自立的研究開発能力の向上と課題解決に資する持続的活動体制の構築を図ります。さらに、SATREPSは国連の持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)に積極的に対応して国際社会に貢献していきます。

今回、JSTの所掌分野である環境・エネルギー分野、生物資源分野、防災分野について研究提案の募集(令和元年9月10日~11月11日)を行ったところ、合計95件の応募がありました。募集締め切り後、ODAの視点からの評価も含め、外部有識者による委員会が書類・面接選考(※)を行い、下表のように3分野4領域について合計10件の研究課題を決定しました。ウズベキスタン共和国とは初めての国際共同研究となり、SATREPSで採択した国は、合計51ヵ国(AMED所管分野含め52ヵ国)となりました。

また、今回の公募においては、10件のうち1件をトップダウン型SATREPSとして決定しました。

(※)新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、環境領域および生物資源領域においては面接審査を中止とし、代替措置として面接選考会時の発表資料を基にした書面審査を実施しました。

今後、契約などの準備が整い次第、支援を開始する予定です。

なお、SATREPSで対象とする分野のうち、感染症分野については平成27年4月1日よりAMEDに移管され、AMEDとJICAの連携事業として実施されています。

<研究分野別・地域別 採択研究課題数>

研究分野 環境・エネルギー分野 生物資源分野 防災分野
研究領域 地球規模の環境課題の解決に資する研究 低炭素社会の実現とエネルギーの高効率に関する研究 生物資源の持続可能な生産と利用に資する研究 持続可能な社会を支える防災・減災に関する研究
採択件数/
応募件数
2件/30件 2件/19件 3件(うち1件がトップダウン型)/
30件
3件/16件
地域 アジア アフリカ 中南米 その他
採択件数/応募件数 5件/66件 2件/13件 2件/9件 1件/7件

<研究代表者の所属機関別 研究課題の応募件数および採択件数>

所属機関 国立大学等 公立大学 私立大学 国立研究開発法人・
独立行政法人
国立研究所 その他 合計
応募件数 64 16 95
採択件数 10

<プレスリリース資料>

<お問い合わせ先>

(英文)“JST announces 10 new SATREPS projects for FY2020:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development program combines international joint research with Official Development Assistance (ODA)”

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