新しい社会システムデザインに向けた情報基盤技術の創出

戦略目標

「急速に高度化・複雑化が進む人工知能基盤技術を用いて多種膨大な情報の利活用を可能とする統合化技術の創出」

研究総括


黒橋 禎夫(京都大学大学院 情報学研究科 知能情報学専攻 教授)

概要

 情報技術の急速な進展により、莫大な数のセンサやデバイスがインターネットにつながるようになってきました。また、医療・健康、材料・物性、都市インフラや地球環境など、あらゆる場所で多種多様のビッグデータが蓄積され、応用されてきています。さらに、自然言語処理やディープラーニング等を駆使した人工知能技術にも大きな関心が集まり、これらの各分野における活用が急速に進みつつあります。
 本研究領域では、この様な情報技術に基づいた社会変革の時代に対応し、これからの新しい社会システムのデザインを可能にするための情報基盤技術の創出を目指します。モビリティなどを含めた社会基盤、介護を含むヘルスケア、防災・減災、ロボティクスなど、あらゆる分野において、情報を知的・統合的に解析・処理・制御し、新しいサービスや社会構造の構築に貢献する基盤技術を創出します。
 具体的には、多種・膨大な情報を収集・取得するための高度なセンシング技術、リアルタイム処理のためのデータ処理技術およびシステム最適化技術、知的メディアを使ったコミュニケーション支援や、人工知能などを含むデータ処理と知識処理の技術、多種多様な機器やシステムに対応可能なセキュリティ・プライバシーエンハンスメント技術などを対象とします。
 なお、本研究領域は文部科学省の人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト(AIPプロジェクト)の一環として運営します。

平成28年度募集・選考・研究領域運営にあたっての研究総括の方針

1.背景

 近年、情報技術が世界的に大きく発展し、家電製品や自動車、機械等、様々なものに通信機能を持たせ、インターネットに接続し、それらの制御や周囲の状況の計測等を行う高度な情報環境が急速に普及してきています。また、世界に先駆けた「超スマート社会」の構築が我が国における重要な課題とされており、コホートデータ等の医療・健康関連のデータや材料・物性に関するデータ、都市のインフラや地球環境に関するデータ等、多種多様なビッグデータが社会の様々な場面で生み出され集積されつつあります。さらに、近年の大きな技術的ブレークスルーと言われるディープラーニングに代表される人工知能技術の進展に対する関心が高まり、各分野における活用も急速に進みつつあります。

2.募集する提案

 このような状況を踏まえ、本研究領域では、これからの新しい社会システムデザインを可能とするための情報基盤技術の創出を目指します。産業、社会構造が劇的に変化する時代に向けて、新たな価値創造の実現につながる新しい基盤技術を提案してください。応募にあたっては、情報技術分野における技術的な課題への貢献とともに、将来の新しい社会構造にどのように貢献できるのかという視点を含めた提案を期待します。研究成果の社会実装を実現するところまでは求めませんが、提案する基盤技術の開発が今後どのように社会を変革していく可能性があるのかというシナリオを自らが考え、将来の社会実装を見据えながら基礎研究を実施していくことを期待します。
 対象となる応用分野としては、自動車や鉄道などのモビリティなどを含めた社会基盤、超高齢化社会を見据えた介護や健康維持・予防を含むヘルスケア、近年の異常気象などによる自然災害に対する防災・減災や、それらを横断的にサポートするロボティクスの技術、多言語自動翻訳や高度な自然言語処理に基づく情報の組織化・編集などがあげられますが、特にこれに限定するものではありません。将来の大きな社会的インパクトが期待できる技術、および応用分野での応募を検討してください。
 具体的な研究内容としては、以下のようなものがあげられますが、これらに限定することなく、既存の概念にとらわれない新しい技術分野についての応募も歓迎します。
1)多種・膨大な情報を状況に応じて収集・取得するための高度かつ効率的なセンシング技術
2)多様なデータの意味を多様な状況に応じて高度に理解し、データの統合分析を可能とする異種データ統合技術
3)時系列データをリアルタイムで処理するための、データ処理技術やシステム最適化技術
4)人工知能などを含む洗練されたデータ処理技術・知識処理技術を駆使して、インテリジェントシステムを構築するための知のアクチュエーション技術
5)人間ユーザの感情を含む外界情報を既存知識のもとで適切に解釈するとともに、新たな知識の蓄積を行いながら、必要・適切な情報をユーザに提供する知的メディア技術
6)多種多様な機器やシステムに対応可能なセキュリティ・プライバシーエンハンスメント技術

3.研究の推進と連携

 研究推進にあたっては、多様な応用分野への展開を想定して先端的な情報科学技術の研究開発に取り組む研究者が、互いに触発しながらシナジー効果を得ていく場を設定し、先進的な研究成果の創出と将来の世界レベルの若手研究リーダーの輩出を目指していきます。
 さきがけ個人研究としての良さを生かしつつ、異分野の研究者との交流を通じた研究の幅の広がりと将来に渡る研究者ネットワークを本研究領域で構築していくことを期待します。
 なお、本研究領域は文部科学省の人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト(AIPプロジェクト)を構成する「AIPネットワークラボ」の1研究領域として、理化学研究所革新知能統合研究センターをはじめとした関係研究機関等と連携しつつ研究課題に取り組むなど、AIPプロジェクトの一体的な運営にも貢献していきます。

領域アドバイザー

相澤 彰子 国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系 教授
今井 浩 東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授
尾形 哲也 早稲田大学 理工学術院 教授
鹿島 久嗣 京都大学 大学院情報学研究科 教授
加藤 由花 東京女子大学 現代教養学部 教授
河口 信夫 名古屋大学 未来社会創造機構 教授
角田 達彦 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 教授
西田 豊明 京都大学 大学院情報学研究科 教授
原 隆浩 大阪大学 大学院情報科学研究科 教授
東中 竜一郎 日本電信電話株式会社 NTTメディアインテリジェンス研究所 主任研究員
松井 充 三菱電機株式会社 開発本部 役員技監
山田 敬嗣 日本電気株式会社 中央研究所 理事/価値共創センター長

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