カードで描こう! 未来の万博日本館Imagine the Future Expo Pavilion Using Cards!
〜
テレコムセンタービル 4階 オープンスペースD
出展者名
CoSTEP21期 見習い有志
CoSTEP 21st Class Volunteers
プログラム概要
このワークショップでは、「時(とき)」をテーマに、
1970年の大阪万博、2025年の大阪・関西万博、そして2080年の未来をつなげて、
みんなで未来のくらしを考えます。
使うのは、過去の万博に登場した「せいかつカード」と、ワクワクする「未来のぎじゅつカード」。
この2つを自由に組み合わせて、「2080年の世界ではどんな暮らしがあるのか?」を想像してみよう!
最後には、「2080年の万博の日本館に何を展示する?」というテーマで、
グループや一人でアイデアを発表します。
みんなで話しながら、科学や技術がくらしとどうつながるのかを楽しく学べる、体験型のイベントです!
In this workshop, we'll explore the theme of "Time" by connecting the 1970 Osaka Expo, the 2025
Osaka-Kansai Expo, and a future Expo in 2080. Together, we'll imagine what daily life might look like in the future!
You'll use two kinds of special cards:
・"Daily Life Cards" from past Expos
・Exciting "Future Technology Cards"
Mix and match them any way you like, and come up with your own idea of what life in the year 2080 could be like!
At the end, you'll share your idea—either by yourself or in a group—about what should be displayed in the Japan Pavilion at the 2080 Expo.
Through this fun and hands-on experience, we'll discover how science and technology connect to our everyday lives—and dream up a future together!
登壇者プロフィール
松永 博充(まつなが ひろみつ)
2025年度北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム(21期)受講生
電機メーカーで原子力や環境事業に関わった後、今はデジタル社会をつくる仕事や、大学発スタートアップの支援に取り組んでいます。
研究と社会をつなぐ活動に関心があり、ワークショップデザイナーとして、科学技術をテーマにした参加型ワークショップの企画・運営なども行っています。
山口 裕子(やまぐち ゆうこ)
2025年度北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム(21期)受講生
小学生の時に観たテレビ番組で野生動物の虜になり獣医を目指すも挫折。紆余曲折あって、九州出身なのに海無し県で教員になりました。専門は環境学、生物・地学。
好きなカードゲームはSly the Spire。
早河 輝幸(はやかわ てるゆき)
2025年度北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム(21期)受講生
生命科学・基礎医学出版社に勤務している編集者。
高校生のときにテレビで見た「遺伝子・DNA」にあこがれて生命科学の研究者を志し、その後編集者に転身。 趣味はマラソン。
秋田 紀子(あきた のりこ)
2025年度北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム(21期)受講生
中高英語教員をしながら、好奇心の赴くままにいろいろなことに首を突っ込んでいます。 最近は「探究」の授業にドはまり中。生徒たちと一緒に「なぜ?」を追いかける毎日が最高です!これまで14カ国を旅してきましたが、次の目標はアフリカ大陸のどこかを冒険することです。
タイムテーブル
●全体ファシリテータ
松永 博充
●グループファシリテータ
2025年度北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム(21期)受講生による有志
✏️出展レポート
話し合った未来像
このワークショップでは、「時(とき)」をテーマに、1970年の大阪万博、2025年の大阪・関西万博、そして2080年の未来をつなげて、みんなで未来のくらしを考えた。
宇宙服や3Dプリンター、空飛ぶ車などを題材に、便利で豊かな暮らしを描くとともに、科学技術が生活をどう変えるかを語り合った。子どもたちは「2080年の自分」を想像し、健康や環境、宇宙など多様な視点から未来を捉え、科学の進歩がもたらす可能性を自らの言葉で表現していた。
科学と生活のつながりを体感的に学び、未来への希望を具体的な形として描く時間となった。
意見・論点
ワークショップでは、リニアモーターカーやアンドロイド、波力発電などのテーマカードをもとに、子どもたちが自由に組み合わせて未来の技術を発想した。最初は仕組みの理解に苦戦しながらも、互いに説明し合いながら考えを深め、波力発電の電力で万能テレビを動かす、空飛ぶ車で訪れた場所の気温や匂いを再現するなど、次々に独創的なアイデアが生まれた。
一方で、「健康カプセル」に新機能を加える議論では、便利さの追求だけでなく、悪用や制御不能への懸念など、倫理的な視点も見られた。
また、「今は不可能でも55年後には実現できるかもしれない」という前向きな姿勢が多くのグループに共通しており、技術を“夢と現実のあいだ”でとらえる柔軟な想像力が印象的だった。年齢や背景を超えて科学への好奇心が交わり、学びと創造が循環する場となった。
キーワード
[技術と未来]
アンドロモーターカー/全自動移動/高速移動/宇宙服/3Dプリンター/健康カプセル/空飛ぶ車
[社会・生活の視点]
生活/食糧/住宅/耐熱性/医療/若さ/快適/便利/自動化
[環境・安全・持続性]
エコロジー/環境に優しい/災害被災地対応/危険の代行/安全性
[未来志向・万博的想像力]
万博/55年後/未知の鉱物/人と科学の共進化/働く・つながる
来場者との対話から得られたこと・今後に生かせること
子どもたちとの対話を通じて、発想の多様さと科学への高い関心を強く感じた。小学生が年下の子を自然にリードする場面も見られ、世代を超えたピアサポートが成立しており、科学コミュニケーションの新たな形を実感した。
また、「宇宙での技術を災害被災地にも応用できるのでは」という視点や、条件をあえて制限することで創造性を深める工夫など、思考を広げる対話が随所で生まれていた。
保護者からも科学技術コミュニケーションへの関心が寄せられ、家庭で科学的な対話を求めるニーズの高さがうかがえた。
「きっとできるようになっているはず」と未来を信じて語る子どもたちの姿勢は、科学技術への希望そのものであり、今後はこうした発想力を育むワークショップを地域や学校と連携して展開していきたい。