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> 6.研究開発課題の個別評価(別紙2)
「独創的シーズ展開事業 独創モデル化」
平成17年度採択課題 事後評価報告書
平成18年10月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会
6.
研究開発課題の個別評価
3
新しい素材と設計に基づくシグナル伝達パスウエイ解析用DNAチップの試作
企業名
:株式会社 DNAチップ研究所
研究者(研究機関名)
:小松 康雄(独立行政法人産業技術総合研究所)
1)
モデル化の概要および成果
ポストゲノム時代にゲノム機能情報を活用する上で、シグナル伝達パスウエイ情報の解析が不可欠になった。この情報収集の主役はDNAチップだが、現在使われている製品は感度が不十分で、癌、免疫、疾患、発生等の基礎・開発研究に必須のシグナル伝達パスウェイを描き出し変動を解析するに足る能力を発揮出来ず、PCR等の助けを借りている。
モデル化では、
新たに発見した新規アルゴリズムにより遺伝子領域を最も高い感度で代表するオリゴヌクレオチドの設計、
新規オリゴヌクレオチド誘導体、
新しい基板と表面加工、の3点を組み合わせ、従来のDNAチップより約10倍の感度を持つDNAチップを作る技術を開発した。この技術を用いて、約5,000種の遺伝子を搭載し、従来品でこれまで測れなかった低レベルのシグナル伝達パスウエイを解析する高感度DNAチップを開発した。
2)
事後評価
モデル化目標の達成度
従来の市販品に比べて感度が約10倍に向上したDNAチップ製造の技術開発の目途がつけられ、モデル化目標は達成した。
知的財産権等の創出
現時点での出願はない。
企業化開発の可能性
高感度パスウェイ解析用のDNAチップの市場規模はある程度あり、特定の疾病の診断などに限定した製品開発の可能性は十分ある。そのためにはまずターゲットの絞り込みが必要である。
新産業、新事業創出の期待度
オーダーメイド医療が始まれば、従来の汎用、網羅型DNAチップに代わる新たなコンセプトの製品開発の見込みはある。
3)
評価のまとめ
モデル化は成功したと認められる。技術の独創性も認められ、本提案により開発された製品の商品化の可能性は大きく、早い時期の事業化が期待できる。
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This page updated on November 7, 2006
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