研究グループ

構造解析グループ

細胞の機能成熟過程は器官や組織によってさまざまです。組織の成熟には細胞自体の成熟と、さらに構成する異なる細胞タイプ間の連係が必要とされ、細胞骨格構造やオルガネラの構成変化、細胞間接着など極性の変化など、ミクロレベルでの構造および形態変化を伴います。これら成熟過程の変化は高度な組織学的技術によって観察されてきましたが、一方でこの現象を実験的に検証するための細胞モデルはありませんでした。例えば、肝細胞ではタイトジャンクションとよばれる細胞間結合で囲まれた毛細胆管腔や発達した複雑なミトコンドリア構造がその機能成熟に必須といわれていますが、オルガノイド培養ではこうしたミクロレベル構造を再構築できることから実験的な検証が可能になります。

本グル-プでは、薬剤や代謝物の投与、遺伝子改変など外からの摂動が与えられたオルガノイドに対し、高精度なイメージング解析を実施します。共焦点顕微鏡や、現在世界でも使用例のまだ少ない2方向レーザー照射型ライブイメージング顕微鏡(Brukar社 TruLive3D)を用い、オルガノイドへの光操作や時空間高解像度観察による構造解析を展開します。オルガノイド技術による多細胞-ミクロ構造レベルでの細胞変化を捉える技術開発を促進し、成熟過程における形態-機能連関への理解を深めます。

MEMBERS

グループリーダー

  • 矢野 智樹

研究員

  • 太田 悠木
  • 高橋 シリラット