成熟脳におけるシナプス形成機構の解明と制御
研究概要
成熟脳においても、神経活動に応じてシナプスが形態的改変を受け続けます。この過程は長期記憶の基盤と考えられています。本研究では、新しく発見されたc1q ファミリー分子によるシナプス形成・維持機構を解明します。さらに、c1qファミリー分子を介したシグナル伝達経路を操作することによって、神経回路の形成と個体行動を制御する方法を探ります。本研究の成果は、加齢によるシナプス減少などの病態を視野に入れた臨床応用につながることが期待されます。
主たる共同研究者
- 渡辺 雅彦
- 北海道大学 大学院医学研究科 教授
- 﨑村 建司
- 新潟大学 脳研究所 教授
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プレス発表
- 平成22年04月16日
- 成熟脳における脳神経回路の形成・維持の新しい仕組みを解明 ―認知症や精神神経疾患の治療法開発に前進―(JST、慶應義塾大学との共同発表)
- 平成23年04月04日
- 脳内アミノ酸による運動記憶と学習の仕組みを解明(JST、慶應義塾大学との共同発表)
- 平成24年01月12日
- 記憶が作られ失われるメカニズムの一端が明らかに ―神経細胞が作る脂質が記憶制御の鍵に―(慶應義塾大学、筑波大学より発表)
- 平成24年11月08日
- 世界初!シナプス形成の可視化で発見した「小さな突起」 ―自閉症など脳の発達障害の病態解明へ道―(東京大学、脳科学研究戦略推進プログラム、慶應義塾大学より発表)
- 平成25年02月19日
- 脳内で運動の記憶が作られるメカニズムの一端が明らかに ―学習の起きやすさを決める「マスター鍵(キー)」の発見―(慶應義塾大学より発表)
- 平成25年11月12日
- 世界初、記憶と忘却の脳内メカニズムの鍵を解明-記憶・学習障害の治療法開発への新たな期待-(慶應義塾大学より発表)
評価
中間評価結果