ライセンス活動の調査・返還金の算出
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■ ライセンス活動に関する調査
権利化支援では、支援中または支援が決定した案件に対して年3回の調査を実施しています。これは、支援案件毎の技術移転状況の把握や、権利化の進捗状況について実施するものです。支援対象機関には報告義務があります。ご協力いただけますようよろしくお願いします。 ※調査年度により回答方法が変更されている場合があります。各調査の通知または入力マニュアルを必ずご確認ください。
1.ライセンス活動報告等調査(簡易調査)
本調査では実施状況、共同研究状況等の前年度実績を簡易的に調査するものです。各項目の総計をご報告いただきます。当年度の調査に関して窓口となっていただく担当者情報についてもご連絡いただきます。
- 調査時期
- :年度初旬(春期)
- 調査対象
- :前年度末時点で支援中または支援が決定した案件
- 調査内容
-
:調査対象案件における以下の総数
- ライセンス等実施契約、収入額(内大学発ベンチャーに関する契約数)
- 共同研究契約、研究金額(内大学発ベンチャーに関する契約数)
2.ライセンス活動報告等調査(本調査)
本調査は、調査対象案件毎に実施状況、共同研究状況等の前年度実績を詳細にご報告いただきます。本調査への報告結果は、実施料収入報告に基づく支援費の返還、支援継続見直しに利用されますので、報告漏れはないよう十分ご注意ください。支援費の返還についての詳細は、下記「■実施料収入に基づく支援費の返還)」をご確認ください。
- 調査時期
- :年度中旬(夏期)
- 調査対象
- :前年度末時点で支援中または支援が決定した案件
- 調査内容
-
:調査対象案件毎の以下項目の詳細 他
- ライセンス等実施契約について
- 共同研究契約について 等
- 他
- :利用者アンケート
3.権利化進展状況調査
本調査は当年度12月末時点で支援中または支援が決定している案件について、各国での権利化状況についてご報告いただきます。調査対象案件における代表申請機関へ調査依頼を行います。
- 調査時期
- :年度下旬(冬期)
- 調査対象
- :当年度12月時点で指定国移行支援中または支援が決定した案件
- 調査内容
- :支援案件の各国における権利化の進捗状況
■ 実施料収入に基づく支援費の返還
返還金額の計算は、ご報告いただいた収入金額を基に「収入認定額」および「国別費用支出相当額」を算出して行います。
詳しくは、次の各項目をご確認ください。
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◆ 返還金額計算書の見方
返還金額のご連絡の際にお送りする「返還金額計算書」の解説はこちら calc_guidance.pdf (410KB) をご参照ください。
◆ 収入とする範囲
本制度で収入とする実施料等の範囲は、次の通りです。詳細は、契約約款をご参照ください。
- 一時金
- ランニングロイヤリティー
- 不実施補償金
- 技術開示料
- オプションフィー
- ストックオプション
- MTA
- その他本特許権またはその特許を受ける権利に関して第三者から収受したもの
毎年、夏ごろに実施する「ライセンス活動報告等調査」により、前年04/01〜当年03/31に発生した収入のご報告をお願いします。
◆ 収入認定額の算出
収入認定額の算出方法は次の通りです。また、返還対象となる収入は、JST知的財産審査委員会の開催日を基準として認定します。
[収入認定額]= 収入金額 × (JST支援対象国数/実施契約の対象国数)- 例1
JSTの支援を受けている JP1、US1、EP1 及び 受けていない JP2、US2、EP2 の
6ヶ国を対象としてライセンス契約を締結。
一時金600万円が発生した。
[収入認定額]= 600万 × 3/6 = 300万円
ランニングロイヤリティのように収入の発生国が特定できる場合は、国毎に収入を認定します。
その収入により、当該国以外の国での返還を行う必要はありません。
- 例2
上記例1の事例で、米国で1000万円のランニングロイヤリティが発生した。
[収入認定額(米国)]= 1000万 × 1/2 = 500万円
日本、EPの収入認定額 0円
◆ 国別費用支出相当額の算出
前年度末の時点で、JSTに請求いただいた支援費を算出し、PCT国際段階/EP段階の未返還額を、それぞれ移行国/指定したEPの締約国に振り分けます。
- 例1 (単位:万円)
支援国 PCT国際段階 移行段階 (EP各国) 国別費用
支出相当額
6又は
6+7-81
支援額
2
返還
3
未返還
1-24
支援額
5
返還
6
未返還
3+4-57
支援額
8
返還
PCT出願 100 20 (80) - - - - - - ↓ 米国 - - 40 100 25 115 - - 115 EP - - 40 120 0 160 - - - ↓ EP(英) - - - - - 80 50 10 120 EP(独) - - - - - 80 60 0 140
◆ 返還金額の算出
国毎に収入認定額と国別費用支出相当額を比較し、国別費用支出相当額を上限として、その年の収入認定額の50%を返還金額とします。
◆ 返還完了による支援終了
- 返還により、国別費用支出相当額を全て返還いただいた場合は、その国に対する費用支出の支援は終了となります。
- 全ての支援国で費用支出相当額を返還いただいた場合は、支援契約が終了します。
ただし、PCT出願の国際段階にある場合や指定国移行段階の初期で収入が発生し、十分な支援を受ける前に返還が完了した場合は、希望により支援の継続が可能です。
対象の案件については、返還額確認時に、ご希望を伺います。

【本調査に関するお問い合わせ先】
JSTライセンス活動報告事務局
TEL:03-5957-3320 E-mail:
【大学等知財基盤強化支援についてのお問い合わせ先】
国立研究開発法人科学技術振興機構
知的財産マネジメント推進部 大学知財支援グループ
TEL:03-5214-8413 E-mail:※お問い合わせの内容によっては、回答に時間を要する場合があります。