開催趣旨

大規模で複雑なシステムに囲まれて成り立つ現代は、まさに「システムの時代」であり、社会が期待する重要課題の解決は、システム構築によって達成されることが多い状況にあります。昨年3月に東日本を襲った震災はこのことをさらに鮮明に示したと言えるでしょう。では、重要課題の解決という社会の期待に応えるには、どのようなシステム構築の進め方が必要なのでしょうか。また、システム構築を支えるシステム科学技術の推進方策として、何が必要なのでしょうか。

独立行政法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)では、このような問いかけのもと、システム科学技術の推進方策に関する戦略提言「システム構築による重要課題の解決に向けて」を平成22年度に取りまとめました。

当該シンポジウムでは、この戦略提言の内容および今年度一年間の取組を紹介するとともに、システム科学技術に対する期待を有識者に語っていただきます。さらに、パネルディスカッションを通じて、現代社会におけるシステム構築の意義とこれに必要な方策の重要性についての認識を深めます。