低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2019-PP-05

GaN系半導体デバイスの技術開発課題とその新しい応用の展望(Vol.4)
—GaNパワーデバイス製造コスト—

  • SDGs7
  • SDGs9
  • SDGs11
  • SDGs13
  • SDGs12

概要

 GaN MOSFET製造コストを簡略製造プロセスにより推定した。4インチGaN基板(400千円/枚)を利用した場合の10mmチップ製造コストは16~20千円/個程度と推定された。現状では基板コストが製造コストの60%近くを占めるため、基板価格の引き下げが重要と考えられる。

 前回提案書のように技術的な課題をクリアできれば、GaN単結晶基板も1インチ10千円程度まで引き下げられる可能性があり、この場合にはGaN MOSFETの10mmチップが5千円程度になる。また、より安価な基板、例えばSiC基板などの使いこなしも検討課題である。
 設備費の中ではエピタキシャル成長装置が全体の50%を占めるので、この工程のコストダウンが重要となる。このことから、大口径基板の使用、多数枚取り、生産時間の短縮、p層形成技術などが課題と考えられる。さらに将来的には現在よりも格段に高生産性の成膜方法やp層形成技術などの高効率プロセスや新規素子構造の開発が重要と考えられる。

提案書全文

関連提案書