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科学技術振興機構報 第1024号

平成26年4月23日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

戦略的国際科学技術協力推進事業
「日本−英国研究交流」における平成26年度新規課題の決定について

JST(理事長 中村 道治)は、 英国医学研究会議(MRC)注1)と共同で「先端健康科学」分野の中の「次世代光学顕微法を利用した神経科学・病因解明につながる分子メカニズムへの挑戦」に関する課題の募集および審査を行い、以下の研究交流課題を支援することを決定しました。この支援は、戦略的国際科学技術協力推進事業注2)「日本−英国研究交流」注3)の一環として行われるものです。

支援を決定した課題は次の通りです。

(1)「神経変性疾患によるシナプス形成能劣化の1分子イメージング解明」

(研究代表者:京都大学 物質−細胞統合システム拠点 楠見 明弘 教授、ライセスター大学 MRC毒物学ユニット ジョヴァンナ・モルッチ プログラムリーダー・教授)

本研究は、超高速1分子追跡技術などを用い、神経変性疾患におけるシナプス可塑性変化の機構を解明することを目指すものです。

(2)「シナプスオプトジェネティクスによる正常・精神疾患モデル動物の大脳記憶回路の研究」

(研究代表者:東京大学 大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 構造生理学部門 河西 春郎 教授、カーディフ大学 神経科学部門 ケヴィン・フォックス 教授)

本研究は、記憶を担うシナプスを標識する技術を用いて脳の記憶回路を可視化し、統合失調症や知的障害におけるシナプスの状態を解明することを目指すものです。

今回の「日本−英国研究交流」に関する募集では8件の応募があり、これらの応募課題を日本側および英国側の外部専門家により評価しました。JSTとMRCはその結果をもとに協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日本と英国がともに支援すべきとして合意した2件を支援課題として決定しました。研究期間は支援開始から3年間を予定しています。

注1) 英国医学研究会議(MRC:Medical Research Council)
英国の研究を助成する公的資金提供機関である「研究会議(Research Councils UK)」の1つ。1913年に設立された最も歴史の古いイギリスの研究会議。医学研究を通じて人間の健康向上を目指し、慢性炎症や精神疾患など主要な疾患を対象として基礎研究から臨床試験にわたる研究助成や人材育成を行っている。
MRCホームページURL:http://www.mrc.ac.uk/index.htm
注2) 戦略的国際科学技術協力推進事業
政府間合意に基づき、戦略的に重要なものとして文部科学省が設定した協力対象国・地域および分野において、相手国の研究支援機関と共同で研究提案を公募・採択し、国際研究交流を支援します。
戦略的国際科学技術協力推進事業ホームページURL:http://www.jst.go.jp/inter/index.html
注3) 「日本−英国研究交流」
2011年(平成23年)11月にロンドンで開催された、日英科学技術協力合同委員会における合意に基づき、文部科学省が「先端健康科学」を研究交流分野として設定しました。それを受けJSTは、設定された研究分野の中で「次世代光学顕微法を利用した神経科学・病因解明につながる分子メカニズムへの挑戦」を研究領域として指定し、MRCと共同で募集を行いました。今回はその課題採択となります。

<添付資料>

別紙:戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−英国研究交流」平成26年度新規課題 一覧

参考:戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−英国研究交流」平成26年度新規課題の採択に関して

<お問い合わせ先>

科学技術振興機構 国際科学技術部
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
仲 大地(ナカ ダイジ)、宮下 由美子(ミヤシタ ユミコ)
Tel:03-5214-7375 Fax:03-5214-7379
E-mail:

(英文)JST announced 2 new projects on “The Use of Next Generation Optical Microscopy for Neuroscience Disease Challenges” conducted as the Japan- UK Cooperative Scientific Research as part of the FY 2014 Strategic International Research Cooperative Program (SICP) .