報告書(別紙1) > 3.研究開発課題の個別評価

独創的シーズ展開事業 独創モデル化
平成16年度採択課題 事後評価報告書

平成17年10月

独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会


(別紙1)
3. 研究開発課題の個別評価
 7 光触媒担持アルマイト放電電極を用いた有機ガス浄化装置の試作

企業名 :株式会社 アルキャット
研究者(研究機関名) :亀山 秀雄(東京農工大学 工学部 教授)

1) モデル化の概要および成果
 本モデル化は、従来の燃焼式有機ガス分解技術ではなしえない室温での脱臭や有機ガス浄化が可能な有機ガス浄化装置を試作するもので、従来技術では熱の影響により導入が困難である病院・畜産・食品関係にも同装置の市場を切り開くことを目指すものである。
 東京農工大学亀山秀雄教授により開発された「アルマイト放電基盤に光触媒を担持した電極」ならびに「アルマイト触媒」を使用して、各種有機排ガス(揮発性有機排ガス(VOC)、洗浄用有機塩素系溶剤排ガス、臭気性排ガスなど)を放電により室温でも酸化分解可能な有機ガス浄化装置を試作し、その評価を行った。その結果、分解率は当初目標である95%を達成したが、処理流量については今後への課題を残す結果となった。

2) 事後評価
1モデル化目標の達成度
VOC分解率はモデル化目標を達成したものの、処理流量は目標を達成するに至らず、総合的な達成度は6割程度とみなされる。
2知的財産権等の創出
創出なし。
3企業化開発の可能性
現状の進め方では、実用化までに長期間にわたる研究開発を要すると思われる。競合技術を考慮して有利な商品設計の方向を目指した計画が必要である。
4新産業、新事業創出の期待度
既存の有機ガス浄化装置に代用できるか否かが新事業創出の鍵となっている。
3) 評価のまとめ
 小型装置に特化する等、開発期間を短くするための検討をお願いしたい。この場合も本触媒方式の常温で分解できる長所を生かせる市場ターゲットの絞り込みを行う等、競合技術を考慮した商用装置開発が望まれる。

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This page updated on October 25, 2005
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