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採択課題の概要

課題No.1

 法人名:物質・材料研究機構(NIMS)
 ハブ名:情報統合型物質・材料開発イニシアティブ(MI2I)(ハブHPはこちら)


<概要>

 物質・材料研究を第4の科学である情報統合型へと変革させる潮流が起きています。この変革を早期に新材料設計に実装できた企業が特許獲得や国際競争で圧倒的優位に立てます。このため導入を検討する企業は多いですが、膨大なデータ群の蓄積、高度なデータ科学の取込み等、大胆な新手法構築が必要であり、導入に踏切れない状態にあります。
 そこで、物質・材料研究の中核的機関であるNIMSをハブとして、産学官の人材を糾合し、データベースの構築、データ科学との融合を発展させると共に、より広範な企業の参画を促し、画期的な磁石・電池・伝熱制御等の新材料設計の実装を目指します。

 ※第4の科学
「実験科学」「理論科学」「計算科学」に続く新しい科学といわれる「データ科学」。近年の情報量の急激な増大に伴い、情報の効率的処理とそれを有効に活用することにより有用な知識を引き出すことを目指す。コンピューターやネットワークを利用した帰納的手法。

採択課題No.1 概要図

課題No.2

 法人名:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
 ハブ名:太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ(ハブHPはこちら)


<概要>

 2020年代には、主要国は月・火星へと活動展開する計画を有し、宇宙利用の国際競争が激化します。宇宙探査を優位に牽引・協調するには、設計思想や技術開発方向の転換を図り、革新的技術をオールジャパン体制で獲得する必要があります。
 宇宙探査ハブでは、民間企業を含めた多種多様なプレーヤーが月・火星への利用に参画する姿を描き、「はやぶさ」等の技術の強みと合わせて、非連続かつ大胆な分散協調型の方式開発や先行地上技術の宇宙実装など、既存概念にとらわれないシステム改革を推進します。さらに国民経済への貢献など研究開発の出口を明確にするため、研究課題の設定の段階から民間企業等からのニーズを取り込んで研究開発を進めます。

採択課題No.2 概要図

課題No.3

 法人名:防災科学技術研究所(NIED)
 ハブ名:「攻め」の防災に向けた気象災害の能動的軽減を実現するイノベーションハブ(ハブHPはこちら)


<概要>

 近年、激化している異常気象災害の早期予測技術開発は急務です。防災科学技術研究所が研究開発を進めている気象災害の早期予測技術をコアとして、次世代センシング技術、IoT 情報技術、そしてリスクコミュニケーションを取り入れ、各ステークホルダーとの密接な連携により地域特性・利用者ニーズに応じた気象災害予測情報システムの社会実装を実現します。
 このため、戦略的で実践的な人材と技術の糾合を行い、命を救うラストワンマイルを埋める成果と産業界への経済的波及効果を伴う「「攻め」の防災に向けた気象災害の能動的軽減を実現するイノベーションハブ」を形成します。
 オープンイノベーションを推進するため、他機関・研究者との連携を進め技術や情報をハブに糾合する戦略として、「気象災害軽減コンソーシアム」を立ち上げ、情報の共有、ワークショップによるニーズの抽出、ワーキンググループによる課題の解決に向けた検討や、防災科研が有する大型実験施設を利用した防災新技術の性能評価・標準化、防災教育のカリキュラム、テキストの検討等にも取り組みます。

採択課題No.3 概要図

課題No.4

 法人名:理化学研究所(RIKEN)
 ハブ名:高精度の予測に基づく予防医療の実現に向けた疾患ビッグデータ主導型イノベーションハブ(ハブHPはこちら)


<概要>

 臨床データをはじめ身体状態に関連するデータを匿名化によって大量に蓄積し人工知能で解析することで、精度の高い個別化された予防医療を実現することが世界的に期待されはじめています。個別の予測を行うには経時変化のデータを蓄積するとともに、推論や評価のための基盤技術を開発する必要があります。
 本プロジェクトでは、医療機関と連携して臨床データの取得を行い、匿名化したデータを本プロジェクトのハブである理化学研究所で解析します。情報幾何学の方法によって最適化されたデータ構造化、人工知能を用いた層別化や相関解析技術、データの意味づけを行うインターフェイス技術を組み合わせて、病気になる前からのリスク管理、臨床現場での早期診断や意思決定、ならびに新薬開発や治療方法開発の支援を可能とするシステムを構築します。

採択課題No.4 概要図

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