戦略的創造研究推進事業

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募集要項

III.「研究領域の概要」、および「研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針」

【さきがけ】
○戦略目標「最先端レーザー等の新しい光を用いた物質材料科学、生命科学など先端科学のイノベーションへの展開」の下の研究領域

「光の利用と物質材料・生命機能」

研究総括:増原 宏(奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科 特任教授/台湾国立交通大学 講座教授(応用化学系及分子科学研究所))

研究領域の概要

 本研究領域は光との相関を新しい光源から探ることにより、情報通信、ナノテクノロジー・材料、ライフサイエンス、環境・エネルギー等の諸分野において、これまでにない革新技術の芽の創出を目指す研究を対象とするものです。
 具体的には、光源として高出力、超短パルス、超長波長のレーザー、放射光、極微弱光、単一光子レベルの光も想定し、光の本質に迫る研究、光を使い尽くす研究、光でのみ可能になる合成・物性・機能の研究、光によって実現するプロセス、光が関わる細胞機能、光で初めて解き明かされる生体組織、光でのみ制御できる生命機能、これに加えてリアルな材料や生物を対象とした光計測法、イメージング法の研究などが含まれます。

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研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針

 光科学技術は、エネルギー、時間、空間を同時に制御して、非接触非破壊的に、材料や生物の計測、加工、機能の発現を可能にします。光科学技術の研究は、物性、化学反応、生命機能などの測定解析、ナノ粒子、薄膜、デバイス、チップなどの開発に貢献してきましたが、それにとどまらず新しい物質システムや生物機能を生み出すダイナミクスとメカニズムに関する概念や、次世代の科学技術の発想を与えるものと期待されています。新しい現象を探索し新しい理解を生み出すポテンシャルは、他の科学技術に比べても際立って高いと考えられ、この光科学技術の特徴を踏まえた、今までにない斬新なアイデアによる研究を求めています。新しい光源を切り口に展開するもよし、研究の結果新しい光源の必要性を提起するに至るもよしと考えています。
 現在、光科学技術の研究は注目を集めつつあり、物理、化学、生物に分類される研究から、医学、環境、エネルギー、さらにはそれらの間の境界領域研究まで、多様な研究が繰り広げられています。研究規模も、大学の一研究室レベルから、数グループによるチーム研究、さらには数十研究室を巻き込み新しい研究領域を形成しようとする大きな流れまでさまざまです。また光科学技術研究は高価で複雑な装置を必要とすることも多いので、しばしば共同研究が行われています。しかしながら先駆ける研究、先鞭をつける研究は、このような組織的な研究現場からはしばしば零れ落ちるものです。新しい可能性を秘める光科学技術に関する、10年後あるいはもっと先のイノベーションにつながる研究提案を受けて、「さきがけ」の意味が明確な、個人研究としての位置づけが明快な研究を見つけ出して行きたいと思っています。従来の3年型に加え、昨年から5年型の提案募集が始まっており、さらに本年度から「さきがけ大挑戦型」も発足しました。他の基礎研究費や応用開発研究費におけるプランニングとの区別化がはっきりしており、研究目標が3年で探し当てられるのか、5年目で手がかりがつかめそうなのか、リスクは極めて高いがチャレンジの価値があるのか、について説得力ある内容の提案を期待しています。
 本領域では、徹底的に光にこだわって研究を展開することを判断基準にしています。また社会にインパクトを与え、光科学技術の重要性を広く認知してもらい、光科学技術研究の裾野を広げるような研究を評価したいと思います。そのためキャッチフレーズとして、「光を使い尽くす研究」、「若い研究者を光に押し出す研究」、「市民を光に引き付ける研究」をあげ、研究の推進を図っています。

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