評価一覧評価報告書目次 > 6.研究開発課題の個別評価(別紙2)

「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成17年度採択課題 事後評価報告書

平成18年10月

独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会


6. 研究開発課題の個別評価
 11 リアルタイム・サブナノスケール表面変位観測装置

企業名 :ワイエムシステムズ株式会社
研究者(研究機関名) :嶋川 晃一(国立大学法人 岐阜大学)

1) モデル化の概要および成果
 位相シフト干渉計を応用し、XY駆動することなく、物質の表面変位をナノメートル以下精度でリアルタイムにて長時間安定的に観測できる表面変位観測装置を開発するもの。
 本モデル化により真空チャンバーに干渉計とサンプルを収納して測定する装置を試作し、性能評価を行った。その結果、表面高さ測定精度が±0.6nm(目標±0.25nm)、及び測定サイクル時間が1/12秒(目標1/15秒)と、目標に到達しなかった。
 演算回路の修正による測定サイクル時間の短縮や防振により測定精度を高めるなど、引き続き研究開発を進め、目標達成に努めている。
2) 事後評価
1 モデル化目標の達成度
 光学測定及び観測データ処理のシステム試作を完了して基礎性能試験を開始した段階であり、目標達成にはまだ課題が残っている。
2 知的財産権等の創出
 現時点での出願はないが、今後特許1件の出願を予定している。
3 企業化開発の可能性
 振動防止対策やデータ処理回路の高速化に対する技術開発課題が残されており、企業化までには、なお時間が必要。
4 新産業、新事業創出の期待度
 これまでのモデル化研究により、新しい表面変位測定器の実現の可能性が見出された。残された課題が解決されれば、この装置の広い利用が期待される。
3) 評価のまとめ
 モデル化の基本的な測定装置は完了したが、残された課題の解決には、更なる努力が必要である。

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This page updated on November 7, 2006
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