戦略的創造研究推進事業
TOP 募集研究領域 全体スケジュール 電子公募 問い合わせ先 Q&A
 JST HOME戦略的創造研究推進事業TOP募集要項
  > IV.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」 「RNAと生体機能」
本ページに直接来られた方は、必ず上部タブ「TOP」をご確認の上、以下ご閲覧下さい。
募集要項
IV.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」
【さきがけタイプ】
○戦略目標「医療応用等に資するRNA分子活用技術(RNAテクノロジー)の確立」の下の研究領域

6 「RNAと生体機能」

研究総括:野本 明男(東京大学大学院医学系研究科 教授)

研究領域の概要

 本研究領域は、RNA分子の多様な機能を明らかにしRNAの生命体維持に関する基本原理についての理解を深めると同時に、RNA分子の医療応用等に関して、個人の独創的な発想に基づく革新的な技術シーズの創出を目指します。
 具体的には、生命現象を支え制御するRNAの新たな機能を探索する研究、および既知のRNA機能の活用を目指した研究が対象です。後者の研究には、機能性RNAのデザインや機能向上を目指す技術、機能性RNAにより細胞機能を制御する技術、1分子レベルで特異的RNAを検出する技術、RNAを標的組織・細胞に送達するドラッグ・デリバリー・システム技術などに関するものが含まれ、先端医療技術等への機能性RNA分子の新たな活用技術の開発へとつながることが期待される研究が対象となります。
このページのトップへ

研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針

 RNAをゲノムとして持つウイルスの存在が古くから知られていたにもかかわらず、RNAは、遺伝情報を持つDNAから蛋白質が発現する際に働く仲介分子であるとの考え方が、長年主流となっていました。しかしながら、近年になり、リボザイム、miRNA、RNAの分子擬態、その他多くの機能性noncoding(nc)RNAの発見により、RNAは蛋白質と同等の機能を持つ分子でもあると認識されるようになってきました。今やRNAは、遺伝情報発現や代謝の制御に働く必須の分子であると同時に、 発生、分化、疾患発症などの高次複合形質の動態にも深く関与していることが明らかです。
 ポストゲノム時代における生命科学研究において、RNA研究はプロテオームと並ぶ最重要課題として位置付けられています。まだまだ重要な未知のRNA機能が数多く存在すると思われ、その探索研究は生命現象を理解するために非常に重要です。またRNA研究の原点はRNAゲノムにあると考えられますので、この方面の研究も大いに活性化するべきと考えています。一方、既知の機能性RNAは、生命体における本来の機能の理解が未だ不十分ながら、既知機能のみを抽出して利用する方向に急速に進展し始め、非常に有望な医療応用等に資する技術となる可能性を示しています。本研究領域では、生命現象におけるRNAの新たな機能を探索する研究を対象とすると共に、明らかとなっている機能性RNAを活用し、医療応用等を含めたRNAテクノロジーに関する研究を対象とします。
 我が国のRNA研究の歴史は長く、多数のRNA分子発見の実績があるのみでなく、優れた核酸化学の実力を持つ人材が豊富です。未知の機能を持つ複数のRNAが発見されることが見込まれる現在、本研究領域から、生命現象解明に重要な新しい機能性RNAの発見がなされ、さらにRNA分子の機能を先端医療技術等へ活用する革新的な技術創成の可能性を持つ数多くの研究成果が出ることを期待しています。

(研究提案書作成にあたっての注意)
 研究提案書の作成にあたっては、提案内容が、1 RNA新規機能、2 RNAテクノロジー、3 RNAゲノム、4 その他、のいずれに該当するかを、研究提案書の様式2 研究課題要旨の冒頭に明記してください。
この要項の目次へ
English 女性研究者のみなさまへ(CRESTタイプ) 女性研究者のみなさまへ(さきがけタイプ) JDreamII JSTから情報をお届けします