理化学研究所(理研) 生命機能科学研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクト(研究当時)の神田 元紀 上級研究員(研究当時、現 バイオコンピューティング研究チーム 上級研究員)、髙橋 政代 プロジェクトリーダー(研究当時、現 バトンゾーン研究推進プログラム 眼科領域遺伝子細胞治療研究チーム 客員研究員、株式会社VC Cell Therapy 代表取締役)、バイオコンピューティング研究チームの髙橋 恒一 チームリーダー、ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社の夏目 徹 取締役、エピストラ株式会社の都築 拓 取締役・CTO、小澤 陽介 代表取締役・CEOらの共同研究グループは、細胞培養の条件検討を自律的に試行錯誤するロボット・AIシステムを開発し、実際に再生医療で用いられる細胞培養のレシピを改善させることに成功しました。
本研究成果は、科学実験のデザインと実行を自動化する要素技術となり、生命科学実験全般の効率的な試行錯誤や再現性の向上に貢献すると期待できます。
今回、共同研究グループは、高精度な生命科学実験動作が可能な汎用ヒト型ロボット LabDroid「まほろ」と新たに開発した人工知能(AI)ソフトウェア(最適化アルゴリズム)を組み合わせたシステムを設計し、このシステムがiPS細胞(人工多能性幹細胞)から網膜色素上皮細胞(RPE細胞)への分化誘導工程において、分化誘導効率を高める培養条件を人間の介在なしに自律的に発見できることを実証しました。
本研究は、科学雑誌「eLife」(2022年6月28日付:日本時間)に掲載されます。
本研究は、理化学研究所 運営費交付金(生命機能科学研究)で実施し、科学技術振興機構(JST)「未来社会創造事業」の「探索加速型・共通基盤領域(運営統括:長我部 信行)」における研究課題「ロボティックバイオロジーによる生命科学の加速(研究代表者:髙橋 恒一)」、日本医療研究開発機構(AMED)再生医療実現拠点ネットワークプログラム「疾患・組織別実用化研究拠点(拠点A)」の「視機能再生のための複合組織形成技術開発および臨床応用推進拠点(拠点長:髙橋 政代)」による支援および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務により行われました。
<プレスリリース資料>
- 本文 PDF(2.21MB)
<論文タイトル>
- “Robotic search for optimal cell culture in regenerative medicine”
- DOI:10.7554/eLife.77007
<お問い合わせ先>
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<研究に関すること>
神田 元紀(カンダ ゲンキ)
理化学研究所 生命機能科学研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクト(研究当時)
上級研究員(研究当時)
(現 バイオコンピューティング研究チーム 上級研究員)髙橋 政代(タカハシ マサヨ)
理化学研究所 生命機能科学研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクト(研究当時)
プロジェクトリーダー(研究当時)
(現 バトンゾーン研究推進プログラム 眼科領域遺伝子細胞治療研究チーム 客員研究員、株式会社VC Cell Therapy 代表取締役)髙橋 恒一(タカハシ コウイチ)
理化学研究所 生命機能科学研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクト(研究当時)
バイオコンピューティング研究チーム チームリーダー夏目 徹(ナツメ トオル)
ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社 取締役
小澤 陽介(オザワ ヨウスケ)
エピストラ株式会社 代表取締役・CEO
都築 拓(ツヅキ タク)
エピストラ株式会社 代表取締役 取締役・CTO
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<JST事業に関すること>
小泉 輝武(コイズミ テルタケ)
科学技術振興機構 未来創造研究開発推進部
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
Tel:03-6272-4004 Fax:03-6268-9412
E-mail:kaikaku_miraijst.go.jp
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<生命機能科学研究センターに関すること>
山岸 敦(ヤマギシ アツシ)
理化学研究所 生命機能科学研究センター センター長室 報道担当
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<報道担当>
理化学研究所 広報室 報道担当
E-mail:ex-press
riken.jp
ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社 広報担当
E-mail:contact
rbi.co.jp
エピストラ株式会社 広報・渉外担当
E-mail:contacts
epistra.jp
科学技術振興機構 広報課
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
Tel:03-5214-8404 Fax:03-5214-8432
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