ムーンショット目標１０では『2050年までに、フュージョンエネルギーの多面的な活用により、地球環境と調和し、資源制約から解き放たれた活力ある社会を実現』に向けた研究開発プロジェクトの選考を実施中です。本事業は、これまでのスタンダードなフュージョンエネルギー研究開発シナリオではなく、核融合反応の多様な活用を作業仮説とし、そこからバックキャストした革新的な研究課題に挑戦するプロジェクトを募集しています。こうした新たな挑戦のために、これまでの「核融合コミュニティー」を超えた広い科学・技術分野の専門家を巻き込んだ、学際的な研究チームが編成されることを期待しています。
ムーンショット目標の実現に向けて、プログラムディレクター(PD)は、研究開発の進捗状況や国内外の動向を踏まえ、必要に応じてポートフォリオを見直しつつプログラムを運営していきます。今後も、プロジェクトマネージャー（PM）や、研究開発を実施する課題推進者（PI）を追加公募することも含めて、研究体制の強化に努めていきます。そのために、様々な分野との対話を通じて、広い分野の皆さんにフュージョンエネルギー研究への参画の端緒を作りたいと考えています。
今回のインフォーマルミーティングは、プログラム運営に関する質問や、プログラム推進の在り方も含めた核融合研究に対するご意見を聞く機会として企画しました。本ムーンショット事業の学際化のために、多くの分野の皆さんの積極的な参加をお待ちしています。なお、このような意見交換会等で得られたご意見等は、ホームページ上に掲載し、広く共有化する予定です。

プログラムディレクター　吉田 善章