出展者名

新渡戸文化中高 実験教室ラボ・東大生研 松山研究室

Nitobe Bunka Junior & Senior High School Science Lab・Institute of Industrial Science, the University of Tokyo MATSUYAMA Lab

プログラム概要

最先端の研究の方向性はすべて正しいと思いますか?実際は、多くの研究者が、最新の技術をどのように社会に役立て、安心して使ってもらえるかを真剣に考えながら研究を進めています。
そんな研究現場に、みなさんの視点を届けてみませんか?
今年も、東大生研の松山桃世准教授が開発したカードゲーム「ひみつの研究道具箱」を使います。今年は、最新技術の新しい使い道だけでなく、その活用によって生じうる問題についても考えます。
科学技術の光と影の両面を捉えた上で、本当に望む未来の姿を探ってみましょう。皆さんからいただいた意見は、研究者にお届けします。
一緒に、科学技術の未来をつくっていきましょう!

Do you think all cutting-edge research is heading in the right direction? Actually, researchers are struggling with how to develop the latest technologies so that people can use them happily and with peace of mind.
Why not join us in considering the future of the latest technologies and sharing your ideas with researchers?
This year, we will once again use the card game “Secret Gadget Card Game” developed by Associate Professor MATSUYAMA Momoyo of Institute of Industrial Science, the University of Tokyo. In addition to exploring new applications for cutting-edge technologies, this year we will also consider potential issues that may arise when these technologies are utilized.
By examining both the positive and negative aspects of science and technology, let's work together to envision the ideal future we aim for!

登壇者プロフィール

新渡戸文化中学校・高等学校 実験教室ラボ

「科学とつながり、未来をつくる」ことを目標に、実験教室の企画・実施を行っている。「こども科学センター・ハチラボ」や「山梨県立科学館」など科学館での活動に加え、地域のイベントにも出展し、多様な世代に向けて実験教室を企画・開催している。専門家と連携する中で研鑽をつみ、出会う方々に科学を通してより良い未来を考えていただけるよう、日々メンバーで切磋琢磨している。

松山 桃世 MATSUYAMA Momoyo

生物系の研究者として10年過ごした後、日本科学未来館の科学コミュニケーターに。研究者に人々の意見やアイデアを伝える場づくりに興味を持つ。 最先端技術で課題を解決するアイデアを競うカードゲーム「ひみつの研究道具箱」を開発中。博士(理学)。

タイムテーブル

【導入】冒頭挨拶・実験教室ラボ活動紹介 10分
【情報提供】東京大学生産技術研究所 松山桃世准教授 ELSI(倫理的・法的・社会的課題)およびRRI(責任ある研究・イノベーション)について紹介 10分
【対話・ワーク】「ひみつの研究道具箱」を用いて、社会課題解決のための対話によるアイデア出し 20分
未来像について批判的な視点で見つめ直す(未来像の想定・課題の整理・カテゴリー分け)30分
【共有】各グループから出たアイデアを全体で共有する。15分
【まとめ】各グループのアイデアを受けて総評。5分
参考:ひみつの研究道具箱 https://cardgame.iis.u-tokyo.ac.jp

✏️出展レポート

話し合った未来像

最新技術の使い道、そのアイデアが実現した時、どんな未来がある??

意見・論点

最新アイデアの使い道、影の部分とは、最適な未来とは??
熊が出没。各立場からどのように対処するか。

小学校の先生
コンピュータービジョン:
くまの行動から目的を知り対策を練る。
コンピュータービジョン×パブリックスペース設計:
くまの位置と行動を予測。最適なルートで避難できるように
影:
コンピューターに頼りすぎると壊れたりした時に困る。お金が沢山かかってしまう。誤作動が起きるかも。
猟師
1リモートセンシング、2IoT、3次世代蓄電池、4超短パルスレーザー、5エナジーハーべスティング:
くまの動きを1で見る、2で3-5を繋げる。電気と光で熊を近寄らせない。エネルギーを5でつくる。
影:
命を奪う。くまの自由を制限する
隣家
3Dプリンティング、自然素材建築、次世代蓄電池:
3Dプリンティングで偽のリンゴを作成。電気を当て食べさせる。自然素材建築でくまを集める。
影:
アンバランス。自然空間が壊れていたら?、くまが自然空間に必ず入るのか?
果樹園のオーナー
マイクロニードル、高速ロボット、自動運転、エナジーハーべスティング、生体高品保存:
睡眠薬などで眠らせ、エナジーつきのロボットで自動運転のトラックへのせ、山に返す。生体保存で廃棄する果物などを定期的に届ける。
影:
くまを返すとくまが増え、他の生物が減ってしまう。ロボットの導入や運送にお金がかかる。薬のコスト。ほかのクマがやってきそう。
登山者
コンピュータービジョン:
強度な共有技術で素早く、正しく共有する。情報を得る
影:
システムエラーが発生する可能性。安全な登山ルートが無くなる。情報に依存する。やっぱりクマに出会ってしまう。対処法でしかない。

キーワード

未来、影、実現、最新技術

来場者との対話から得られたこと・今後に生かせること

意見の違いは対立ではなく、新しい視点をもらうチャンス。対話の中で聴くことの大切さを実感した。
相手の話を受け止める姿勢をもっと磨いていきたい。
研究者へ届け、今後に繋げる