低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2020-PP-05

バイオマス廃棄物のメタン発酵(Vol.5)
―発酵メタン化反応(液相)―

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概要

 ゼロ炭素(ZC)社会では、余剰電力から気体燃料をつくるPower to Gasの取り組みは重要である。水素と二酸化炭素からメタンを作る発酵法プロセスの課題など検討した。

 廃棄バイオマスのメタン発酵法で発生するCH4、CO2、H2を利用し、不足するH2は水の電気分解等からのH2を利用するBiological hydrogen methanation法である。
 CH4製造コストは、6.9円/MJ(固定費:4.0円/MJ 変動費:2.9円/MJ)である。
 現状のガス料金は3.5円/MJ程度でありZC社会ではDAC費用を加算して5.7円/MJ程度となる。
 メタン発酵―メタン化反応の場合のCH4の価格6.9円/MJであり、若干高価であるが、廃棄物処理の有益性を考慮すると、メタン発酵-メタン化反応系の意義はある。
 今回の検討では、水素発酵の有無でCH4コストは大きく変わらないが、外部から供給する水素価格や発生する水素量に左右される。今後発酵槽組成とシステムの最適化の検討が必要である。
 またメタン発酵法について、発酵モデルでの解析はプロセスの合理化などの検討に有益であり、発酵システムの予測などが可能となる。発酵モデルの高度化と利用を提案する。

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