低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2020-PP-09

通信トラヒックの推移およびCovid-19緊急事態宣言のもとでのテレワークの影響の定量的分析

  • SDGs7
  • SDGs9
  • SDGs13

概要

 脱炭素社会の実現に向けたゼロエミッション社会の構築にあたり、情報技術(ICT)の進展に期待が寄せられている。そこでは、Society5.0に代表される新しいスマートな社会システムによりエネルギー需給が効率的に管理運営される。

 その一方で、これまでの急速なICTの発展は、データセンターをはじめとする諸設備の電力消費の急激な増加をもたらしてきた。例えば、科学技術振興機構低炭素社会戦略センター(以下、LCS)2018年度提案書「情報化社会の進展がエネルギー消費に与える影響(Vol.1)」では、2016年における日本のデータセンターの消費電力を16TWhと見積もり、IPトラヒックは過去年率24%という成長率を示したことを指摘した。ICTの拡大による社会への影響と電力需要の増大の定量的評価は、今後の重要なテーマである。この技術的側面からの解析はLCS等の研究機関で続けられているが、今日の情報トラヒックの増加がどのような需要でもたらされたかという消費側からの接近はまだ限られている。
 本提案書では、まず通信トラヒック需要がどのように増大してきたのかを既存統計から分析する。次いでCovid-19緊急事態宣言により採用が広まったテレワークがどのように情報トラヒックに変化をもたらし、また、働き方の変化がどれほどの通勤時間とエネルギー消費に影響を与えたかを定量的に分析する。これにより、将来の情報通信需要が社会の変化とともにどのように変化するかを導き、既存のエネルギーサービスの電力化だけでなく、情報化による生産性や働き方の変化、Covid-19のような非常事態における情報通信需要の増加がもたらす電力消費の増加にも着目しておくべきことを提案する

提案書全文

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