科学技術振興事業団報 第97号


平成11年3月9日
埼玉県川口市本町4-1-8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報担当)

「ごみ固形燃料の石炭混合微粉化によるバーナー燃焼システム」を委託開発課題に選定ならびに開発企業を選定

 科学技術振興事業団(理事長 中村守孝)は、岐阜経済大学 教授(名古屋大学 名誉教授)神保元二氏、東京大学 名誉教授 国井大蔵氏並びに株式会社プランド研究所 代表取締役社長 畔上統雄氏らの研究成果である「ごみ固形燃料の石炭混合微粉化によるバーナー燃焼システム」を委託開発課題として選定するとともに開発企業を選定した。
 ごみ固形燃料とは、可燃ごみを破砕した後、ペレット状に圧縮、成形して石炭のような固形燃料としたもので、Refuse Derived Fuelの頭文字をとってRDFと呼ばれる。一般的なごみ処理の一つである焼却処理においては、ダイオキシン発生の問題や、発電等による焼却熱エネルギーの有効利用などの観点から、大規模化が求められているのに対し、RDF化は、比較的ごみ処理量が少ない施設にも適用できる点で注目されている。さらに、焼却時の環境負荷物質の排出量も低減される上、輸送性や貯留性の向上により集積が容易で、大規模化して発電も行えるとして、実証試験や計画が進められている。しかし、RDFの優れた燃焼特性を活かして、燃料としての利用を進めるには、RDFに適した燃焼システムが必要である。
 本新技術は、破砕しやすいRDFを製造するとともに、これを石炭と混合・粉砕することにより、微粉燃料を効率よく製造し、バーナー燃焼するシステムに関するものである。石炭焚ボイラで広く用いられているバーナー燃焼方式でRDFを利用でき、発電及び産業用ボイラ燃料等へのRDF利用を進めることが期待される。また、小規模の燃焼施設でも、完全燃焼に必要な高温燃焼と燃焼制御を操作性良く行えるため、比較的小規模のごみ処理施設でも、ごみのエネルギーの有効利用を行える技術として期待される。
 本新技術の開発は、ホソカワミクロン株式会社(代表取締役社長 細川悦男、本社 大阪府大阪市中央区瓦町2丁目5番14号、資本金 約87億円、電話06-6233-3966)に委託する予定で、開発期間は3年、委託開発費は25億円の予定である。今後、科学技術庁長官の認可を受けた後、新技術の開発を実施する。

「ごみ固形燃料の石炭混合微粉化によるバーナー燃焼システム」(背景・内容・効果)

開発を実施すべき新技術の評価

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