均一な液滴を速く、大量に!
並列流路を使った最新の『エマルション(微小液滴)』生成技術
西迫 貴志(東京工業大学 科学技術創成研究院)
背景
マイクロ流路を用いた液滴生成技術(図1)は、デジタルPCRや細胞分析等の用途にて、世界中で広く実用化されています。一方、本技術を高機能材料の生産技術として用いるために、流路を多数並べて生産量を大幅にスケールアップさせる(ナンバリングアップ)装置が開発されています(図2)。しかし従来装置では、各流路に流量を均等に分配するために二次元、三次元方向の複雑な流路配置が多く用いられ、装置の加工や運用に難があることが課題です。


発明の概要

新技術:スリットを用いた液滴量産装置
- ■マイクロ流路アレイとスリットの組み合わせ(図3)
- ■スリットとマイクロ流路の接続部にて液滴生成(図4)
- ■従来装置に比べ、内部の流路構造が大幅に単純化
- -より高密度な流路配置が可能に。
- -利便性が向上、より保守管理しやすい装置に。
- ■多相液滴の生成にも対応(図5)
実験結果


想定される用途
- ■乳化操作全般(食品、化成品、医薬品、農薬他)
- ■機能性微粒子の生産
- -ハイドロゲル粒子(薬剤・細胞内包、図6)
- -薬剤内包PLGA粒子(図7)
- -異形粒子、表示材料、圧力センサ用カプセル他
- ■マイクロ・ナノバブル生産


ライセンス可能な特許
- 1. 発明の名称:マイクロ液滴・気泡生成デバイス
国際公開番号:WO2019/168130(移行国:日本、米国、欧州)
登録番号:特許第7254365号(1.30MB)、米国12168230(3.73MB) - 2. 発明の名称:マイクロ液滴・気泡生成デバイス
国際公開番号:WO2021/182632(移行国:日本、米国、欧州、中国)
登録番号:特許第7390078号(708KB) - 3. 発明の名称:マイクロ二相液滴生成デバイス
国際公開番号:WO2022/107898