バーチャル技術で“もっと”学んで楽しむ未来の恐竜学Future Dinosaur Paleontology with Virtual Technology, Evolved
・ 10:00〜17:00
テレコムセンタービル 1階
出展者名
福井県立大学恐竜学部、大日本印刷(DNP)
Faculty of Dinosaur Paleontology, Fukui Prefectural University and Dai Nippon Printing(DNP)
プログラム概要
恐竜は約6,600万年前に絶滅しましたが、今なお多くの人々を惹きつけています。一方で、化石は貴重なため、間近で見たり手に取ったりした経験がある人は多くありません。
このブースでは、恐竜フクイラプトルの骨格を組み立てて学べるVR体験を実施します。さらに、恐竜を研究している大学教員や大学院生による、実物やレプリカ化石の解説もあります。また、今年はVR体験に加えて、大日本印刷(DNP)協力のもと、体験型展示「VR恐竜展システム」や「恐竜学部見どころキューブ」も体験いただけます。サイエンスアゴラの会場にいながら、恐竜の姿かたちに触れ、太古の地球のことや、生物の進化について楽しみながら考えてみましょう。
Dinosaurs went extinct around 66 million years ago, yet they continue to fascinate people of all ages. Despite widespread interest, fossils are scarce and rarely accessible for direct observation or handling.
At this booth, you can participate in an immersive VR experience in which you assemble the skeleton of Fukuiraptor, a dinosaur discovered in Japan. You will also have the opportunity to speak with university researchers and graduate students who study dinosaurs, as they explain the fossils on display.
In collaboration with Dai Nippon Printing (DNP) Co., Ltd., this year's exhibit features new interactive attractions, including the "VR Dinosaur Exhibition System" and a feature introducing the Faculty of Dinosaur Paleontology. These activities offer a chance to explore ancient life and Earth's history while having fun at the Science Agora venue and reflecting on the evolution of life on our planet.
登壇者プロフィール
今井拓哉
福井県立大学 恐竜学研究所 准教授。
古生物研究者として、国内外の前期白亜紀の恐竜および非恐竜の卵化石の研究を行っており、最近ではバーチャル技術を活用した古生物学の普及にも取り組んでいる。
サイエンスアゴラ2024特別体験企画「バーチャル技術で学んで楽しむ未来の恐竜学」監修。
VR体験について
- 受付方法
- 整理券配布アプリを活用して受付を行います。整理券の取得方法については、当日ブース内に掲出される【整理券発行のご案内】やスタッフの指示に従ってください。
- 対象年齢
- 7歳以上の方のみ体験いただけます。
- 体験時間
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- VR体験は、お一人さま1回につき約10分となります。
- 体験可能時間(各回の定員)は、10:10-12:00(11名)、13:00-14:40(10名)、15:00-16:30(9名)の予定です。
✏️出展レポート
話し合った未来像
- 誰でも自宅に博物館を作れるような技術がほしい
- 古生物をよみがえらせて生きている姿を研究できるようになってほしい
- 海外の博物館の様子を日本から見たり、日本の博物館を世界に発信したりすることがバーチャルを使ってできないか
- ゲーム感覚で気軽に生き物について学べる体験がもっと増えたらよいと思った
- 恐竜を研究することでどんな良いことがあるのか初めて分かった。もっと古生物学の重要さがみんなに知られると良い
意見・論点
恐竜が好きな小学生くらいの子を持つ親から、恐竜学部ではどのようなことが学べるのかという質問があり、「カメや鳥といった現生動物をはじめ、微化石も含めた恐竜以外の生き物について学ぶことができ、地層など地質的な分野の授業もあることから恐竜に限らず幅広い分野について実習も経験しながら学ぶことができる」という話をした。
恐竜が古生物学というより大きな分野の一部であることや、古生物学が地球科学に根差した分野であることについて、あまり周知されていなかった。また、恐竜学を学問分野として意識していない参加者も散見され、根本的な普及の重要性が感じられた。
キーワード
デジタル古生物学、学びの体験化、未来の博物館、触れる標本、研究の見える化、恐竜学部、恐竜研究を行う意義、生物全般や理科系分野全体への知的好奇心
来場者との対話から得られたこと・今後に生かせること
- 低学年(1〜2年生)ではVR操作に慣れるまで時間がかかる子もいたが、スタッフとの会話を通じて少しずつ理解し、体験を楽しむ様子が見られた。集中力の持続を考えると、5分前後の体験時間が良い印象であった。
- 3年生以上になると自分で操作を進められる子が増え、「この骨ちょっと小さい」「右と左が違う」といった観察が自然に出ていた。骨格の構造や方向を考えながら組み立てる姿勢が見られ、体験を通して“研究的な思考”に近い学び方をしていると感じられた。
- 体験後に「もう一回やりたい!」といった声が多く、短時間でも強い印象を与える展示になっていた。
- 恐竜以外の古生物に興味を持っている子供が多かった。また、鉱物なども好きで、もっと広い視点での興味の一つとして恐竜が好きな子もいた。
- そもそも「恐竜の研究」の実態があまり知られておらず、漠然と恐竜の研究をしているんだなあという程度の理解にとどまってしまっているのではないかとも感じた。
- 古脊椎分野を専門としていない一般の方々に専門知識をわかりやすく説明することの難しさを感じた。