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> 6.研究開発課題の個別評価(別紙2)
「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成17年度採択課題 事後評価報告書
平成18年10月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会
6.
研究開発課題の個別評価
12
磁気力顕微鏡用高分解能探針の試作
企業名
:日東光器株式会社
研究者(研究機関名)
:石尾 俊二(国立大学法人 秋田大学)
1)
モデル化の概要および成果
高い空間分解能を有する磁気力顕微鏡探針の試作に関するものである。従来技術である探針先端の物理的先鋭化による分解能の限界を超すために磁気的先鋭化の手法を用い、積層型の交換スプリング磁石薄膜を用いた磁性探針を試作し、その性能を検証することを目的とした。
計算機シミュレーションにより探針構造と空間分解能の相関を明らかにし、探針構造の最適設計を行った。探針の試作については探針表面への磁性膜の拡散防止を目的とした酸化膜の形成手段、探針先端の微細加工等の要素技術の検討を行った。その結果、高分解能探針に求められる基本技術を確立することはできた。しかし最終的な分解能評価が今後の課題として残った。
2)
事後評価
モデル化目標の達成度
概ねモデル化目標を達成した。一部の目標未達部分に関しては引き続き検討していくことにより十分達成可能であると考えられる。
知的財産権等の創出
現時点での出願はない。
企業化開発の可能性
基本技術の可能性が確認されており、企業化開発の可能性は存在するが、そのために製造コスト面の再検討が必要と考える。
新産業、新事業創出の期待度
本技術は、磁気記録・スピンエレクトロニクス分野の発展に極めて重要なツールとなるので期待は大きい。
3)
評価のまとめ
本モデル化事業により、本技術の実現の可能性がかなり明らかにされたと認められる。ただし、企業化のためには、コストの検討も含め、更なる技術の成熟が求められる。
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This page updated on November 7, 2006
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