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未来共創と人材育成 / 理数学習推進部

さまざまな角度から科学技術教育をサポート!

次世代の科学技術を担う人材の育成

将来の科学技術を担う中高生の能力を大きく開花させることを目指して、全国の科学好きの仲間と互いに切磋琢磨する機会、大学等の専門機関の指導のもとで研究に取り組める機会、学校の授業ではできない高度で科学的な体験をする機会等を提供している。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)を支援

JSTは、文部科学省がスーパーサイエンスハイスクール(以下SSH)に指定した高等学校に対し、教育委員会等とも連携して、SSHの活動推進に必要な支援を実施している。

SSHでは、将来社会を牽引する科学技術人材を育成するために、先進的な科学技術、理科・数学に重点をおいたカリキュラム開発と実践、大学等との連携による先進的な理数教育、あるいは創造性や独創性を高める指導方法、教材の開発等に取組んでいる。

  • 日本外国特派員協会で記者会見する、福島県立福島高校(SSH指定校)の生徒
    日本外国特派員協会で記者会見する、福島県立福島高校(SSH指定校)の生徒
  • SSH生徒研究発表会での海外招聘校の高校生との交流
    SSH生徒研究発表会での海外招聘校の高校生との交流

「世界と競う」をサポートする国際科学技術コンテスト支援

科学技術の世界にも多くの国際大会が存在する。JSTは、これら国際科学技術コンテストに参加する児童生徒を増やす取組や国内大会・国際大会への支援を実施している。

20,000名近くの生徒が国内大会に参加し、選抜された生徒がコンテストで世界の精鋭たちと競った結果、2016年度は30名がメダルを獲得(うち、11名が金メダルを獲得)するなど、優秀な成績を残している。参加した生徒たちは、大会後のアンケートにおいて「学ぶ意欲を高めた」と回答し、全国の科学好きな子どもたちの研鑽、活躍の場となっている。

「インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2016」
実技競技の様子
  • 実技競技の様子
    千葉市立千葉高等学校(SSH指定校)代表生徒が機械工学部門 部門最優秀賞およびインテル財団文化・科学中国訪問賞に輝きました!
  • 開会式 選手入場の様子
    横浜サイエンスフロンティア高校(SSH指定校)代表生徒が細胞・分子生物学部門 2等を見事受賞!

写真提供:NPO法人日本サイエンスサービス(NSS)

第57回国際数学オリンピック香港大会の日本代表生徒による文部科学省表敬訪問
馳 前文部科学大臣とともに
馳 前文部科学大臣とともに

出典:文部科学省ホームページ (http://www.mext.go.jp/

将来グローバルに活躍しうる人材を育成(グローバルサイエンスキャンパス(GSC))

優れた意欲・能力のある高校生等が、大学の高度な理数教育を受けられるプログラム「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」を2014年度より開始した。最新の研究成果を学べる講座や研究室での研究指導、海外研修や留学生との英語を通した交流など、各大学で工夫を凝らしたカリキュラムに多くの高校生が心をときめかせている。

<実施機関の一例と受講生の活躍例>
●〈東北大学〉飛翔型「科学者の卵養成講座」(http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/
  • 国際学会(International Plant and Animal Genome XXIII、Plant and Animal Genome Asia 2015)での発表。
  • アメリカ合衆国のペンシルベニア州で開催された「インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2015」で、地球環境科学部門 優秀賞3等賞を受賞。
●〈京都大学〉科学体系と創造性がクロスする知的卓越人材育成プログラム 略称 ELCAS (エルキャス)(http://www.elcas.kyoto-u.ac.jp/
  • 国際学会(The 16th International Society for Music Information Retrieval  Conference (ISMIR 2015))での発表。
  • 外国語論文誌(FORMA、IEICE Communications Express)への投稿。
●〈大阪大学〉世界適塾の教育研究力を活かしたSEEDSプログラム〜傑出した科学技術人材発見と早期育成〜(https://seeds.celas.osaka-u.ac.jp/
  • ジョージアの首都トビリシで行われた「第48回国際化学オリンピック」で銀メダルを獲得。
  • 「第25回日本数学オリンピック」本選に出場。
<卒業生の声>
写真:遠藤 意拡
遠藤 意拡えんどう・いひろ
宮城県仙台第二高等学校3 年生
2014 年度学校推薦枠受講生
2014 年JSEC 科学技術政策担当大臣賞受賞
2015 年米国ペンシルベニア州ピッツバーグ市Intel ISEF2015・地球環境科学部門3 等
[担当教員]宮城教育大学
2017 年現在 広島大学医学部
砂山シミュレーションの結果例
砂山シミュレーションの結果例(発表会資料より)。
実際の地形図模型の上に砂をかけ、微振動を与えると、実際の尾根と同様の尾根が再現できた。

中学から科学サークルで活動していた遠藤さん。受講のきっかけはより本格的な研究をしたかったからだという。「物事を科学的にとらえる考え方や、問題解決に向けたロジックの立て方などを最先端の研究者から直接学びたかった」。

研究テーマは「砂山シミュレーション─揺れによる斜面崩壊」。山岳地域の斜面崩壊を予測する研究で、東日本大震災を経験し、災害予測の重要性を強く感じたことが、研究を始めた理由だという。この研究は「2014年高校生科学技術チャレンジ」で科学技術政策担当大臣賞を受賞。さらに翌年の5月に開かれた世界75の国と地域の高校生の代表が研究を競い合う世界最大の大会「国際学生科学技術フェア」(ISEF)で、地球環境科学部門の世界第3位に輝いた。

「ISEFで研究発表したときは緊張の連続でした。この貴重な経験を生かし、将来は科学によって人の役に立つ国際人になりたいと思います」。

写真:北田 孝仁
北田 孝仁きただ・たかひと
岩手県立花巻北高等学校3 年生
2014 年度自己推薦枠受講生
2015 年度重点コース選抜
2015 年米国カリフォルニア大学リバーサイド校研修派遣
[担当教員]安藤晃教授、小室淳史助教(大学院工学研究科)
2017 年現在 東北大学工学部
北田さんと小室先生
北田さんと小室先生。

北田さんに受講理由を聞くと、「プラズマ研究の第一人者で、プラズマエンジンを使った次世代宇宙推進機を開発されている安藤先生に憧れていました。中学生の頃から科学技術者になるのが夢で、憧れの安藤先生からじかに指導を受けられるまたとないチャンスだと思い、応募しました」と即座に答えが返ってきた。

研究テーマは「プラズマアクチュエーターを用いた気流の能動的制御手法に関する研究」。飛行機の主翼にプラズマを発生させる部材を取り付け、主翼の回りの気流をプラズマで能動的にコントロールする研究だ。

「アクチュエーターの電極テープを取り付けるとき、北田くんはあまりきれいに貼れなかったのですが、横で見ていた私に、もう一度貼り替えますと言って自ら進んでやり直したんです。実験の目的や理屈を正しく理解し、つねに真摯な気持ちで実験に取り組む姿勢に感心しました」と担当教員の小室淳史助教は評価した。

北田さんは最後に「2015 年3月にこの講座で、カリフォルニア大学リバーサイド校に10日間研修し、外国の研究者と科学について会話できたことが今の私の宝物です」と笑顔で語った。

写真:丹野 ちぐさ
丹野 ちぐさたんの・ちぐさ
宮城県仙台二華高等学校3 年生
2013 年度自己推薦枠受講生
2014 年度発展コース選抜
2015 年米国カリフォルニア州サンディエゴ市国際学会ポスター発表
[担当教員]渡辺正夫教授(大学院生命科学研究科)
2017 年現在 筑波大学生命環境学群
北田さんと小室先生
アブラナ科のめしべ(柱頭)のプラズマ処理の影響度合い(発表会資料より)。「++」がプラズマ照射による破壊の影響が一番大きい。実験では破壊程度が中(中央の写真)の柱頭で発芽の割合が高くなった。
北田さんと小室先生
丹野さんと渡辺先生。

丹野さんの研究テーマは「プラズマ照射法で自家不和合性は打破できるか」。

自家不和合性は自己花粉による受精を妨げる性質をいい、研究などで自家受粉させたい場合には大きな障害となる。この自家不和合性を取り除くことが研究の目的である。

「もともと私は生物学と工学に興味があり、その両方を横断する研究テーマを探していました。たまたま、キノコが雷に打たれると自家不和合性がなくなるという話を聞いて、ピンときたんです。さっそく渡辺先生に相談して、自家不和合性の除去を研究テーマにしました」。

担当教員の渡辺さんは「安藤先生がプラズマを研究されていることを知り、先生のご協力を得て初めてこの研究が実現しました。丹野さんが生物学と工学を融合した研究テーマを持ち込んでくれなければ、プラズマ研究の安藤先生と生命科学研究の私が一緒に研究を指導することもなかったでしょう。

専門領域にとらわれない高校生の自由な発想が優れた研究成果をもたらした好例だと思います」と語ってくれた。

JSTNEWS2015年12月号から引用

科学好きな子どもたちの祭典「科学の甲子園」、「科学の甲子園ジュニア」

全国の科学好きな生徒がチームを組んで日本一を目指す、高校生を対象とした「科学の甲子園」と中学生を対象とした「科学の甲子園ジュニア」を毎年開催している。

全国の科学好きな生徒が集い、競い合い、活躍できる場を構築し、科学好きの裾野を広げるとともに、トップ層を伸ばすことを目指している。

「第5回 科学の甲子園全国大会」を3月18日〜21日に茨城県つくば市で開催。
  • 実技競技の様子
    実技競技の様子
  • 初出場の愛知県・海陽中等教育学校が総合優勝
    初出場の愛知県・海陽中等教育学校が総合優勝
「第4回 科学の甲子園ジュニア全国大会」を、2016年12月2日〜4日に東京都で開催。
群馬県代表チームが総合優勝。
  • 実技競技の様子
    実技競技の様子
  • 開会式 選手入場の様子
    開会式 選手入場の様子
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