科学技術教育を多角的にサポート

次世代人材の育成2018年度更新

将来の科学技術を担う中高生の能力を大きく開花させることを目指して、全国の科学好きの仲間と互いに切磋琢磨する機会、大学等の専門機関の指導のもとで研究に取り組める機会、学校の授業ではできない高度で科学的な体験をする機会等を提供している。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)を支援

JSTは、文部科学省がスーパーサイエンスハイスクール(以下SSH)に指定した高等学校に対し、教育委員会等とも連携して、SSHの活動推進に必要な支援を実施している。

SSHでは、将来社会を牽引する科学技術人材を育成するために、先進的な科学技術、理科・数学に重点をおいたカリキュラム開発と実践、大学等との連携による先進的な理数教育、あるいは創造性や独創性を高める指導方法、教材の開発等に取組んでいる。

  • 全国生徒研究発表会での海外招聘校の高校生との交流
    全国生徒研究発表会での海外招聘校の高校生との交流
  • 福島高校(SSH)生徒が中心になって執筆した「D−shuttleプロジェクト」の論文が英文査読付き専門誌に掲載(日本外国特派員協会で記者会見する、福島県立福島高校の生徒)
    福島高校(SSH)生徒が中心になって執筆した「D−shuttleプロジェクト」の論文が英文査読付き専門誌に掲載(日本外国特派員協会で記者会見する、福島県立福島高校の生徒)

「世界と競う」をサポートする国際科学技術コンテスト支援

科学技術の世界にも多くの国際大会が存在する。JSTは、これら国際科学技術コンテストに参加する児童生徒を増やす取組や国内大会・国際大会への支援を実施している。

20,000名近くの生徒が国内大会に参加し、選抜された生徒がコンテストで世界の精鋭たちと競った結果、2017年度は、国際科学オリンピックでは合計29名がメダルを獲得(金メダル10名。うち2名は総合成績で世界1位)、インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2017では3組(3名)が優秀賞2等、2組(6名)が特別賞を獲得するなど、優秀な成績を残している。

参加した生徒たちは、大会後のアンケートにおいて「学ぶ意欲を高めた」と回答し、全国の科学好きな子どもたちの研鑽、活躍の場となっている。

  • 第29回国際情報オリンピックイラン大会の日本代表生徒による林文部科学大臣表敬訪問
    第29回国際情報オリンピックイラン大会の日本代表生徒による林文部科学大臣表敬訪問
    写真提供:情報オリンピック日本委員会
  • インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2017
    インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2017
    写真提供:NPO法人日本サイエンスサービス(NSS)

将来グローバルに活躍しうる人材を育成(グローバルサイエンスキャンパス(GSC))

優れた意欲・能力のある高校生等が、大学の高度な理数教育を受けられるプログラム「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」を平成26年度より開始した。最新の研究成果を学べる講座や研究室での研究指導、海外研修や留学生との英語を通した交流など、各大学で工夫を凝らしたカリキュラムに多くの高校生が心をときめかせている。

<受講生の活躍の例>
●JSTが主催する「サイエンスアゴラ2016」にて若手研究者とGSC受講生によるトークセッションに参加し、イノベーションとは何か、次世代のイノベーション人材に求められる力、目指したい将来の夢などについて、ユニークで活発な議論が行われた。)
愛知県南山高等学校 田渕 宏太朗さん(実施機関:筑波大学)
東京都立戸山高等学校 安田 紗菜さん(実施機関:京都大学)
京都府立洛北高等学校 山下 龍之介さん(実施機関:大阪大学)
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サイエンスアゴラ2016 トークセッションの様子
●筑波大学「未来を創る科学技術人材育成プログラム(GFEST)」で受講した高校生が、「生の声」としてGFESTへの参加動機や研究内容、将来の目標などについて、理事長定例記者会見(H28年度第9回)で発表した。
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    GFEST受講生:田渕 宏太朗さん(愛知県南山高等学校)
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    内山 龍人さん(茨城県水城高等学校)
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    高P 由杏さん(東京都國學院高等学校)
●グローバルサイエンスキャンパス(GSC)の受講生たちが日頃の研究成果を披露する第4回目の全国受講生研究発表会が、平成29年10月7日・8日に一橋大学一橋講堂で開かれた。優秀な研究を表彰で称え、受講生同士が交流を深めた。全国受講生研究発表会は、GSCプログラムの下で個人・グループで取り組んできた研究成果の発信と、受講生や指導者の交流を深める場として毎年開かれており、今年度も代表として選ばれた受講生約120名が参加した。
 1日目は、時間を区切った形式で計44件のポスター発表を行った。38名の審査員が各ブースを巡回し、科学的探究能力の獲得度や研究の専門的達成水準、および研究の意義や社会的貢献を適切にアピールできるかなど次世代の科学者に求められるスキルを評価した。
 2日目は、前日のポスター発表で高い評価を得た10組が口頭発表を行い、最終審査により文部科学大臣賞1件、科学技術振興機構理事長賞1件、審査委員長特別賞2件、優秀賞6件が選定された。また、2001年ノーベル化学賞受賞者の野依良治 研究開発戦略センター長が、「科学を志す君たちへ」と題した講演会で、異文化との交流の大切さを高校生に伝えた。
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    1日目 ポスター発表の様子
  • 写真7
    2日目 口頭発表の様子
  • 写真8
    受賞者記念撮影
  • 写真9
    ノーベル化学賞受賞者 野依 良治
<研究論文等成果の例>
●平成26年度に採択された実施機関における成果例
  • 平成26年度に採択された北海道大学「地球と生命を理解する開拓力の開発」(SSP)の受講生(橋本 朝陽さん他、北海道札幌西高校)のAmerican Geophysical Union (AGU) 2016 Fall Meeting(アメリカ合衆国サンフランシスコにて開催)での発表内容がNASAのHPに掲載。
    (参考)http://landsat.gsfc.nasa.gov/a-new-fire-risk-indicator/
  • 平成26年度に採択された京都大学「科学体系と創造性がクロスする知的卓越人材育成プログラム(ELCAS)」の受講生(渡邉 明大さん(奈良県東大寺学園高校3年))が、インドネシアのジョグジャカルタで行われた「第48回国際物理オリンピック」において、日本代表として金メダルを獲得。
    (受講生としては昨年に続いての金メダルで、本人としては高校1年生から3年連続金メダル。)
    金メダル受賞の他、「Absolute Winner」(総合最高得点)及び「Experimental Winner」(実験問題最高得点)の表彰を受け、国際物理オリンピックでの「Absolute Winner」、「Experimental Winner」受賞は、日本人初の快挙。
●平成27年度に採択された実施機関における国際学会発表事例
  • 国際学会(Joint meeting of the 22nd International Congress of Zoology & the 87th meeting of Zoological Society of Japan)での発表。(実施機関:宇都宮大学)
  • 国際学会(The 22nd International Symposium on Artificial Life and Robotics 2017)での発表。(実施機関:宇都宮大学)
  • 2017San Diego Glycobiology Symposiumでの発表。(実施機関:福井大)
  • 国際学会(The International Plant and Animal Genome Conference in Asia)での発表。(実施機関:広島大学)
  • 国際学会(32nd annual Meeting of the American Society for Gravitational and Space Research)での発表(実施機関:広島大学)
●平成27年度に採択された実施機関における成果例
  • 大阪大学の受講生(海士部 佑紀さん(兵庫県灘高等学校))が、タイのナコンパトムで行われた「第48回国際化学オリンピック」で、日本代表として銀メダルを獲得。
  • 福井大学の受講生(佐藤 源気さん(滋賀県立膳所高等学校))が、イギリスのコヴェントリーで行われた「第28回国際生物学オリンピック」で、日本代表として銀メダルを受賞。

科学好きな子どもたちの祭典「科学の甲子園」、「科学の甲子園ジュニア」

全国の科学好きな生徒がチームを組んで日本一を目指す、高校生を対象とした「科学の甲子園」と中学生を対象とした「科学の甲子園ジュニア」を毎年開催している。

全国の科学好きな生徒が集い、競い合い、活躍できる場を構築し、科学好きの裾野を広げるとともに、トップ層を伸ばすことを目指している。

「第7回 科学の甲子園全国大会」を2018年3月16日〜19日に埼玉県さいたま市で開催。
  • 第6回大会実技競技の様子
    第6回大会実技競技の様子
  • 第6回大会では、6度目の出場で岐阜県立岐阜高等学校が総合優勝
    第6回大会では、6度目の出場で岐阜県立岐阜高等学校が総合優勝
「第5回 科学の甲子園ジュニア全国大会」を、2017年12月1日〜3日に茨城県つくば市で開催。
  • 第4回大会は、群馬県代表チームが総合優勝。実技競技で第一位となった沖縄県チームの様子
    第4回大会は、群馬県代表チームが総合優勝。実技競技で第一位となった沖縄県チームの様子
  • 第4回大会開会式 選手入場の様子
    第4回大会開会式 選手入場の様子

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