科学技術振興事業団報 第344号
平成15年8月7日
埼玉県川口市本町4−1−8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)
URL:http://www.jst.go.jp/

薬剤を患部へ効率的に投与出来るカテーテルの開発に成功

(科学技術振興事業団 委託開発事業)


 科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)は、松田武久氏(九州大学大学院医学研究院医用工学分野 教授)らの研究成果である「薬剤投与型高機能バルーンカテーテル」を当事業団の委託開発事業の課題として、平成10年3月から平成15年3月にかけて、株式会社 東海メディカルプロダクツ(代表取締役社長 筒井 宣政、本社 愛知県春日井市田楽町字更屋敷1485 資本金50百万円、電話: 0568-81-7954)に委託して開発を進めていました(開発費約1億円)が、このほど本開発を成功と認定しました。

(開発の背景)

 心臓へ血液を送る冠動脈が狭まり(狭窄)、血液の流れが悪くなって引き起こされる心疾患の治療法として、従来、先端にバルーンのついたカテーテルを足の付け根から冠動脈に挿入し、狭窄部でバルーンを拡張することにより、血管を押し広げる経皮的冠動脈形成術(以下PTCAと称す)が用いられてきましたが、再狭窄発生率が30%近くあり再手術の必要がありました。そこで、再狭窄を防止するために、PTCAの機能と再狭窄防止薬を狭窄患部に投与・滞留させる機能をあわせもつデバイスの開発が要望されていました。

(開発の内容)

 カテーテル素材の検討ならびに精密加工技術の向上、表面処理技術の開発により、PTCAカテーテルのルーメン(管腔)を3本にして、患部を広げ、血流を確保しながら薬剤を投与滞留することが出来るバルーンカテーテルを開発することに成功しました。

(開発の効果)

 本新技術は、血管内壁を通して患部に効率的に薬剤を投与・滞留・浸透させる技術であり、冠動脈の再狭窄防止のみならず、今後抗ガン剤等様々な薬剤の局所患部投与に使用されることが期待されます。

本新技術の背景、内容、効果の詳細
図1 PTCAの仕組み
図2 開発バルーンカテーテル全体図
図3 バルーン近傍拡大図と、各部分での断面図
図4 本薬剤投与型高機能バルーンカテーテルの使用方法
開発を終了した課題の評価


 なお、本件についての問い合わせは以下の通りです。
科学技術振興事業団 開発部開発推進課 菊地博道、住本研一(電話:03-5214-8435)
株式会社東海メディカルプロダクツ DDSグループ 小林正和(電話:0568-81-7954)


This page updated on August 7, 2003

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