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> 6.研究開発課題の個別評価(別紙2)
「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成17年度採択課題 事後評価報告書
平成18年10月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会
6.
研究開発課題の個別評価
13
高結晶性半導体マイクロ粒子製造装置の開発
企業名
:有限会社 マイクロ粒子研究所
研究者(研究機関名)
:川崎 亮(国立大学法人 東北大学)
1)
モデル化の概要および成果
近年、高い注目を集める球状シリコンデバイスにおいては,高結晶性を有する単分散シリコン粒子の高効率製造がその産業化の鍵となっている。そこで、本モデル化はパルス圧力付加オリフィス噴射法を基盤とした高結晶性半導体マイクロ粒子製造装置の試作を目的としている。
本モデル化では、数値解析的および実験的設計に基づき当該装置を試作し、260〜360μmの粒径を有するシリコン粒子を粒径精度±6μmで高速にて作製できた。さらに、高効率で高結晶性粒子を得るには、その場高結晶化技術の新規開発が必須となることから、冷却速度制御手法と強制核発生手法の2つの高結晶化法を検討し、その技術開発およびシステム製作を行った。製作されたシステムの試作装置への組み込みを完了し、今後の高結晶化技術の確立に活用する。
2)
事後評価
モデル化目標の達成度
生産速度、粒径範囲は目標を達成したが、予定されていた高結晶化試験が行えず、シリコン球の結晶性の確認については未達成。
知的財産権等の創出
現時点での出願はない。
企業化開発の可能性
i ) 実験のSi粒径を更に大きくすること。
ii) 生産速度がモデル化実験では33個/secであるが、特に太陽電池材料としての企業化のためにはこの速度を桁違いに大きくすること。
iii)本モデル化実験で取り残された結晶性の確認・改善を行うこと。
新産業、新事業創出の期待度
残された課題を解決することによりシリコンデバイスの新分野を切り拓くことが期待される。最も企業化が近いと思われる太陽電池分野ではそのコストの大きな部分を占めるシリコン基板の材料費の低下に寄与することが期待される。
3)
評価のまとめ
当初計画のモデル化実験の計画に対しては、高結晶化を除いてほぼ達成された。しかし企業化のためには問題が残っており、引き続き開発を推進する必要がある。
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This page updated on November 7, 2006
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