プラスチックを肥料に変えるリサイクル技術
~ポリカーボネート樹脂のケミカルリサイクルプロセス~
青木 大輔(千葉大学 工学部)
発明のポイント
- ・ポリカーボネート樹脂のカーボネート結合を、アンモニアと反応させて、尿素に変換する。
- ✔ アンモニアとの反応で、尿素と原料モノマー(ビスフェノールA、イソソルビド等)に分解
- ✔ 尿素を含む成分はそのまま肥料として利用可能
- ✔ ポリカ原料は、再度原料としてリサイクル使用可能
発明の概要

従来技術との比較・優位性
エネルギー、環境負荷、コストの各面で有利なプロセス
- ・水溶媒反応
- 有機溶媒不使用
- ・アンモニアを用いた分解
- アンモニア以外の反応剤、触媒不使用
- ・100℃以下で反応
- 高温加熱、加圧不要。エネルギー及び設備コスト低
- ・ポリカーボネート類のみ反応
- 他のポリマーが混在しても問題なし
- ・生成物は原料モノマーと尿素
- 選択性高。副生成物が非常に少ない
- ⇔[従来のポリマーやプラスチックの分解/リサイクル方法の課題]
- 通常100℃以上の高温や加圧条件下で実施、貴金属触媒要、副生物生成、選択性低等
想定される用途
- ポリカーボネート樹脂のリサイクルシステムの構築
- 石油化学由来、バイオ由来ともにポリカ樹脂廃棄物の回収、再利用
- 原料モノマーの再利用、循環プロセス構築
- 尿素/肥料原料としての廃ポリカーボネート樹脂利用
- 肥料に用いる新たな窒素源としての利用
ライセンス可能な特許
発明の名称:尿素の製造方法、肥料組成物の製造方法、再生カーボネート樹脂の製造方法及びリサイクル方法
出願番号:特願2022-134403