（１）フィージビリティスタディの推進
　シーズ顕在化プロデューサーは、フィージビリティスタディ遂行上のマネージメント、成果の公表等、推進全般についての責任を持つ必要があります。
　特に、計画書の作成、各種承認申請書の提出、定期的な報告書の提出等については、シーズ顕在化プロデューサーが行ってください。

（２）研究費の経理管理
　ＪＳＴと委託契約を締結した機関は、研究費の経理管理状況を常に把握するとともに、研究費の使用に当たっては、公正かつ最小の費用で最大の効果があげられるように経費の効率的使用に努める必要があります。なお、本研究費は、国の予算から支出されているため、会計検査の対象となり実地検査が行われる場合があります。

（３）実施管理
　ＪＳＴは、フィージビリティスタディの期間中、プログラムオフィサー（ＰＯ）等による実施管理を行い、進捗状況等について必要な調査（現地調査を含む。）を実施するとともに目的が達成されるよう、シーズ顕在化プロデューサー及び共同研究チームに対し、フィージビリティスタディの遂行上必要な指導・助言等を行います。シーズ顕在化プロデューサーは、進捗状況についての報告を行います。またＪＳＴと委託契約を締結した機関は、支出を受けた研究費についての報告を定期的又は随時提出する必要があります。

（４）評価
　フィージビリティスタディ期間終了後、プログラムオフィサー（ＰＯ）等による事後評価を実施します。評価者は、シーズ顕在化プロデューサーに対し完了報告書（新たなシーズの顕在化に関する報告、及び「イノベーション創出プラン」（下記注）参照））の提出、及び必要に応じて行われる面接審査への出席を求めます。事後評価では、計画書等の内容及び条件に従って確実に研究が遂行されたかについての評価を行います。
　なお、評価者には、評価の過程で取得した情報について、秘密保持を遵守することが義務づけられています。

（５）取得財産の帰属
　ＪＳＴが支出する研究費により大学等が取得した設備等については、大学等に帰属させることが可能です。
　ＪＳＴが支出する研究費により企業が取得した設備等の財産の所有権は、ＪＳＴに帰属します。（企業には帰属しません。）
　当該設備等は、フィージビリティスタディ期間中はＪＳＴから企業に対して無償で貸与し、フィージビリティスタディ終了後は固定資産税相当額で有償貸与となります。また、有償貸与期間後は企業が設備等をその時点での簿価で買い取っていただくことになります。
　 なお、これら設備等は、善良な管理者の注意をもって適切に管理する必要があります（フィージビリティスタディ以外の業務に使用することはできません。）。

（６）知的財産権の帰属等
　フィージビリティスタディにより得られた知的財産権（特許権、実用新案権、意匠権、プログラム及びデータベースに係る著作権等権利化された無体財産権及びノウハウ等）については、産業技術力強化法第１９条の条文（日本版バイドール条項）を適用し、同法第１９条に定められた一定の条件（出願・成果の報告等）の下で、原則発明者の持ち分に応じて当該発明者が所属する機関に帰属します。ただし、委託機関以外の者が発明等に寄与した場合にも共同研究に参加している機関であれば、当該機関に帰属させることが可能です。ただし当該機関にも同法第１９条が適用されることが前提です。

（７）フィージビリティスタディの成果等の報告及び発表
　フィージビリティスタディにより得られた成果については、知的財産に注意しつつ国内外の学会、マスコミ等に広く公表し、積極的に成果の公開・普及に努めてください。
　また、フィージビリティスタディ終了後に、得られた成果を、必要に応じ発表していただくことがあります。
　なお、新聞、図書、雑誌論文等による成果の発表に際しては、事前にＪＳＴに通知するとともに、本事業による成果であることを必ず明記し、公表した資料についてはＪＳＴに提出してください。

（８）調査
　フィージビリティスタディ終了後、ＪＳＴが実施する追跡調査（フォローアップ）にご協力いただきます。その他必要に応じて、進捗状況の調査にもご協力いただきます。

（９）その他
　今回の公募に対する研究費の支出は、平成２０年度予算成立後となります。