戦略的創造研究推進事業
TOP 募集研究領域 全体スケジュール 電子公募 問い合わせ先 Q&A
 JST HOME戦略的創造研究推進事業TOP募集要項
  > IV.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」 「生命システムの動作原理と基盤技術」
本ページに直接来られた方は、必ず上部タブ「TOP」をご確認の上、以下ご閲覧下さい。
募集要項
IV.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」
【さきがけ・CRESTタイプ】
○戦略目標「生命システムの動作原理の解明と活用のための基盤技術の創出」の下の研究領域

9 「生命システムの動作原理と基盤技術」

研究総括:中西 重忠(財団法人大阪バイオサイエンス研究所 所長)

研究領域の概要

 本研究領域は、生命システムの動作原理の解明を目指して、新しい視点に立った解析基盤技術を創出し、生体の多様な機能分子の相互作用と作用機序を統合的に解析して、動的な生体情報の発現における基本原理の理解を目指す研究を対象とします。
 具体的には、近年の飛躍的に解析が進んだ遺伝情報や機能分子の集合体の理解をもとに、細胞内、細胞間、個体レベルの情報ネットワークの機能発現の機構、例えば生体情報に特徴的な非線形で動的な反応機構などを、新しい視点に立って解析を進めることによって生命システムの統合的な理解をはかる研究を対象とします。
 さらには、生体情報の発現の数理モデル化や新しい解析技術の開発など基盤技術の創成を目指した研究も対象としますが、生命現象の実験的解析と融合した研究を重視するものです。
このページのトップへ

研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針

 生命システムの研究の目標は、動的な生体情報の発現がどのような基本原理で働いているかを明らかにし、生命現象を統合的に理解することです。生命現象は、個体、器官、細胞間、細胞内のいずれにおいても、生体情報のネットワークを形成し、時空間的にダイナミックな制御を受けています。近年、遺伝情報や機能分子の集合体の解析が飛躍的に進み、これらスタティックな生体情報の理解のもとに、生命のダイナミックな情報発現の基本原理を明らかにする事が喫緊の課題となっています。生体の情報系は非線形でかつしばしば確率的な反応を示すこと、また時空間的な動態の違いを伴う動的な反応性が情報発現の制御に必須であること、さらに情報のノイズがシグナルとしての情報の生成に深くかかわり、情報自体も揺らぎを有することなど、生体情報の種々の特徴が明らかにされてきました。従って、本研究領域はこれまでの要素還元的な解析や分子の集合体の単なる網羅的な解析を乗り越え、動的な生体情報の発現の基本原理を明らかにし、生命システムの動作原理を解明する研究を対象とします。このためには新しい計測・解析技術やイメージング技術を創出し、多様な情報伝達物質や機能分子を統合的に解析することが不可欠となります。また、生体情報の発現のシミュレーションや数理モデル化の研究も当然含まれますが、生命現象の実験的解析により検証するなどのフィードバックが大変重要です。これらの基盤技術の創出は、疾患の予防、診断、治療やバイオエンジニアリングなどの分野で活用される基盤技術となる事も期待されます。
 対象となる生命システムとしては、上記研究目標に沿うものであれば大腸菌やファージから哺乳動物まで、また細胞内、細胞間、個体等いずれもが研究対象と考えられ、特に限定するものではありません。また、生命システムの動作原理の解明のための方法論はまだ確立されたものがあるわけではなく、さらにこの分野の発展には人材育成が重要であることから、若手の研究者から実験科学と理論科学との融合をはかった研究課題や、新しい対象や斬新で独創的な方法論をもとにした研究課題が提案されることを期待しています。
 実施体制としては、若手の個人研究者による独創的な研究(さきがけタイプ)を主体としますが、実験科学と理論科学の研究者が協同し、融合的・実証的に行う比較的規模の小さいチーム型研究(CRESTタイプ)も対象とします。但し、CRESTタイプについては、本研究領域の趣旨に合致した優れた研究課題の提案が多くない場合には、採択数が少なくなることもあります。
 研究期間については、さきがけタイプは3年間、CRESTタイプは5年間を標準としますが、CRESTタイプについては3年目の中間評価等の結果によっては研究課題を中止する場合があります。
この要項の目次へ
English 女性研究者のみなさまへ(CRESTタイプ) 女性研究者のみなさまへ(さきがけタイプ) JDreamII JSTから情報をお届けします