各都道府県に地域産学官共同研究拠点を整備し、産学官連携の総合的な取り組みを加速することにより、地域の特色を生かした産学共同研究を推進するとともに、研究成果の地域企業への展開を図るべく、平成21年度の補正予算において、JST施設整備費補助金263億円が予算化されました。
事業目的を「地域の特色を活かした産学官共同研究を推進するための研究設備・装置を整備し、これまでの研究成果を中堅・中小企業や社会に展開・加速することにより、科学技術を活用した地域活性化を実現する。」として、平成21年度4月から「地域産学官共同研究拠点整備事業」がスタートしました。自治体・大学・産業界からの提案を踏まえ、以下のような取り組みを推進するための拠点を独立行政法人科学技術振興機構（JST）が地域と共に整備するのが事業スキームであり、産学官連携により地域の産業構造を変革させ、地域経済を活性化するという展望をもって整備がすすめられました。

• １）整備した研究設備・装置を活用し、地域の強みを活かした産学官共同研究の実施
• ２）産学官共同研究により開発された成果の地域企業への普及
• ３）共同利用研究設備・装置の活用による中堅・中小企業の技術高度化
• ４）研究設備・装置の利用を通じた高度技術者の養成

JSTに設置された外部有識者からなる「産学官イノベーション創出拠点推進委員会」（委員長：有馬朗人（財）日本科学技術振興財団理事長）において事業の基本方針が策定され、それに基づく公募要領に従って募集・選考が進められました。
地域からの構想・計画の募集は平成21年7月31日（金）から8月20日（木）にかけて行い、外部専門家からなる「産学官イノベーション創出拠点審査専門委員会」（以下「専門委員会」という。委員長：木村孟（独）大学評価・学位授与機構機構長）により書類審査およヒアリング選考が行われました。
その後政権交代に伴う補正予算の見直しがあり、JSTによる新たな方針を踏まえて地域からの修正提案を平成21年10月30日（金）から11月20日（金）の間に受け付けました。修正提案は全国の45地域からあり、専門委員会において修正提案の審査を実施し、構想支援地域（28地域）、基板形成支援地域（12地域）、計40地域を採択・決定しました。