出展者名

サイエンスコミュニケーションプロジェクト

Science Communication Project

プログラム概要

私たちは簡単に恐竜について学べるプログラムを2つ企画しています。
1つ目は特別授業です。基礎的な知識をつけるだけでなくクイズや対話を通しながら少しずつ専門的な内容に踏み込みます。
2つ目は恐竜をテーマに自分達で開発した複数のミニゲームです。オリジナル恐竜パズルでは楽しみながら骨の構造や特徴を学ぶことができます。
「恐竜チャーム発掘体験」では石膏の中から恐竜にまつわるチャームを見つけ出しクリーニングまで行い、まるで化石を掘っているかのような体験ができます。
時間がない方でも恐竜おみくじや恐竜トランプなど短時間でできる体験もある他、一部のコンテンツはデータ配布も行うので、気軽にお立ち寄り頂けます。

We have planned two programs that allow you to learn about dinosaurs in an easy-to-understand manner.
The first is a special class. In addition to acquiring basic knowledge, you will gradually delve into more specialized content through quizzes and dialogue. The second is a series of mini-games developed by us with dinosaurs as the theme. In the original dinosaur puzzle, you can learn about the structure and characteristics of bones while having fun. In the “Dinosaur Charm Digging Experience,” participants search for dinosaur-related charms inside plaster and clean them, providing an experience akin to excavating fossils.
For those with limited time, we also offer short-term activities like dinosaur fortune-telling and dinosaur card games. Additionally, some content is available for download, so feel free to participate.

✏️出展レポート

話し合った未来像

今回のサイエンスアゴラが、私たちサイエンスコミュニケーションプロジェクト(以下SCP)にとって初めての学校外での活動となった。自分たちが0から作り上げたものが、どんな反応をいただけるのか期待と少しの不安があったが、講評において、SCPの活動が「益々進化中」であるという言葉をかけていただいた。サイエンスアゴラでは、準備していたミニゲームが、全て売り切れるなど間違いなく成功したと言える結果となった。そのため今回の成功を足掛かりとして、目標達成後も現状維持に留まらず、新しい視点や方向性を模索しながら、より良いものを目指してさらにメンバー同士で意見交換を深め、進化していきたいという目標ができた。しかし、今回ターゲット層にした小学生以下の来場者からの意見や感想には、メンバーとの話し合いだけでは得られなかった問題点なども浮かび上がってきた。今後はさらにどのようにしたらさらに恐竜に興味を持つきっかけを多くの人に届けられるか、試行錯誤を続けさらに多くのイベントへの出展なども一つの目標として、引き続き活動に力を入れていきたい。

意見・論点

1:取り上げる題材の課題
外部有識者との対話の中で、スピノサウルスに関する最新の学説(二足歩行か四足歩行かなど)が話題に上り、技術の発展により科学的な知識の議論は常に更新されるため、時には「曖昧さ」を伴うこと、そしてその最新情報を分かりやすく伝えることの重要性が論点、そして課題点となった。

2:私たちの企画の核への振り返り
企画の核とした「実際に手を動かす」という体験型のプログラム、特に「恐竜チャーム発掘体験」はなかなか体験することができず、また恐竜への興味を深める上でとても良かった。来場者の声からは、「恐竜ってこんなふうに見つかるんだ!」という発見の声や、保護者の方からは、「すごく(子供が)興味を持っていて驚き、是非本物も見せてあげたいと思った」などの意見もいただいた。しかし発掘体験は好評だったが、準備に要する時間やコストが課題となり、多数の来場者に対応できないという問題が論点となった。

3:来場者の知識レベルの高さ
恐竜に関心の高い来場者の知識レベルが予想以上に高く、運営スタッフもはっきりと答えられないようなハイレベルな質問などもいただいた。そのため、さらに深い内容を題材に取り上げた教材や、ミニゲームの開発もしていきたいと考えている。また、全年齢層の来場者に対応するため、来場者の年齢や理解度、興味関心に合わせて、説明の難易度を瞬時に調整する対応力をさらに磨く必要があると感じた。

キーワード

「体験型のミニゲーム」「好奇心」「対話」
上記の三つが講評の中で多くいただいた言葉になる。私たちの活動の核であった「体験型のミニゲーム」というものが「好奇心」を高め、自然と「対話」を促すことのできる良いものであった。

来場者との対話から得られたこと・今後に生かせること

1:対話を通じた伝える力の向上
来場者の年齢や恐竜への関心度に応じて、特別授業やミニゲームでの説明の難易度を調整する実践を積み重ねることで、「伝える力」を磨くことができた。今後は、来場者の質問や発想を基に対話を深めるアプローチをする力を磨いていきたい。

2:活動の今後の目標
「目標を設定して登りきった後、次の景色を見る」という外部有識者からの助言を指針とし、今回の成功を単なるゴールとせず、常に新しいテーマやより良いものとは何かを議論し、理想に挑戦し、活動を継続的に発展させていくという目標が得られた。

3:コミュニケーションへの学び
「人とのつながり」に関する教訓として、まずは相手との「共通項を見つける」こと、次に「価値観や大切にすることが重なる」関係を目指すという学びを得た。これは、今後のイベント運営や協力者との関係構築において、対話の質を高めるために活かせる最大の教訓としていきたい。

4:科学情報のアップデートへの意識
専門的な話題(スピノサウルスなど)を外部の方と議論した経験から、自分たちの知識を常に最新の研究動向に合わせてアップデートし、その不確実性や議論の過程も含めて、正確に伝える姿勢を今後の活動で徹底する必要があると感じた。しかし、最新の学説を断定的に伝えず、あえて議論の過程を提示することも、科学の面白さを伝える一つの手になるのではなど、メンバー同士で議論が深まっている。今後どのようにしたら面白さをより伝えられるか、考えていきたい。また、専門的な質問に対応するため、今後はイベント出展の事前準備として、最新の科学情報を扱うための『最終確認のプロセス』を活動計画に組み込む必要があると感じた。