研究グループ

情報解析グループ

本グループでは、機能的オルガノイドの確立を目標とした生体内およびオルガノイド構成細胞の多階層データ統合解析を行います。例えば、目的とする機能細胞の周囲に位置する遺伝子群の遺伝子発現データから微小環境内でどのようなシグナルのやり取りがあるのかを推測するために、既知の分子相互作用情報を集積したデータベースを利用したインタラクトーム解析を利用します。データ解析によって推測された機能因子を実験によって検証し、微小環境内で働く機能成熟因子を同定します。これまでに、体内環境から得られたホルモンや神経系シグナル情報と組織細胞のエピゲノム情報をベースとした成熟刺激因子の探索を行い、副腎皮質ステロイドやレチノイン酸、脂質リガンドが肝細胞の機能成熟に効果があることを示しています。さらに、構造グループとの連携により、3Dオルガノイド形態情報を用いたAIおよび機械学習による機能成熟評価モニタリングをオミクス解析と組み合わせることによる成熟過程のシグナル関連解析を進めていきます。

このように、生体内細胞の計測データをリファレンスとしたオルガノイド評価方法を通して、ゲノム/エピゲノム、構造形態、エネルギー代謝のつながりを有機的に理解できる体制をとり、解析結果をプロジェクト内各研究グループに還元することでオルガノイドの機能化・最適化を強力に推進します。

MEMBERS

グループリーダー

  • 小田 真由美

研究員

  • 戸ヶ崎 和博