プログラムについて

プログラムアドバイザー:五十嵐 道子

プロフィール

プログラムアドバイザー:五十嵐 道子
所属・役職
フリーランスジャーナリスト

経歴等
東京大学理学部天文学科卒。日本電気株式会社に入社し、宇宙開発事業部で文部省宇宙科学研究所(現・宇宙研究開発機構JAXA)の科学衛星プロジェクトを担当。国産初の惑星探査機「さきがけ」「すいせい」などの開発に携わる。1988年朝日新聞記者。「週刊朝日百科」「科学朝日」などの編集を経験したのち、科学部や学芸部、生活部、医療グループなどで科学技術、医療、福祉、社会保障ほかのテーマについて取材、執筆、編集。2010年からフリー。科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会臨時委員ほか、国立大学法人・大学共同利用機関法人・国立研究開発法人などの管理運営や研究の計画・評価にかかわる。関心テーマは「サイエンス・コミュニケーション」「科学と社会」。

プログラムへの期待

プログラムがスタートした2011年。3月に発生した東日本大震災と福島第一原発の事故により、「安全神話崩壊」という言葉が社会にあふれ、政治と科学への信頼が大きく揺らいでいました。「ブラックボックス」だった政策決定プロセスの明示が求められ、どこに根拠があるのか、前提として科学的なエビデンスに基づく議論と合意の重要性が指摘されました。

それから10年。科学技術は進歩し、ゲノム編集など生命の操作が可能になり、AIなどの導入によって社会は日々変容しています。SNSなどの活用で市民が科学や政治に参加し、自由に発言することも当たり前になっています。一方で、政策と科学の分野では、多くの研究成果が出され、提言がなされているものの、互いの間にはなお隔たりがあると感じます。

いま、世界が新型コロナウイルス感染拡大という未曽有の危機と直面し、科学と社会、政策と科学のあり方が改めて強く問われています。

「イノベーション」の訳は「革新」や「新機軸」ですが、科学技術によって一人ひとりにとって幸福なよりよい未来を実現していくことだと考えます。そのための一歩をここから踏み出せるよう、研究者の皆さんとともに取り組んでいきたいと思います。

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