報告書(別紙1) > 3.研究開発課題の個別評価

独創的シーズ展開事業 独創モデル化
平成16年度採択課題 事後評価報告書

平成17年10月

独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会


(別紙1)
3. 研究開発課題の個別評価
 6 高分解能高感度動物用PET装置の開発

企業名 :株式会社 アポロメック
研究者(研究機関名) :山本 誠一(神戸市立工業高等専門学校 電気工学科 教授)

1) モデル化の概要および成果
 動物PET装置(陽電子断層撮影装置)は創薬における薬効評価や遺伝子発現の画像化、再生医療における機能診断が可能であるため世界的に注目されている。本モデル化ではそういった分野で必要とされる高い空間分解能と高い感度を併せ持つ動物用PET装置の開発を行った。具体的には、当該装置の主な構成品である検出器ブロック部、データ収集部、データ処理部の3ブロックのうち、特に検出器ブロックの設計に注力し、高分解能と高感度化を図った。その結果、検出器に深さ位置を検出可能な機構(Depth Of Interaction: DOI)を設けることで、エネルギー応答、時間応答、深さ方向位置弁別性能等について当初の目標を満足する基本的性能を得た。

2) 事後評価
1モデル化目標の達成度
実測値はまだ出ていないが、検出器や回路の機能からして目標値は近々クリアすると思われる。
2知的財産権等の創出
創出なし。新知見が得られており、これらに関して特許出願の検討が必要である。
3企業化開発の可能性
動物用PET装置の企業化のためには、まず本モデル化課題において残された処理ソフトの開発を行わなくてはならないが、要素技術はほぼ完成しており、企業化の可能性は高いと思われる。
4新産業、新事業創出の期待度
今回開発したPET装置の要素技術は、高度な画像診断技術を要する分野に展開できる。
3) 評価のまとめ
 モデル化期間に見合う十分な性能を有する試作装置の開発に成功した点が高く評価できる。今後は、商用装置としての完成に向けて、なお一層のハード面、ソフト面の充実に努めるよう期待する。

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This page updated on October 25, 2005
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