科学技術振興事業団報 第358号
平成15年9月25日
埼玉県川口市本町4−1−8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)
URL:http://www.jst.go.jp/

良好な電気特性を持つポリシリコン膜を直接成膜可能な装置を開発


 科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)は、北陸先端科学技術大学院大学教授松村英樹氏らの研究成果である「触媒CVDによるシリコン成膜装置」開発を当事業団の委託開発事業の課題として、平成10年3月から平成14年12月にかけて、アネルバ株式会社(代表取締役社長 今村有孝、本社 東京都府中市四谷5-8-1、資本金18億円、電話042-334-0211)に委託して開発(開発費約9千4百万円)を進めていましたが、このほど本開発を成功と認定しました。

(開発の背景)

 シリコンを成膜した基板は、ディスプレイ用の薄膜トランジスタのベースや太陽電池などに広く利用されています。従来は、成膜されたシリコンがアモルファス状態であり電荷の移動度が低かったことから、電荷の移動度を高めて組み込み素子の高速化を図るには、成膜後にレーザー等で膜を加熱して結晶化(ポリシリコン膜)させる必要がありました。しかし、生産性を上げるのが難しく、高コストであるといった課題がありました。

(開発の内容)

 本新技術は、移動度の大きなポリシリコン膜を低温で直接成膜しできるシリコン成膜装置に関するものです。原料ガスを加熱された触媒線で分解してシリコン膜を形成するため、従来のプラズマによる分解より低温で成膜可能です。また、触媒線を張る面積を大きくすることで容易に成膜面積の拡大が可能です。成膜されたシリコン膜はすでにポリシリコン状態でかつ電荷の移動度が高いことが特長です。

(開発の効果)

 本成膜装置を用いることで大面積かつ高移動度のポリシリコン膜が直接得られることから、ディスプレイや太陽電池などの大面積化に寄与するとともに、アニール工程不要等に伴うコストダウンも期待できます。

本新技術の背景、内容、効果の詳細
図1 本新技術の原理
図2 試作機外観
図3 成膜結果(膜厚の均一性)
開発を終了した課題の評価


なお、本件についての問い合わせは以下の通りです。
 科学技術振興事業団 開発部開発推進課 菊地博道、二階堂知己
  [電話(03)5214-8995]
 アネルバ株式会社 経営企画部 技術・商品企画チーム 鈴木勝
  [電話(042)334-0843]

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