大調査!夢みるサイエンスコミュニケーターの地図Dialogue Studies on Science Communicators
・ 10:00〜17:00
テレコムセンタービル 4階
出展者名
サイエンスコミュニケーション探検隊
The Science Communication Explorers
プログラム概要
さまざまなかたちで社会と科学とをつなぐ役割をになうサイエンスコミュニケーターは、一体どんなことを考え、悩み、活動しているのでしょうか。
サイエンスコミュニケーターに期待すること、サイエンスコミュニケーターが抱える悩みや本音、大切にしていることなどについて、みなさんの声を聞かせてください。
一人ひとりの考えや理想の多様性や広がりを地図にまとめながら、サイエンスコミュニケーションのこれからの挑戦や新しいアイデアを発見する対話空間をめざしています。
私たち探検隊との対話や言語化を通して、サイエンスコミュニケーションを鳥の目で俯瞰したり、虫の目で捉える大調査に一緒に出かけませんか?
Science communicators connect science and society in many ways, so it’s natural that each communicator holds different thoughts and concerns.
At the venue of Science Agora, we warmly invite everyone to join the conversation.
Together, we will explore the expectations and needs for science communicators, and the values and ideals behind each communicator’s practice.
By sharing our perspectives and “mapping” the variety of views in the space, we aim to uncover insights and new directions for science communication.
出展者プロフィール
サイエンスコミュニケーション探検隊
いつもはそれぞれ違うところで活動しているサイエンスコミュニケーター。
サイエンスコミュニケーションを深めるためにみんなが対話できる場をつくろうと集まりました。
隊員は、遠藤幸子、大澤康太郎、加藤木ひとみ、竹腰麻由、古澤輝由、本田隆行、三澤和樹、……
✏️出展レポート
話し合った未来像
私たちは「サイエンスコミュニケーションについてのコミュニケーション」の場を作ることに取り組んでいます。サイエンスアゴラには、昨年に続き2回目の出展でした。
サイエンスアゴラで企画を実施する人やさまざまな動機でサイエンスアゴラに来場した人が、サイエンスコミュニケーションで大切にしている「価値」を一人ひとり振り返り、それぞれの思い描く「理想のサイエンスコミュニケーション」が実現した未来のすがたについて話し合いました。
意見・論点
本企画の体験を通じて、サイエンスコミュニケーターは複数の価値のバランスをとりながら実践していること、さらに、理想とするサイエンスコミュニケーションの形には人それぞれ違いがあることを確認することができました。こうした価値観の複雑さや多様性を描き出すことが本企画の目的の一つでした。
ブースを体験した人から、自分以外のサイエンスコミュニケーターの価値観にふれることが楽しい、学びになるという感想や、多様なサイエンスコミュニケーションの実践が異なる価値観に基づいていることを知るべきだという声が寄せられました。
相手との価値観の違いに直面することをネガティブなことと捉えず、その違いを言葉にして認識し合うところからコミュニケーションをはじめるという、当初期待していた体験が達成されたと感じました。
キーワード
企画のキーワード:
- サイエンスコミュニケーターの多様性
- サイエンスコミュニケーションの価値
- 対話による探究と相互理解
- バザールとクラブ
多くの人が共通して大切だと回答した言葉:
- わかりやすさ
- 楽しさ
- 学び
- 相互理解
- 対話
来場者との対話から得られたこと・今後に生かせること
一人ひとりがサイエンスコミュニケーションに託す価値の違いを言葉として表現し、さらにそれらを見比べるという、今回の体験が多くの人に好意的に受け取られたと感じました。参加したいと思う人が少ないのではないかという懸念の声もありましたが、実際には、サイエンスアゴラの出展者/来場者が絶えず訪れ、今まさに実施している/体験したコミュニケーションについて省察する場として盛り上がりました。サイエンスアゴラならではの環境を活用したコミュニケーションの実践であると評価しています。
企画時点では、価値の違いを抵抗なく表明してコミュニケーションを取ることができるのか気がかりでした。2日間の実践の結果、今回設計した空間が、初めて話す人か知り合いかによらず、お互いの価値や考えの違いにポジティブに向き合うことのできる場として機能することがわかりました。
同じ経験や実践を共有する人たちのあいだでも、改めてサイエンスコミュニケーションについての価値を語り合うことで、自分が相手にもっていたイメージと違う新たな一面を見出し、相互理解を深めることや自身の価値観や指向をよりはっきりと認識することにつながる可能性が示されました。
実際に「科学コミュニケーション実践者どうしの研修としてぜひ活用したい」という声もありました。今回のような「サイエンスコミュニケーションの価値についてのコミュニケーション」の面白さや意義を共感してもらえる手応えを感じました。
一方で、一人ひとりが提示した価値の言葉をどのような深さや特性をもつ情報として解釈するべきかについては検討が必要と考えています。今後は、本企画で目指した価値観の探索について結果をまとめ、どのような実践に発展させるといいのか、新たな方針を議論していきたいと考えています。
悩めるサイエンスコミュニケーターの部屋
本企画はサイエンスコミュニケーションについて考える有志の集まり「悩めるサイエンスコミュニケーターの部屋」の活動の一環として実施しました。
企画の詳細や調査の報告については、以下にて掲載する予定です。企画で回答いただいた情報の取り扱いについても、こちらからご確認いただけます。