報告書
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(別紙1)
> 3.研究開発課題の個別評価
独創的シーズ展開事業 独創モデル化
平成16年度採択課題 事後評価報告書
平成17年10月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会
独創モデル化評価委員会
(別紙1)
3.
研究開発課題の個別評価
4
P,S波速度および比抵抗同時測定ならびに工学的評価システムの開発
企業名
:株式会社 ニュージェック
研究者(研究機関名)
:芦田 讓(京都大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻 教授)
1)
モデル化の概要および成果
従来から行われている弾性波探査や電気探査は資源探査において発展してきたため、地盤の力学的な情報や地下水流動特性といった建設分野への適用に関しては、結果の解釈が容易とは言えないのが現状である。さらに、各探査によって測定の原理が異なるため、各々の測定において測定機器の段取り替えが必要となり作業性が悪い。本モデル化では、ボーリング孔内での弾性波探査(弾性波速度)と電気探査(比抵抗)の同時測定装置を開発するとともに、これらの探査結果から得られる弾性波速度ならびに比抵抗を用いて工学的な地盤評価を効率よく行うシステムの構築を図った。その結果、原理および室内試験レベルにおける基本技術についてはモデル化目標をほぼ達成したが、現場への適用に際しての装置の改良、測定のノウハウの蓄積、データ解析手法開発が必要といった課題が残った。
2)
事後評価
モデル化目標の達成度
AE(Acoustic Emission)センサ検討からゾンデ製作まではほぼ達成しているが、それ以降に実施すべき種々の検証、データの解析はわずかに手をつけた程度である。
知的財産権等の創出
創出していないが、新知見が得られており、これらに関して特許出願が望まれる。
企業化開発の可能性
ハード面の課題が若干残されており、これらの早期解決が、企業化の可能性を左右すると考える。今後、改良、実地データの集積とそれらの解析手法の確立が達成されれば可能性が出てくる。
新産業、新事業創出の期待度
確実な問題解決の結果をベースに本システムが実用化されれば、探査ビジネスへの進展が期待される。また、会社の経営基盤は確立しているので本システムを土台に新事業創出が期待できる。
3)
評価のまとめ
今後、装置の改良、測定のノウハウの蓄積、データ解析手法の確立についての早期の解決が図られればこのプロジェクトは完成し、効率的な地盤評価システムの構築、更に種々の資源探査装置の実用化への展開も期待できる。また、その際に得た新知見について体系的に特許出願を行い、事業基盤の強化を図ることが望まれる。
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This page updated on October 25, 2005
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