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終了開発課題(機器開発タイプ):92件

【最先端研究基盤領域】
深紫外プラズモニック・ナノ分析顕微鏡の開発(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成30年3月)
●チームリーダー/所属・役職
河田 聡
大阪大学
大学院工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
小林 実
ナノフォトン(株)
開発部 部長
●参画機関
(独)理化学研究所
●開発概要
光の回折限界を超えた高い分解能でナノ構造を観察する近接場顕微鏡を深紫外域に展開し、細胞内生体有機分子の分布、最先端半導体デバイス、ナノ材料の新しい観察分析評価装置としての役割を目指す。アルミニウムを用いたナノプローブを設計・製造開発し、従来、可視域でしか実現されていなかった表面プラズモンポラリトンを紫外域に励起する。10nm 以下の空間分解能、1分子レベルの検出感度、99%以上のイメージング再現性を目標とする。

位相敏感高感度X線非破壊検査機器の開発(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成30年3月)
●チームリーダー/所属・役職
百生 敦
東北大学
多元物質科学研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
栗林 勝
(株)リガク
X線解析事業部XG 設計課
課長
●参画機関
●開発概要
チームリーダーらはこれまで、X線透過格子を用いる高感度X線イメージング技術の開発により、X線が弱吸収物体を透過する際に生じる僅かな屈折をとらえる高感度撮影を可能としてきた。生体軟組織に有効であることを活かして、これを医用画像機器に適用する開発を行ってきたが、さらに高分子を含む材料・デバイスなどの工業生産管理や安心・安全を目的としたX線非破壊検査のため、高速撮影が可能なオンライン検査機器、および、高空間分解能三次元撮影が可能な精密検査機器の実用化開発を行う。

小型・安価・普及型高分子膜厚測定装置の開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成29年3月)
●チームリーダー/所属・役職
田中 敬二
九州大学
大学院工学研究院
教授
●サブリーダー/所属・役職
岩倉 宗弘
九州計測器(株)
技術部 部長
●参画機関
●開発概要
1nmから100μm厚みの有機・高分子薄膜の厚さと断面密度分布の変化をミリ秒の時間分解能でリアルタイム計測できる、ポータブルな環境制御型薄膜解析装置を開発する。ナノ・マクロの同時計測、かつ、種々の環境下での時分割計測を実現することで、グリーン分野における材料開発とプロセス制御、例えば、エネルギーデバイス界面反応と物質移動制御への貢献が期待できる。また、細胞膜と内部への反応伝播など、バイオ分野の挙動制御への貢献も期待できる。


マテリアル開発系リアルタイム電子線トモグラフィーシステムの開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成29年3月)
●チームリーダー/所属・役職
波多 聰
九州大学
大学院総合理工学研究院
准教授
●サブリーダー/所属・役職
古河 弘光
(株)システムインフロンティア
取締役・副社長
●参画機関
筑波大学
東北大学
●開発概要
透過電子顕微鏡で動的な自然物理現象をその場3次元観察するシステムを開発する。連続傾斜像を撮影しながら3次元画像を再構成するソフトウェア、及び試料のその場試験が可能なトモグラフィーホルダーを開発し、これらソフトウェアとハードウェアの融合により、ナノスケール変形挙動のリアルタイム3次元観察の実現を目指す。エネルギー問題や元素戦略で注目を集める先端材料、及び生命科学の研究開発現場への波及が期待される。


超伝導検出器を用いた分析電子顕微鏡の開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成29年3月)
●チームリーダー/所属・役職
原 徹
(独)物質・材料研究機構
表界面構造・物性ユニット
主幹研究員
●サブリーダー/所属・役職
田中 啓一
(株)日立ハイテクサイエンス
解析技術部 解析応用技術課
主任
●参画機関
九州大学
(独) 宇宙航空研究開発機構
大陽日酸(株)
(独)産業技術総合研究所
(株)日立ハイテクノロジーズ
●開発概要
透過型電子顕微鏡観察において、試料の構成元素分布を現在よりはるかに高い精度・感度で計測するために、超伝導遷移端センサをX線検出器として応用する分析電子顕微鏡を開発する。本装置により、透過型電子顕微鏡の高い空間分解能を活かしつつ、高い精度・感度での元素分布マップ取得が可能になる。組織・組成が複雑化する材料開発の分野だけでなく、医学生物学系等の幅広い分野の研究に貢献する、世界をリードする基盤的な観察・分析装置となることが期待される。


超高感度・超高分解能パッシブ型THz近接場顕微鏡の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成28年3月)
●チームリーダー/所属・役職
梶原 優介
東京大学生産技術研究所
講師
●サブリーダー/所属・役職
河村 賢一
(株)東京インスツルメンツ
商品開発室 室長
●参画機関
●開発概要
提案者らは、単一光子レベルの感度を持つTHz 検出器(CSIP)を世界で初めて開発しました。さらに、CSIPを導入した近接場顕微鏡を構築し、外部照射を使用せず(パッシブに)常温物質が発するテラヘルツ波を検出し、平衡状態にある格子や分子、さらに電子の運動状態をナノスケールで直接観察することに世界で初めて成功しました。本課題では、要素技術であるCSIP検出器および近接場顕微鏡の性能を大幅に発展させ、数値シミュレーションでしか示すことができなかった物質や分子のダイナミクスを直接観察できる、究極のテラヘルツ近接場顕微鏡の実現を目指します。


調査研究   
軽元素材料用多機能X線撮像システム開発のための調査研究(調査研究課題)
(平成26年度採択/開発実施期間:平成26年12月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
佐藤 敏幸
(株)島津製作所
基盤技術研究所
放射線デバイスユニット
ユニット長
●サブリーダー/所属・役職
志村 考功
大阪大学
大学院工学研究科
准教授
●参画機関
●開発概要
航空機産業や自動車産業では、部品の軽量化が進み、金属部品を樹脂や炭素繊維強化プラスチックへ置き換える動きが加速している。これらの材料は軽元素が主成分であり、通常のX線透過検査では内部のキズなどの解析ができない。本調査研究では軽元素でも容易に内部構造が観察できるX線干渉による検査システムの開発を目指し、新たなX線干渉光学系と検出器を検討する。


超高感度迅速放射性炭素同位体分析装置の開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
井口 哲夫
名古屋大学
大学院工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
安達 弥永
積水メディカル(株)
薬物動態研究所
副所長 兼 試験研究部長
●参画機関
●開発概要
ヒトに投与した極微量放射性炭素同位体(14C)標識化合物の体内動態を評価するための超高感度迅速14C分析装置の開発を行う。高感度14C分析に適したファイバーレーザーの開発と、それを用いたキャビティーリングダウン分光に基づく14C標識化合物分析により、14Cに対し検出感度0.1 dpm/mLを達成する。本装置開発により、医薬品開発早期でのヒト薬物動態評価が可能となり、医薬品開発の低コスト化とリードタイムの大幅短縮に貢献できる。


細胞内1分子スクリーニングシステムの開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
上田 昌宏
(独)理化学研究所
生命システム研究センター(QBiC)
グループディレクター
●サブリーダー/所属・役職
桝田 秀
(株)ニコンインステック
バイオサイエンス営業本部 西日本営業部
ゼネラルマネジャー
●参画機関
(独)理化学研究所
大阪大学
●開発概要
日本が先駆けて実現した、細胞内で1分子の振る舞いを分析する手法(細胞内1分子動態解析)を応用し、分子動態の変化に基づく新しい指標による、薬剤や疾病因子の「細胞内1分子スクリーニングシステム」を開発する。1分子技術は創薬や医療など生命科学分野の強力な手法となり得るものであり、自動化やプロセスの統合によって、懸案である計測・解析の効率を大幅に向上させ、網羅的分析が可能なハイスループットシステムの実現を目指す。


救急および災害現場で用いるポータブル血液検査装置の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
粟津 浩一
(独)産業技術総合研究所
電子光技術研究部門
副部門長
●サブリーダー/所属・役職
藤後 達也
オプテックス(株)
ビジネス開発本部環境計測部
部長
●参画機関
日本大学
●開発概要
救急治療室あるいは大災害発生時の現場において、迅速な患者の血液検査は手術や輸血のために不可欠です。本課題では、携帯型で電源不要の血液検査装置を開発し、ABO とRh(D)血液型(オモテ検査とウラ検査)、HBs、HCV、HIV, 梅毒の有無をその場でスクリーニングすることを可能とします。イムノクロマトグラフィーやSPRと比べて桁違いに感度が高く、環境安定性のある導波モードセンサ技術を基盤として、チップや光学系の小型集積化、チップ上での抗原抗体反応、全血の分離、赤血球と血清のマイクロ流路内での撹拌、混合方法等の開発を目指します。


親指サイズの超小型赤外分光断層イメージング装置の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
石丸 伊知郎
香川大学工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
林 宏樹
アオイ電子(株)
第3技術部
主査
●参画機関
香川県産業技術センター
●開発概要
本プログラム「要素技術タイプ」で得られた成果をもとに、人に優しい光を用いた、日常生活空間での疾患病態モニタリング装置を開発します。これは、世界初の親指サイズの超小型赤外分光断層イメージング技術による、生体組織の形態と成分の同時計測装置となります。これにより、家庭内で使用する無侵襲血糖値センサーや、身近なクリニックで受診できる眼底カメラによる網膜変性症の検査装置の実現が期待されるとともに、軟性内視鏡に搭載した胃がんの浸潤度測定技術などの開発も期待されます。


生細胞ナノ空間構造解析用Cryo-FLM-in lens-S(T)EMの開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
臼倉 治郎
名古屋大学エコトピア科学研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
二村 和孝
(株)日立ハイテクノロジーズ
科学・医用システム事業統括本部
事業戦略本部 科学システム事業戦略部
部長
●参画機関
名古屋大学(理)
日本女子大学
●開発概要
本開発では、タンパク質分子の細胞内その場構造解析とそれら複合体の空間構造解析をするため、次世代Cryo-FLM-in lens-S(T)EMを開発します。本装置では、凍結試料の明視野、暗視野高分解能STEM像、表面の二次電子像、反射電子像の極低温同時記録、およびこれに対応する蛍光顕微鏡像が取得できることを目標としています。本装置は、生命現象、病気の成因の解明のために不可欠であり、医学生物学分野での利用はもとより、創薬、化粧品、食品の分野においても利用が期待されます。


質量分析用超臨界流体抽出分離装置の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
馬場 健史
大阪大学大学院工学研究科
准教授
●サブリーダー/所属・役職
冨田 眞巳
(株)島津製作所
分析計測事業部LC ビジネスユニット
部長
●参画機関
神戸大学
宮崎県総合農業試験場
●開発概要
臨床診断や食品の安全性検査などにおいて世界をリードするには、多検体のハイスループットスクリーニングを可能にする革新的な分析装置が必要です。本課題では、超臨界流体の特性を生かした自動多検体処理型抽出−分離密閉オンラインユニットを構築し、ハイスループット・高感度・高分離能の質量分析用超臨界流体抽出分離装置の開発を目指します。


超音波速度変化を利用した内臓脂肪診断装置の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
堀中 博道
大阪府立大学大学院工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
川口 康
(株)アドバンテスト
新企画商品開発室 STeLS pj
プロジェクトリーダー
●参画機関
大阪市立大学
●開発概要
超音波速度の温度変化を利用するという全く新しい原理を用いた非侵襲内臓脂肪分布測定診断装置を開発します。現行の超音波画像装置を利用・改良して、リアルタイムで速度変化を検出し、肝臓の脂肪分布を画像化して、その脂肪量を定量化できる装置を目指します。本装置は短時間で非侵襲かつ、安価に複数回実施可能な検査法であることから、実地臨床だけでなく、健康診断にも利用可能で、生活習慣病の早期発見・予防・治療判定に役立つことが期待されます。


超高解像度電気化学イオンコンダクタンス顕微鏡の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
末永 智一
東北大学原子分子材料高等研究機構
教授
●サブリーダー/所属・役職
青柳 重夫
北斗電工(株)
技術開発部 担当部長
●参画機関
東北大学(多元研、薬)
首都大学東京
(株)ナノコントロール
●開発概要
試料近傍の化学物質の濃度を微小電極により局所的に検出する走査型電気化学顕微鏡(SECM)は、細胞の呼吸量評価から電池材料まで、幅広い応用が期待されますが、1μmを上回る解像度の測定は困難でした。本課題では、光学顕微鏡の限界を上回る解像度かつ高速で、化学物質の局所的な濃度分布を測定可能な「超高解像度電気化学イオンコンダクタンス顕微鏡」の開発を目指します。本装置により、細胞膜タンパク質の分布状態や神経伝達物質の放出部位の可視化などが期待されます。


分子構造指標を用いた生体関連分子の細胞内動態観察装置の開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年10月〜平成27年3月)
※平成27年4月に日本医療研究開発機構(AMED)に移管されました。
●チームリーダー/所属・役職
三沢 和彦
東京農工大学大学院工学研究院
教授
●サブリーダー/所属・役職
林 真澄
ワイヤード(株)
営業技術
代表取締役
●参画機関
東京医科歯科大学
●開発概要
本課題では、従来可視化が困難であった、生体中の低分子化合物の局在分布と動態を、その場で分子構造を同定しながら画像化する「位相制御コヒーレントラマン顕微鏡」を開発します。従来技術に比べ、単一の光ビームを顕微鏡に導入するだけですむため、生命科学・医療分野への活用が期待されます。実用研究のモデルケースとして、細胞の電気的興奮や神経伝達現象と、吸入麻酔薬分子の局在とを同時に観測することを目指します。本装置により、麻酔の分子薬理メカニズムを解明するための第一歩となる所見が期待されます。


燃料電池内3次元反応分布可視化装置の開発
(平成23年度採択/開発実施期間:平成23年10月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
犬飼 潤治
山梨大学
燃料電池ナノ材料研究センター
特任教授
●サブリーダー/所属・役職
南雲 雄三
(株)島津製作所
基盤技術研究所
主任研究員
●参画機関
(株)島津製作所
早稲田大学
慶應義塾大学
みずほ情報総研(株)
パナソニック(株)
●開発概要
発電中の燃料電池内部の任意箇所に、必要個数のマイクロサイズの検出プローブを挿入し、ガス流路からアノード、電解質、カソードにかけての平面および深さ方向の物質の同定と状態、反応過程、物理現象を高時間(ミリ秒)・空間(マイクロメートル)分解能で測定することにより、任意運転状況下の電池内の現象を3次元的に明らかにし、可視化および定量が可能な、これまでにない画期的な3次元計測可視化システムを開発します。


ベクトル磁場検出・高分解能・近接場磁気力顕微鏡の開発
(平成23年度採択/開発実施期間:平成23年10月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
齊藤 準
秋田大学
工学資源学研究科
教授
産学連携推進機構
機構長
●サブリーダー/所属・役職
蓮村 聡
エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)
分析技術部 技術2G
プローブ顕微鏡担当
●参画機関
エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)
秋田県産業技術センター
日東光器(株)
●開発概要
本プログラム「要素技術タイプ」で得られた成果をもとに、探針試料間の交流磁気力により誘起される探針振動の周波数変調現象を利用して、従来困難であった試料表面近傍での磁場計測を実現し、世界最高の空間分解能5nm以下を得ることを目指します。また、これまで難しかった磁場のベクトル計測を、周波数復調時の位相情報処理により実現し、同時に試料磁極の極性の直接検出を行います。本顕微鏡により、電気自動車用永久磁石材料、高密度磁気情報デバイス・材料などの研究開発が加速されることが期待されます。


次世代質量イメージングのためのUVマイクロチップレーザーを用いた計測システムの開発
(平成22年度採択/開発実施期間:平成22年10月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
平等 拓範
自然科学研究機構
分子科学研究所分子制御レーザー開発研究センター
准教授
●サブリーダー/所属・役職
古川 保典
(株)オキサイド
代表取締役社長
●参画機関
(株)オキサイド
東京工業大学
●開発概要
実用的高性能紫外(UV)レーザーを、高輝度マイクロチップレーザーと高機能非線形波長変換といった最先端のレーザー技術「マイクロ固体フォトニクス」で実現し、高感度かつ非破壊的光イオン化による質量分析のためのUVマイクロチップレーザーを開発します。本開発により、ボロンなど従来微小領域からの検出が困難であった元素や環境負荷分子の質量マッピングが可能となり、先端鉄鋼材料や有機薄膜太陽電池などの粒界偏析まで分析可能な次世代質量イメージング装置の実現が期待されます。


実用三次元スピン回転偏極電子ビーム装置の開発
(平成22年度採択/開発実施期間:平成22年10月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
越川 孝範
大阪電気通信大学
工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
後藤 修一
サンユー電子(株)
代表取締役社長
●参画機関
サンユー電子(株)
名古屋大学(理、工)
●開発概要
本事業「要素技術プログラム」で得られた成果をもとに、スピントロニクスにとって重要な磁性薄膜の高性能化を行うために、高輝度・高偏極・長寿命かつ三次元に自在にスピン方向を操ることができる従来よりコンパクトな「三次元スピン回転偏極電子ビーム装置」を開発し、低エネルギー電子顕微鏡(LEEM)に搭載して高分解能・高速磁区観察を実現します。本開発により、透過電子顕微鏡などの他の機器にも搭載でき大きな広がりを持つ可能性を持っています。具体的には、今まで2機で行ってきた三次元スピン回転を1機で行う新しい「スピン回転器」の提案を行うなど、機器の実現を図ります。


太陽電池モジュール高精度インライン計測評価装置の開発
(平成23年度採択/開発実施期間:平成23年10月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
藤原 裕之
岐阜大学
工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
杉本 克雄
大日本スクリーン製造(株)
PV ソリューション統括部
担当課長
●参画機関
大日本スクリーン製造(株)
●開発概要
薄膜シリコン太陽電池モジュールの高効率化・低コスト化による飛躍的な普及拡大を目的とし、太陽電池構成層の非破壊・高精度評価が可能な分光エリプソメトリー技術を駆使したモジュール製造時のインライン評価技術と、太陽電池モジュールの局所太陽電池特性を直接評価可能な計測評価装置を新たに開発し、大面積モジュールに対する構造評価技術を太陽電池特性評価技術と統合した高精度インライン計測システムの構築を目指します。


超高感度簡易迅速感染症診断システムの開発
(平成23年度採択/開発実施期間:平成23年10月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
伊藤 悦朗
徳島文理大学
香川薬学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
阪井 八郎
(株)テクノアソシエ
開発部 設計・モデルポートグループ
グループ長
●参画機関
(株)テクノアソシエ
(株)ビーエル
●開発概要
ここ数年、入院患者やリハビリ患者の院内感染が問題となっています。院内感染を防ぐには院内に細菌やウィルスを持ち込ませないことが重要ですが、そのためには患者を含む来院者の感染の有無を短時間で判別することが必要となります。しかし、そのような判別手段は現在は存在しません。そこで、本プログラム「要素技術タイプ」で得られた成果をもとに、現在数時間以上も要している診断を10分以内で行える超高感度簡易測定システムを開発し、感染症の拡大防止を目指します。さらには臨床評価も行い、医療現場などでの実用化も検討します。


超1GHzNMRシステムの開発
(平成18年度採択/開発実施期間:平成18年10月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
木吉 司
(独)物質・材料研究機構
超伝導材料センター
マグネット開発グループリーダー
●サブリーダー/所属・役職
長谷 隆司
(株)神戸製鋼所
技術開発本部
電子技術研究所
超電導研究室
主任研究員
●参画機関
(株)神戸製鋼所
(独)理化学研究所
(株)日本電子
●開発概要
NMR装置の強磁場化を加速することで、従来困難であった生体高分子中の酸素、金属原子等の四極子核の計測が可能となり、新薬創製等幅広い分野での応用が期待されます。本開発では、これまでNMR磁石には使用が困難とされてきた酸化物系超伝導線材を計測技術の高度化を含めた磁場安定化システムの開発により適用可能とすることで、1GHzを超える24T NMRシステムを完成し、その有用性を実証します。


瞳関数制御による高度多機能光学顕微鏡の開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
寺川 進
浜松医科大学光量子医学研究センター
細胞イメージング分野
教授
●サブリーダー/所属・役職
井上 卓
浜松ホトニクス(株)
中央研究所第4研究室
主任部員
●参画機関
浜松ホトニクス(株)
静岡大学
北海道大学
●開発概要
液晶空間変調器(SLM)を顕微鏡光学系に組込み、瞳面での波面(位相)制御をすることで光学系全体の収差を補正して、広視野高深部に亘って精度の高い3D計測ができる顕微鏡を開発します。これを基本に、変調器による照射輝点の走査と多点化を開発します。その応用として2光子法、共焦点法、蛍光相関法、TIRF法などの高度な機能を持つ顕微鏡を試作検証します。これにより、照明条件などが切り替えられ、多様な機能が実現可能となります。


超高速・超解像1蛍光分子顕微鏡システムの開発
(平成22年度採択/開発実施期間:平成22年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
楠見 明弘
京都大学
物質−細胞統合システム拠点
教授
●サブリーダー/所属・役職
竹内 信司
(株)フォトロン
イメージング部開発グループ
新市場製品開発チーム
チーム長
●参画機関
(株)フォトロン
●開発概要
本課題では、生きている細胞内の構造体と分子挙動を理解するために、生細胞中の1分子毎の位置・動き・活性化・結合を、手に取るように観察可能で、かつ生細胞を、電子顕微鏡並みの空間分解能で観察可能な蛍光顕微鏡システムを開発します。1分子観察を分子の個数回だけくり返すことで、光回折の壁はなくなることが見込まれます。


アルミナ基プロトン導電体を用いた溶融金属用水素センサの開発
(平成22年度採択/開発実施期間:平成22年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
武津 典彦
名古屋工業大学
おもひ領域
教授
●サブリーダー/所属・役職
大島 智子
(株)TYK機能材料研究所
主任研究員
●参画機関
(株)TYK
●開発概要
金属素材製造プロセスでは溶融時に水素が溶解し製品欠陥の発生や材料特性の劣化を招き、そのモニタリングは重要です。最近開発したアルミナ基プロトン導電性固体電解質を用いて濃淡電池を構成する方法で1300℃付近の高温金属融体中の水素量を連続的にその場測定するための産業用センサプローブおよびセンシングシステムの開発を目指します。本センサは現状ではこのような高温の金属融体中水素量を連続的にその場測定することができる唯一のデバイスであり、大量に製造される基盤工業材料の品質を強化し、製造過程での省エネルギー、CO2削減を達成するうえで強力な武器となることが期待されます。


有機太陽電池用界面電界・寿命評価装置の開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
京増  幹雄
プレサイスゲージ(株)
技術開発室
室長
●サブリーダー/所属・役職
岩本 光正
東京工業大学
大学院理工学研究科
教授
●参画機関
東京工業大学
●開発概要
有機太陽電池は、大面積で安価な物ができる反面、光電変換効率が悪いことが問題となっています。本開発では、光電変換効率の良い有機太陽電池開発のため、光を電気に変換する機構の中でさまざまなパラメータを計測する機器の開発を行います。本開発により、変換効率を上げるために重要と考えられるパラメータの解析が可能となり、高光電変換効率の有機太陽電池の開発が期待されます。


迅速がん診断用赤外顕微装置の開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
三好 憲雄
福井大学
医学部
助教
●サブリーダー/所属・役職
武田 秀樹
(株)第一科学
営業一課
課長
●参画機関
(株)第一科学
日本分光(株)
●開発概要
従来のがん臨床病理診断では、患者側が最終診断結果を得られるまでに日数を要し、また診断結果の定量性の点から客観性に欠けるという問題点があります。本開発では、極微量術中凍結切片組織の新鮮度を保持するセルホルダーを設計・開発し、がん生組織内タンパク質の特異的2次構造成分を抽出することにより、細胞を固定・染色することなく、組織の質的変化を従来の4倍の空間分解能で画像化することを目指します。これにより、検査時間を60分の1に短縮するスクリーニング装置を実現し、病理診断医師に信頼の置ける生検診断補助手段を提供することが期待されます。


ラベル不要の高機能性バイオセンサシステムの開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
Penmetcha K.R. Kumar
(独)産業技術総合研究所
生物機能工学研究部門
主任研究員
●サブリーダー/所属・役職
南雲 收
(株)デザインテック
企画室
企画室長
●参画機関
(株)デザインテック
京都大学
●開発概要
DVD基板表面にRNAあるいは機能性分子を吸着させた光ディスク(Bio-DVD)の開発と、結合する分子を光学的に高速・高感度で解析する評価システムの開発を行います。本開発では、Bio-DVD基板表面上で化学結合反応させた測定試料にレーザー光を照射し、Bio-DVDの多層薄膜構造からの干渉光変化をDVD記録再生用ヘッドで検知します。すなわち、化学結合の有無を反射率変化として高感度で感知するため、蛍光化合物などによるラベル化が不要な画期的な高機能バイオセンサを実現し、医療、食品、環境分野での応用が期待されます。


超高速スクリーニングのための新型マイクロアレイシステム開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
西垣 功一
埼玉大学
大学院理工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
武居 修
(株)ライフテック
研究開発部
グループリーダー
●参画機関
(株)ライフテック
(株)エンプラス
ジェナシス(株)
●開発概要
細胞増殖、アポトーシスあるいは蛍光発光など特定の細胞応答を引き起こす機能性分子を微量(〜100nl)で超高速(103〜4/日)にスクリーニングできるシステムを開発します。この開発では、ピペット操作を必要としない多重並列微量試料の移送を可能にした「体積活用型マイクロアレイ」を用いて、微小穴中の細胞応答が観察可能で高感度な物理的・化学的検出デバイスを実現します。創薬を始め、幅広い分野での社会貢献が期待できます。


誘電スペクトロサイトメーターの開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
大森 真二
ソニー(株)先端マテリアル研究所
ライスサイエンス研究部
統括課長
●サブリーダー/所属・役職
水谷 修紀
東京医科歯科大学
大学院医歯学総合研究科
教授
●参画機関
東京医科歯科大学
●開発概要
再生医学において、標的細胞をラベルフリーで分析・採取できる装置は国内外に現存しません。本開発は、マイクロ流路中を高速で流れる細胞の誘電スペクトルを瞬時に分析して標的細胞のみを採取する誘電スペクトロサイトメーターの実現を目指します。これにより、標的細胞を染色せず生きたまま採取する単一細胞分析技術の装置化が可能となり、将来的に再生医学の先端研究分野に大きく寄与することが期待されます。


ラジカル測定用時間分解ATR-FUV 分光システムの開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
尾崎 幸洋
関西学院大学
理工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
東 昇
倉敷紡績(株)
技術研究所
主任研究員
●参画機関
倉敷紡績(株)
(独)農業・食品産業技術総合研究機構
●開発概要
近年、ラジカル種の酸化還元力を半導体洗浄プロセス、食品の殺菌洗浄、環境汚染物質の分解処理などに利用する技術の重要性が高まっています。本開発では、水の遠紫外(FUV)分光スペクトルがラジカル生成によって変化するという独自の発見に基づき、水溶液中で起こるラジカル反応を追跡可能な時間分解ATR-FUV分光システムの実現を目指します。この方法では溶媒そのものをプローブとして利用するため、ラベルフリーでラジカル濃度を測定することが可能となります。これにより、最先端の半導体洗浄プロセスにおけるラジカル測定など、ものづくり現場での具体的ニーズへの革新的な応用が期待されます。


光コムを用いた空間絶対位置超精密計測装置の開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
松本 弘一
東京大学
大学院工学系研究科
特任教授
●サブリーダー/所属・役職
石橋 爾子
ネオアーク(株)
技術開発部
副主任研究員
●参画機関
ネオアーク(株)
(独)産業技術総合研究所
高エネルギー加速器研究機構
●開発概要
近年、大型科学・生産工場・安全工学などの分野においては、長さ・距離測定の精密化が重要な課題となっています。本開発では、光コムレーザーの精密パルス干渉性と高周波数群とを利用して、空間絶対位置を精密に計測する装置を試作・開発し、また大型部品の三次元空間位置設置技術の実現も目指します。これにより、我が国の国家戦略として期待される次世代フォトンファクトリー建設の他、ものづくり産業における品質管理やインフラ設備の安全確保などに貢献することが期待されます。

高効率・高品位タンパク質結晶生成システムの開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
和田 仁
(独)物質・材料研究機構
超伝導材料研究センター
特別研究員
●サブリーダー/所属・役職
清原 元輔
(株)清原光学
代表取締役社長
●参画機関
(株)清原光学
東京大学
味の素(株)
京都大学
●開発概要
タンパク質機能を構造学的に解明できれば、ゲノム創薬、健康・機能性食品、低環境負荷型工業など広範な産業分野においてタンパク質利用の発展が期待できます。しかし、精密構造の決定に必須な高品位タンパク質結晶の作製に多大な時間と労力を要しているのが現状です。本開発では、磁気浮揚を利用した高品位結晶生成系にin-situ観察系を搭載した、高効率高品位タンパク質結晶生成システムを実現します。


実時間型エアロゾル多成分複合分析計の開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成25年3月)
●チームリーダー/所属・役職
竹川 暢之
東京大学
先端科学技術研究センター
准教授
●サブリーダー/所属・役職
平山 紀友
富士電機システムズ(株)
技術開発本部計測技術センター
計測機器開発部基礎グループ
マネージャー
●参画機関
富士電機システムズ(株)
(独)海洋研究開発機構
●開発概要
大気エアロゾルは気候変動や大気汚染に重大な影響を与えます。これらの環境問題の解明に本質的に重要なパラメータ(粒径別化学組成、混合状態、光学特性など)を多角的・定量的に高速分析するために、レーザー・真空技術を駆使した複合分析計を開発します。本技術は、クリーンルーム・製造環境の粒子分析などにも応用可能であると期待されます。

浮遊型プローブによるプロセスプラズマ分析装置の開発
(平成22年度採択/開発実施期間:平成22年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
進藤 春雄
東海大学
情報理工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
柳澤 道彦
(株)ランドマークテクノジー
技術本部
部長
●参画機関
(株)ランドマークテクノロジー
●開発概要
本課題では、集積回路(LSI)プロセスの中心技術である半導体製造プラズマ装置、ロケットスラスタープラズマさらには生物生体プロセスプラズマなど広範な応用プラズマの分析技術として、電子放出可能な浮遊型プローブ法を提案し、その原理特許を取得済みの技術をもとに、プラズマ電子エネルギー分析、電子・イオン密度解析、プラズマポテンシャル分布などの総合的分析を可能とするプラズマ分析装置プロトタイプの開発を目指します。


表面プラズモン共鳴-表面プラズモン励起蛍光複合装置の開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
岩田 博夫
京都大学再生医科学研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
村上 淳
アークレイ(株)
研究開発部
部長
●参画機関
アークレイ(株)
京都工芸繊維大学
●開発概要
創薬や医療などで活用できる高感度分子間相互作用計測機器の開発を目指します。表面プラズモン共鳴−表面プラズモン励起蛍光の原理および進化工学手法を用いて、ハイスループット解析用高感度機器およびそれを利用した抗体医薬候補物質スクリーニング法の開発、ならびにポイントオブケア臨床検査用高感度小型機器の開発を行います。


光回折技術を用いた機能性微粒子の実時間識別システムの開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
鵜野 克宏
茨城大学
工学部
准教授
●サブリーダー/所属・役職
清水 勲
(有)高度技術研究所
技術開発部
取締役
●参画機関
(有)高度技術研究所
●開発概要
近年、医学、生物学などにおいて、ミクロンからサブミクロンサイズの粒子群を大視野で測定・観察するための技術開発が緊急に必要とされています。本開発では、さまざまな形状や大きさの要素が混在している複合材料から特定の形状のみの分布情報を抽出する方法として有効なマッチトフィルターに光学的座標変換処理機能を付加し、従来よりはるかに高い識別能力を有する高速でフレキシブルな計測システムの実現を目指します。これにより、リポソームなどの生体機能微粒子形状の識別、および運動追跡の実時間処理の実現が期待されます。


超小型近赤外分光測定装置の開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
川島 隆太
東北大学
加齢医学研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
荻野 武
(株)日立製作所
新事業開発本部
マネージャー
●参画機関
(株)日立製作所
●開発概要
光トポグラフィ技術は、日本発の小型簡便な無侵襲脳機能画像計測技術ですが、これまで被験者にストレスの無い状態での多人数のリアルタイム同時計測は不可能でした。本開発では、無線通信化された超小型近赤外分光測定装置を開発して40人までの同時計測を行い、‘複数脳の相互作用’・‘複数脳の共鳴’の解明を目指します。脳科学や認知心理学にブレークスルーをもたらし、教育現場への応用も期待されます。


ハイスループットタンパク質生産システムの開発
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
田丸 浩
三重大学
大学院生物資源学研究科
准教授
●サブリーダー/所属・役職
橋本 正敏
橋本電子工業(株)
代表取締役社長
●参画機関
橋本電子工業(株)
●開発概要
魚類発現を用いた全く新しいタンパク質生産システムを開発します。本開発では、ゼブラフィッシュの受精卵を宿主とし、組織特異的なタンパク質発現ベクターを用いることで、これまで発現が困難であった膜タンパク質や細胞毒性を示すタンパク質も生産可能です。受精卵の自動回収装置と1時間に3,000個の受精卵に遺伝子導入可能な装置によりハイスループット・システムを実現します。これにより、多くのタンパク質の構造・機能解析が加速度的に進展し、創薬や医薬品製造などの産業応用が期待できます。


3次元高精度リアルタイム撮像ライダー装置
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
佐々木 真人
東京大学
宇宙線研究所
准教授
●サブリーダー/所属・役職
武山 芸英
(株)ジェネシア
代表取締役
●参画機関
(株)ジェネシア
千葉大学
茨城大学
●開発概要
大気の組成の高度分布を遠隔計測する装置としてライダーが有用です。しかし、従来のライダーでは光学系の視野の狭さから大気環境の3次元分布測定は困難でした。本開発では、宇宙線撮像監視用に開発された超広視野かつ分角精度にて同時高速撮像できる望遠鏡を応用し、大気環境を高速高精度で3 次元リアルタイム撮像監視する装置を実用化します。交差点における自動車排ガスエアロゾル、研究所屋上から監視した都市エアロゾルや広域オゾン層の実証観測を行います。


CO2濃度と風・気温の鉛直分布同時測定ライダーの開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
長澤 親生
首都大学東京
大学院システムデザイン研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
塚本 誠
英弘精機(株)
気象・環境・新エネルギー計測事業部
生産技術本部
副本部長
●参画機関
英弘精機(株)
●開発概要
大気中の二酸化炭素(CO2)は最も重要な温暖化気体であり、地球温暖化の進行を推定し、その対策を考える上で、その分布と時間変化の実態を十分に把握することが重要です。このためには、大気中のCO2濃度の空間分布を高頻度・広域・高精度で測定する必要がありますが、直接的な測定については、現状では地上観測がほとんどであり、高度分布の測定が極めて不足しています。レーザー光を用いた能動的な観測手法であるライダーは、地上からの遠隔測定で大気中の微量成分や気象要素の鉛直分布を測定することが可能です。本開発では、地球温暖化予測研究を推進するため、これまで実現が困難であったCO2 濃度、風向・風速、気温の鉛直分布を同時に観測可能なライダー技術の 開発を行います。


生細胞活性可視化診断用ラマン分光顕微鏡の開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
M口 宏夫
東京大学
大学院理学系研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
河戸 孝二
富士フイルム(株)
R&D統括本部
解析技術センター
主任研究員
●参画機関
富士フイルム(株)
学習院大学
大阪大学
サントリーホールディングス(株)
花王(株)
(株)東京インスツルメンツ
●開発概要
単一生細胞の活性を、in vivo、非侵襲、リアルタイムで定量的に計測するためのラマン分光顕微鏡を開発します。細胞の代謝活性を鋭敏に反映することから「生命のラマン分光指標」と名付けた波数1602cm-1 のラマンバンドを指標として用い、そのラマンイメージを取得することにより細胞の活性を可視化診断する新しい方法論と装置を開発します。


超高速テラヘルツ波品質管理センサーの開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
谷 正彦
福井大学
遠赤外領域開発研究センター
教授
●サブリーダー/所属・役職
西澤 誠治
(株)先端赤外
代表取締役社長、韮崎技術研究所長
●参画機関
(株)先端赤外
信州大学
●開発概要
非破壊、非侵襲、非接触での全製品検査は製造現場における積年の課題ですが、これに応える超高速テラヘルツ波品質管理用センサー(多チャンネル)を開発します。本開発では、製薬会社と連携して、インラインでの異種薬剤・異物混入検出のための品質管理センサーを目指し、独自サンプリング技術で超高速化と、2 桁以上の高感度化を図ります。その応用分野はテラヘルツ波を透過するさまざまな工業製品に幅広く展開され得ます。


高アスペクト比X線格子を用いた位相型高感度X線医用診断機器の開発
(平成19年度採択/開発実施期間:平成19年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
百生 敦
東京大学大学院
新領域創成科学研究科
准教授
●サブリーダー/所属・役職
長束 澄也
コニカミノルタエムジー(株)
開発センター
部長代理
●参画機関
コニカミノルタエムジー(株)
兵庫県立大学
埼玉医科大学
●開発概要
コンパクトなX線源を用いて構成する実用型高感度X線撮像装置を、X線吸収格子を用いるX線Talbot-Lau干渉法に基づいて開発します。X線位相情報によりコントラストを生成し、従来X線画像を大幅に凌駕する画像を身近に提供します。これにより、リウマチなどの関節疾患や乳癌が従来に無い精度と信頼性で診断できる医用画像診断装置の実用化につなげます。また、非破壊検査装置や荷物検査装置など、他のX線画像分野への広範な波及効果を狙います。


超音波計測連成解析による超高精度生体機能計測システム
(平成18年度採択/開発実施期間:平成18年10月〜平成24年3月)
●チームリーダー/所属・役職
早瀬 敏幸
東北大学
流体科学研究所
所長
●サブリーダー/所属・役職
小杉 隆司
(株)アールテック
代表取締役
●参画機関
(株)アールテック
東北大学(情報シナジーセンター、大学院医工学研究科)
●開発概要
小動物を用いた心臓循環器系の先端研究において、超音波計測結果とスーパーコンピュータ解析結果の差異を計算にフィードバックする新たな計測連成解析手法を開発し、循環器系疾患の機序や治療法の解明に不可欠な血流の3次元構造や壁せん断応力などの血流情報の精度を飛躍的に向上させます。本計測技術開発により、循環系や癌の先端研究が大いに進展することが期待されます。


調査研究   
認知症の早期スクリーニングのための計測分析システムに関する調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
伊藤 英則
(株)島津製作所
産学官・プロジェクト推進室
嘱託
●参画機関
名古屋工業大学
(独)国立長寿医療センター
(株)イフコム
●開発概要
認知症の早期スクリーニングのための計測分析システムの基本原理と基礎アルゴリズムを開発し、本システムの市場性・ニーズの調査研究を行います。音声韻律の特徴を解析する認知症計測分析システムと、fNIRS(functional NIRS、機能的近赤外線分光法)の融合により、認知症の観察型評価尺度CDR(Clinical Dementia Rating、臨床的認知症尺度)と高い一致度を有するシステム実現の可能性を明らかにします。


調査研究   
複雑系の計測評価技術―ニオイの計測―に関する調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
木内 正人
(独)産業技術総合研究所
ナノテクノロジー研究部門
主任研究員
●参画機関
住友金属テクノロジー(株)
関西大学
奈良女子大学
●開発概要
ニオイは、人の生活の安全を脅かす情報を含んでいる場合があり、人が集まる場所でニオイを分析することは、安全・安心な社会の実現にとって重要です。本調査研究では、特に微生物の代謝により放散する揮発性有機物質(MVOC)の検出に焦点を当て、簡便で安価なMVOC分析装置開発を目指した調査研究を行います。MVOCの検出が、感染症の予防や微生物腐食の防止などに有用であることを示し、装置開発の可能性を探ります。


調査研究   
質量分析計(MS)による多項目同時臨床検査技術の包括的開発に関する調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
小寺 義男
北里大学
理学部
准教授
理学部附属疾患プロテオミクスセンター
センター長
●参画機関
サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)
千葉大学
ニットーボーメディカル(株)
(独)産業技術総合研究所
●開発概要
血清・血漿を対象とした質量分析計による多項目同時臨床検査の具現性を明示するために、血清・血漿中および組織中で探索された多様なタンパク質ならびにペプチドを、一種類の質量分析計で同時定量分析するために必要な前処理技術ならびに分析法に関する調査研究を行います。これにより、短期間での多検体評価に基づいた高精度かつ有用な診断法確立の可能性を探ります。


調査研究   
材料創成に資する動的その場解析のためのX 線吸収測定装置に関する調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
小林 慶規
(独)産業技術総合研究所
計測標準研究部門
研究室長
●参画機関
(株)リガク
●開発概要
実験室およびものづくり現場で動的その場解析が可能なX線吸収分光測定装置の開発を目的として、動的その場解析のための測定系の各要素開発、トータルシステム開発、製品化の可能性、およびその応用分野とニーズに関する調査研究を、内外の放射光施設や大学、研究所などでの最先端技術動向調査や予備実験などを通して行います。本調査研究により、X線吸収分光測定の適用性を大幅に拡大させることの可能性を明らかにします。


調査研究   
航空機大気観測の全自動システム開発のための調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
近藤 豊
東京大学
先端科学技術研究センター
教授
●参画機関
茨城大学
ダイアモンドエアサービス(株)
中菱エンジニアリング(株)
●開発概要
地球温暖化などの地球規模の大気環境問題は、今後長期にわたり人類が直面する重要な課題ですが、このような問題の正確な理解と解決には、地球規模の大気環境の鍵となるパラメータの3次元分布を系統的かつ継続的に測定・監視する必要があります。このため、航空機に搭載し無人観測を実施可能な自動大気観測システムの開発に関する調査研究を行います。多種多様なパラメータの高度分布の高精度な観測を実現するシステム開発のための詳細な調査検討を行います。


調査研究   
アクセス不能部位で使用可能な腐食センシング機器開発のための調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
篠原 正
(独)物質・材料研究機構
材料信頼性センター
グループリーダー
●参画機関
東京工業大学
青山学院大学
東北大学
(独)日本原子力研究開発機構
●開発概要
人のアクセスが難しく、評価対象部位の前処理が十分にできない箇所での腐食センシングが行える装置開発実現に関する調査研究を行います。放射能レベルが高く、長時間作業すると被曝の怖れがある原子力関係設備や、高温高圧で危険物を使用しているプラント、あるいは足場の敷設が難しい橋梁の高所部位への応用の可能性を探ります。


調査研究   
複雑系科学に基づく経年変化の計測と予測に関する調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
津田 一郎
北海道大学
数学連携研究センター
センター長
●参画機関
岡山大学
●開発概要
さまざまな構造物に使用されている材料の経年変化を正確に知り、将来の変化を予測する方法を確立することは、社会の安全性を将来にわたって保証する極めて重要な課題であります。このため、複雑系科学で蓄積されてきた方法をもとに、カタストロフが起こるまでの変化の動態と臨界時間を明らかにする計測手法開発に関する調査研究を行います。カタストロフを予測できる新しい手法開発の可能性を探ります。


局所・大局同時並行タイムラプスシステムの開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
峰雪 芳宣
兵庫県立大学
大学院生命理学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
馬野 且元
三谷商事(株)
情報システム事業部
ビジュアルシステム部大阪営業所
担当課長
●参画機関
三谷商事(株)
(株)ニコンインステック
●開発概要
1 台の顕微鏡に、1 分子イメージング用の光学系と、細胞全体を観察するための光学系を装備し、この2 つの光学系を外部から1つのコンピューターで制御することで、対物レンズの交換なしに、高倍率狭視野(細胞局所)での蛍光ラベルした分子の挙動変化と、広視野で細胞全体(大局)の構造変化を同時並行して記録し、細胞の局所で起っている分子の挙動変化と、細胞大局での状態変化との関係を記録、解析できるシステムを構築します。


生体内反応の定量化をめざしたオプトQCM 装置の開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
岡畑 惠雄
東京工業大学
大学院生命理工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
伊藤 敦
(株)アルバック
技術開発部
部長
●参画機関
(株)アルバック
●開発概要
細胞表層での認識、細胞内での転写・翻訳などのさまざまな生体内反応を光反射型水晶発振子マイクロバランス(オプトQCM)法を用いて定量的に解析し、医療現場、創薬産業、食品産業などで活用できるバイオ計測装置を開発します。オプトQCM は、QCM 金基板表面の反射率測定(ΔR)から吸着物質の質量を、ネットワークアナライザ駆動型QCM の振動数変化(ΔF)から吸着物質の水和量変化を、エネルギー散逸値変化(ΔD)から粘弾性(コンフォメーション)変化を同時に検出できる装置です。本方法を利用すれば、多くの分子が時空間的に関与する複雑な生体内反応を質量変化やコンフォメーション変化として高感度に定量化でき、医療現場や創薬産業、食品産業などで広範囲に活用できます。


高圧型定圧吸着量測定装置
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
仲井 和之
日本ベル(株)
代表取締役
●サブリーダー/所属・役職
飯山 拓
信州大学
理学部
准教授
●参画機関
信州大学
●開発概要
高圧定圧吸着量測定装置を開発します。吸着等圧線は実プロセスでは重要であるがこれまで分析装置は市販化されていません。本装置により水素貯蔵において高精度な吸着等圧線が測定可能となり、温度を変化させ吸着量がどのように変化するかが測定可能となります。また水素貯蔵材料の吸放出速度や従来のPCT 曲線の測定も可能であり、貯蔵材や吸着剤の評価・分析を簡単かつ精度よく短時間で測定することが可能となります。


革新的高感度エンドトキシン測定装置の開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
丸山 征郎
鹿児島大学
大学院医歯学総合研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
黒川 洋
旭化成クラレメディカル(株)
医療製品開発本部
次世代透析推進部
副部長
●参画機関
旭化成クラレメディカル(株)
(財)微生物化学研究会
●開発概要
高感度かつ選択的なエンドトキシンの測定は、臨床医学のみならず製薬食品加工業など広い分野で大きな問題ですが、現状は測定法と測定感度に問題があり、その基準値も一定でなく混乱しています。新規原理に基づく、超高感度(従来法の5000 倍以上)、かつ簡便な測定法により、測定現場で使用しやすい測定機器の開発を目指し、あらたなLPS の関与する世界を開拓します。


タンパク質超高感度質量分析のための次世代微量サンプル導入システム
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
夏目 徹
(独)産業技術総合研究所
バイオメディシナル情報研究センター
チーム長
●サブリーダー/所属・役職
吉岡 豊吉
(株)テクニスコ
専務取締役
●参画機関
(株)テクニスコ
(独)理化学研究所
日京テクノス(株)
●開発概要
本事業「要素技術プログラム」の課題において、タンパク質の質量分析のサンプル導入技術を扱い、精密電鋳加工法と無発塵精密ロボット技術を組み合わせることによって、質量分析の感度とS/ N 比を飛躍的に向上させることに成功しました。本開発では、この前段階の要素技術をさらに発展させ、次世代微量サンプル導入システムを普及・一般化するための機器開発を行います。


機能OCT網膜内因性信号計測システム開発
(平成19年度採択/開発実施期間:平成19年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
楠城 紹生
(株)ニデック
研究開発本部 探索研究部
主席研究員
●サブリーダー/所属・役職
角田 和繁
(独)国立病院機構
東京医療センター 臨床研究センター
視覚生理学研究室
室長
●参画機関
(独)国立病院機構
(独)理化学研究所
●開発概要
脳科学分野の機能的OCTイメージングを活用することにより非侵襲・他覚的に高精細網膜内因性信号計測が行えるシステムを開発し、高品位画像処理による網膜層構造(視細胞〜神経節細胞)各部の機能把握を目的とし、合せて各種精密パターン刺激(時間的・空間的)による視細胞部の錐体(R,G,B)及び桿体動態など多彩な検査データ抽出を課題とし、視神経機能実質における極早期診断を可能にして将来の医療分野の発展に貢献します。


非標識ハイスループット相互作用解析装置の開発
(平成19年度採択/開発実施期間:平成19年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
民谷 栄一
大阪大学
大学院工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
金子 努
武蔵エンジニアリング(株)
DS技術部
課長
●参画機関
武蔵エンジニアリング(株)
東京工業大学
田中貴金属工業(株)
(有)バイオデバイステクノロジー
●開発概要
医療や創薬において、多検体を網羅的かつハイスループットに解析するため、これまでにDNA チップやプロテインチップなどのバイオチップが開発されてきています。しかし、従来のバイオチップでは、検出・解析に長い時間を要し、蛍光分子などの特定標識剤を必要とすることから、高感度かつ非標識にて解析可能な装置が求められています。そこで本開発ではナノ材料より発現される新規特性を利用した非標識ハイスループットバイオチップおよび相互作用解析装置の開発を行います。


質量分析機能を備えた気体核磁気共鳴分光装置
(平成19年度採択/開発実施期間:平成19年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
冨宅 喜代一
神戸大学
大学院理学研究科
名誉教授
●サブリーダー/所属・役職
広瀬 量一
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー(株)
マグネット部
技術営業担当部長
●参画機関
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー(株)
大阪府立大学
●開発概要
本課題では物質科学の研究に必須な方法として発展してきている核磁気共鳴(NMR)分光法を、科学史上初めて気相イオンへ拡張し、飛躍的に高い検出感度を利用して、生命科学、物質科学や環境科学等で重要な極微量物質の新規な計測・分析技術において我が国を世界的にリードできるレベルに押し上げるため、極超微量気相イオンの質量分析と構造解析を同時に可能にするNMR 分光装置を試作・開発します。


蛋白質解析用超高感度テラヘルツ波NMR装置
(平成18年度採択/開発実施期間:平成18年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
藤原 敏道
大阪大学
蛋白質研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
穴井 孝弘
日本電子(株)
NM事業ユニット
ユニット長
●参画機関
日本電子(株)
福井大学
●開発概要
テラヘルツ波照射によって低温電子スピンの巨大な分極を利用して蛋白質の超高感度固体NMRスペクトルを得ます。この解析に、最近の構造プロテオミクス研究で充実してきた蛋白質NMRデータベースと、最新の計算機能力で可能になった多スピン系の量子力学計算を利用します。これにより、これまで単結晶X線回折などでの構造決定がむずかしいアミロイド蛋白質や膜蛋白質複合体の解析を行います。


大気中・液中で動作する原子分解能分析顕微鏡
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成23年3月)
●チームリーダー/所属・役職
粉川 良平
(株)島津製作所
分析計測事業部
プロダクトマネージャー
●サブリーダー/所属・役職
山田 啓文
京都大学
大学院工学研究科
准教授
●参画機関
京都大学
金沢大学
北陸先端科学技術大学院大学
大阪大学
神戸大学
●開発概要
大気中や液中などの環境下において、金属、半導体、絶縁体、有機材料などの構造・機能物性評価が原子・分子スケールで可能な原子分解能分析顕微鏡を開発します。本開発では、熱ドリフトの影響を補正するアトムトラッキング技術や試料表面の特定位置の電子状態を分析するバイアス-フォースカーブ技術等の要素技術を開発し、原子・分子分解能での表面原子・分子の組成、電荷移動、結合状態などに関する知見を与える分析顕微鏡を実現します。


調査研究   
脳血管内治療用“MRI+MRI 対応デバイス”システム開発のための調査研究
(平成21年度採択/開発実施期間:平成21年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
滝 和郎
三重大学
大学院医学系研究科
脳神経外科学
教授
●参画機関
●開発概要
核磁気共鳴イメージング(MRI)は、X線被爆の心配がなく、形態だけでなく機能をも画像化できる優れた手法です。このMRIを用いた脳血管治療体系を構築するための調査研究を行います。カテーテル操作を可能にする高速画像取得法、高速画像処理法、擬似透視像表示法、さらに求められるRFコイル特性を明らかにするとともに、カテーテルやガイドワイヤーなどのMRI適合治療器具の改良目標の設定を行います。


低価格脳機能異常部位表示装置の開発
(平成20年度採択/開発実施期間:平成20年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
小杉 幸夫
東京工業大学
大学院総合理工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
武者 利光
(株)脳機能研究所
代表取締役
●参画機関
(株)脳機能研究所
●開発概要
頭皮上電位解析から局所的な神経細胞の機能異常を計測する技術を用いて、脳疾患による神経細胞異常を特定し脳表面に表示する機器の開発を行います。この機器は無侵襲(放射線被曝なし)、高感度、簡単な操作で、現行脳画像装置では表示し得ない神経細胞機能異常の識別をネット解析により、画期的な低価格で実現することを目標とします。また小規模医療機関での高度な診断機器の利用を可能にし、高齢化社会の要請に応えることを実現します。


文化財保全環境モニター開発 ―土壌由来のカビの検出
(平成19年度採択/開発実施期間:平成19年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
鈴木 孝仁
奈良女子大学
理学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
大久保 衛
(株)ソダ工業
主任技師
●参画機関
(株)ソダ工業
近畿大学
(株)エックスレイプレシジョン
新日本電工(株)
●開発概要
カビによる文化財の劣化や損傷を防止するためには、カビの発生を早期に検出できる先端機器の開発が急務です。カビをはじめとする微生物は、特有の臭い成分を分泌することに注目しました。イオンモービリテイスペクトロメトリー(IMS)を原理とする先端計測分析機器を開発し、これら臭い成分を文化財の置かれた土壌などの環境でリアルタイムに検出し、文化財保全環境モニターの実用化を目標とします。


高度ものづくり支援-超高温熱物性計測システムの開発
(平成19年度採択/開発実施期間:平成19年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
福山 博之
東北大学
多元物質科学研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
高崎 洋一
アルバック理工(株)
ビジネス企画開発部
取締役部長
●参画機関
アルバック理工(株)
東北大学(工)
慶応義塾大学
首都大学東京
学習院大学
●開発概要
半導体の結晶製造や超耐熱合金の精密鋳造あるいは精密溶接など高温融体が関連する高付加価値製造プロセスにとって数値シミュレーションは必要不可欠なツールであり、その基盤を支える融体の熱物性値データベースの充実が求められています。本開発では、電磁浮遊法に静磁場を重畳することによって液滴の振動と表面の対流を抑制し、高温融体の熱伝導率、比熱、放射率、密度、表面張力を高精度に測定するシステムを開発することを目的とします。


透過型陽電子顕微鏡
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
藤浪 眞紀
千葉大学
大学院工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
松谷 幸
日本電子(株)
開発本部
本部長
●参画機関
日本電子(株)
筑波大学
帝京科学大学
(独)産業技術総合研究所
●開発概要
サブnmレベルの点欠陥から数nmのボイドといった空孔型欠陥のサイズ・量に関して、三次元分布情報を提供する透過型陽電子顕微鏡を開発します。線形加速器により発生した陽電子ビームの輸送方式、輝度増強光学システム、高効率減速材等の開発により陽電子マイクロビームの発生法を確立し、それと透過型電子顕微鏡との融合により開発課題を達成します。また、陽電子データの標準試料の整備等を行います。


単一細胞内遺伝子発現プロフィール解析システム
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
安倍 真澄
(独)放射線医学総合研究所
重粒子医科学センター
グループリーダー
●サブリーダー/所属・役職
内田 浩二
オリエンタル酵母工業(株)
長浜事業所
生化学生産開発センター
所長
●参画機関
オリエンタル酵母工業(株)
北海道大学
(株)アステック
●開発概要
HiCEP法は、マイクロアレー法とは原理の異なる遺伝子発現プロフィール技術であり、未知転写物や低発現転写物の網羅的・定量的観察を可能とし、また解析に先立ちシーケンス情報を必要としないため全真核生物の解析を可能とします。本開発では、HiCEP法を基にした単一細胞内における遺伝子発現プロフィール解析システムの構築を行います。これにより、疾患原因遺伝子の検索、モニタリングが必要な全ての分野の状況を一変させることが期待されます。
[注]HiCEP:High coverage gene expression profiling


生物発光リアルタイム測定システム
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
石浦 正寛
名古屋大学
遺伝子実験施設
教授
●サブリーダー/所属・役職
白木 央
中立電機(株)
取締役FA事業部長
●参画機関
中立電機(株)
浜松ホトニクス(株)
●開発概要
ゲノムプロジェクトの進展により膨大なゲノム情報が蓄積しつつあり、飛躍的に処理能力の高い解析法が待望されています。生きた細胞を用い、遺伝子発現を生物発光として連続的に自動測定する生物発光リアルタイム測定法は、極めて高い感度・精度・時間分解能で詳細な遺伝子発現を全自動で解析する強力な手法です。本開発では、この手法の高感度化、多色化、簡便化、汎用化を行い、さらに強力化・大規模化することにより、「世界最強の生物株の大規模モニタリング・スクリーニングシステム」を実現します。


3次元化学状態解析硬X線光電子分光装置
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
小林 啓介
(独)物質・材料研究機構
共用ビームステーション
ステーション長
●サブリーダー/所属・役職
鈴木 峰晴
アルバック・ファイ(株)
市場開発部
部長
●参画機関
アルバック・ファイ(株)
名古屋大学
京都大学
大阪大学
奈良先端科学技術大学院大学
東京都市大学
(財)高輝度光科学研究センター
●開発概要
ナノデバイス・ナノ材料の3次元化学結合状態を分析できる硬X線光電子分光装置を開発します。開発では、電子の脱出角依存性を試料の角度を変えることなく一度に測定できる広角度アクセプタンス対物レンズを使用します。さらに収束硬X線の試料上での2次元走査を加えて、3次元化学状態分析を実現します。高密度集積回路、磁気薄膜電子デバイス等新規ナノ材料の分析装置として活用されます。


生体分子3次元高分解能動態解析装置の開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
伊東 修一
オリンパス(株)
研究開発センター
精密技術開発本部
課長
●サブリーダー/所属・役職
安藤 敏夫
金沢大学
理工研究域数物科学系
教授
●参画機関
金沢大学
京都大学
北陸先端科学技術大学院大学
名古屋工業大学
●開発概要
生体高分子(タンパク質やDNA等)の動的構造情報を得ることは、その機能解明を行うために重要です。そのための生体分子3次元高分解能動態解析装置(高速原子間力顕微鏡)を開発します。従来の原子間力顕微鏡は1画像を撮るのに分オーダーの時間を要し、動的挙動観察は不可能でした。本装置は、水溶液中の生体分子をナノメータの解像度で動的観察可能です。描画速度40フレーム/秒、垂直分解能0.1nm、試料に与える力2pN以下という性能です。


超高速バイオナノスコープの開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
江藤 剛治
近畿大学
理工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
斎藤 良治
オリンパス(株)
ライフサイエンスカンパニー
MIS事業部MIS開発1部
技術開発グループ
次長
●参画機関
オリンパス(株)
(独)理化学研究所
(財)NHKエンジニアリングサービス
●開発概要
蛋白質の細胞内での急激な構造変化やイオンチャンネルのイオン放出時の瞬間的開閉機構のような細胞内のマイクロ秒スケール現象が観察できるようになれば、細胞を生かしたまま様々な現象を解明することができます。そこで1千万枚/秒で撮影できる超高速度と、光子を感知できるレベルの超高感度を併せ持つCCD 型撮像素子を備える超高速ビデオ生物顕微鏡システムを開発します。


実験動物用のオプティカルバイオプシーシステムの開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
佐藤 英俊
(独)理化学研究所
加藤分子物性研究室 客員主監
(兼)関西学院大学理工学部 准教授
●サブリーダー/所属・役職
浦 信夫
(株)相馬光学
代表取締役
●参画機関
(株)相馬光学
東北大学(医工、医)
関西学院大学
(株)町田製作所
●開発概要
実験小動物の体内を無・少侵襲的に測定できる超小型のファイバープローブ型オプティカルバイオプシーシステムを開発します。ラマン分光に基づく分子診断機能と分光画像計測を融合するファンクショナルイメージング技術を用いて、疾患モデル動物の病態組織変化を、生きたまま長期間リアルタイムで解析できる先端的医学研究ツールです。応用研究を進め、癌の超早期診断や病態解析へ役立つ情報取得と診断技術への展開を目指します。


中性子スピン干渉原理に基づく中性子スピンエコー装置開発(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
川端 祐司
京都大学
原子炉実験所
教授
●サブリーダー/所属・役職
岡本 利樹
明昌機工(株)
代表取締役
●参画機関
明昌機工(株)
●開発概要
中性子散乱は、水素、リチウムなどX線で見えにくい原子の動的な過程が見える物質研究に対する最も有力な手段の一つであります。その中でも「中性子スピン干渉」は非常にユニークな物理原理であり、これを応用した高エネルギー分解能かつ高中性子強度を同時に実現できる中性子スピンエコー装置を開発します。本装置の開発により、NMR等他の分光法では測定不可能であった遷移エネルギー及び遷移運動量領域における動的過程を明らかにします。


収束イオンビ-ム/レーザーイオン化法による単一微粒子の履歴解析装置
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成22年3月)
●チームリーダー/所属・役職
藤井 正明
東京工業大学
資源化学研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
林 俊一
新日本製鐵(株)
先端技術研究所
主幹研究員
●参画機関
新日本製鐵(株)
分子科学研究所
工学院大学
●開発概要
ナノスケール加工可能な収束イオンビームと特定の分子種を選択検出できるレーザーイオン化を融合した新たな局所分析法により、微粒子の表面と内部の組成の違いを計測する単一微粒子履歴解析装置を開発します。有害な大気浮遊粒子状物質のうち環境場や発生起源に特徴的な微粒子に適用し、年輪の様に刻まれている組成分布情報から発生源や浮遊履歴を解明します。これにより汚染物質の生成機構を明確化する事で環境科学に貢献します。


超LSI故障個所解析装置
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成21年12月)
●チームリーダー/所属・役職
二川 清
大阪大学
大学院情報科学研究科情報システム工学専攻
特任教授
●サブリーダー/所属・役職
山下 将嗣
(独)理化学研究所
テラヘルツイメージング研究チーム
研究員
●参画機関
(独)理化学研究所
大阪大学(情報科学)
浜松ホトニクス(株)
●開発概要
超LSIチップの故障個所を、大気中で非破壊・非接触・非電極で電子レベル解析を行う超LSI故障個所解析装置を開発します。開発では、レーザー光を LSIチップ裏面から照射し、表面付近のp-n接合近傍で発生する光電流による微弱な磁場をSQUID磁束計で検出し、光電流により励起されるテラヘルツ電磁波を検出器で検出する技術を開発します。レーザー光の照射位置とこれらの信号からLSIチップの故障個所解析を行う技術を確立します。


高分解能スピン偏極走査電子顕微鏡
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年9月)
●チームリーダー/所属・役職
小池 和幸
北海道大学
大学院理学研究院
教授
●サブリーダー/所属・役職
田澤 豊彦
日本電子(株)
電子光学機器本部
SAグループ
グループ長
●参画機関
日本電子(株)
●開発概要
ハードディスクをはじめとする磁気デバイスや磁性材料の開発は急速に進み、現状の評価装置では分解能を含め、対応が困難となりつつあります。そこで、磁気分解能3nmを有し、ナノ領域の組成分析、結晶構造解析機能を複合化したスピン偏極走査電子顕微鏡を新たに開発して、磁気構造解析、その組成・結晶構造との関係を解明し、磁性に関する現象の解明やデバイス性能向上の研究に貢献します。


高分解能眼底顕微鏡
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
東條 徹
(株)トプコン
執行役員、生産グループ統括
●サブリーダー/所属・役職
不二門 尚
大阪大学
大学院医学系研究科
教授
●参画機関
大阪大学
●開発概要
医療分野で使用される眼底カメラの高精度・高機能化を目指します。生体網膜上の視細胞を観察することはさまざまな要因から現状では困難です。本開発では、眼球の動きを把握できるセンサーと、完全トラッキング高分解能光学システムを新たに開発するとともに、補償光学系技術・分光分析技術を更に高精度化し、約 2μmの視細胞を観察できる高分解能眼底顕微鏡を開発します。これにより、生体網膜組織の観察、網膜の活性化評価等を可能とし医療分野の発展に寄与します。


顕微質量分析装置の開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
瀬藤 光利
浜松医科大学
分子イメージング先端研究センター
教授
●サブリーダー/所属・役職
吉田 佳一
(株)島津製作所
取締役/基盤技術研究所 所長
●参画機関
(株)島津製作所
大阪大学
(財)癌研究会
(株)三菱化学生命科学研究所
●開発概要
質量分析のイオンビームによって病気の原因物質を見て取る「顕微質量分析装置」を開発します。この装置は、未知の物質を生体内から発見と同時に同定できるという、既存の装置にない新性能を有します。蛋白質や核酸、脂質、糖鎖、それら同士の修飾、未知の物質等、までも単一細胞内レベルで対象にできます。この手法は患者の病理組織での異常の原因をその場で見ることができるため、迅速な診断や医薬、治療法の開発に貢献します。


レドックス動態の磁気共鳴統合画像解析システム
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
内海 英雄
(独)医薬品医療機器総合機構
理事/センター長
●サブリーダー/所属・役職
水田 幸男
日本電子(株)
第二技術本部
ESRグループ長
●参画機関
日本電子(株)
崇城大学
(株)日立メディコ
富士電機システムズ(株)
三菱ウェルファーマ(株)
(独)放射線医学総合研究所
●開発概要
生活習慣病に深く関わる「活性酸素・フリーラジカル・レドックス」の動態を無侵襲画像解析するために、高分解磁気共鳴統合画像解析装置および最適化プローブ剤からなるシステムを開発します。本システムを種々の酸化ストレス疾患や脳機能障害のモデル実験動物に適用し、レドックス動態・機能障害の無侵襲画像解析手法を確立することで、生活習慣病・脳機能障害の発症機序の解明と新たな診断法の確立・医薬品の開発に貢献します。


到来方向測定による高感度ガンマ線3Dカメラの開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
谷森 達
京都大学
大学院理学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
山本 悦治
(株)日立メディコ
執行役
経営サポート本部長
(兼)応用機器開発室長
●参画機関
(株)日立メディコ
京都大学(医、薬)
慶應義塾大学
●開発概要
ガンマ線は、体内代謝を直接観測できる唯一の手法ですが、到来方向の測定が難しく可視化が困難でありました。我々はコンプトン散乱を完全に測定できる装置を開発し、世界で初めて医療用のガンマ線の到来方向決定を単ガンマ線毎に行い、雑音が大変少ない高画質な3次元像を得る手法を開発しました。この手法をもとに、30cm角の検出部面積を持つプロトタイプを製作し、実験小動物生体内の単一細胞の動的移動・代謝の可視化を実現し、新規測定機器を開発します。


複合型走査型非線形誘電率顕微鏡の開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
長 康雄
東北大学
電気通信研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
安武 正敏
エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)
部長
●参画機関
エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)
富士通(株)
●開発概要
静電容量変化に対する高い感度とサブナノメータの空間分解能を持ち、線形・非線形誘電率の分布が計測可能な走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)法を発展させ、従来にない高機能複合型SNDMシステムを開発します。この開発により、誘電材料中の分極、半導体中の電荷および高分子や生体の誘電特性とそれらに固定された電荷などが世界最高の性能で可視化できるようになり、種々の材料・素子の評価・分析に大きく貢献します。


非解離イオン化法全プロファイル分析標準計測装置
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
伊永 隆史
首都大学東京
大学院理工学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
松田 耕一郎
(株)堀場製作所
室長
●参画機関
(株)堀場製作所
(株)山武
●開発概要
試料を真空中で中性分子に変換し、リチウムイオンを気相で付着させることにより、解離(開裂)させずに1価正イオンにします。これにより、1成分を1ピークで示す質量スペクトルが得られ、全成分のプロファイルを検出できます。誘導体化・成分分離等が不要となり、不安定な金属錯体・ラジカル等を含む、浮遊ナノ粒子・固体・液滴・気体等の試料を前処理なしに、極微少量で測定できる世界唯一の先端的質量分析装置を開発します。


大気浮遊粒子用蛍光X線分析装置の開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
谷口 一雄
(株)テクノエックス
代表取締役
●サブリーダー/所属・役職
松浦 秀治
大阪電気通信大学
工学部
教授
●参画機関
大阪電気通信大学
大阪市立大学
山口東京理科大学
(独)産業技術総合研究所
●開発概要
マイクロX線ビーム励起を用いた蛍光X線分析法を構築し、1粒子の計測可能サイズをΦ50nm以上、かつその定量値下限をfg(10-15g/粒子)とすることができる大気浮遊粒子等の1粒子測定用蛍光X線分析装置を開発します。極微少量環境物質である宇宙塵や大気浮遊粒子の1粒子の形状とその構成成分を、前処理なしで直接かつ多成分の同時定量を可能とし、環境分野で強く要望されている先端計測機器の実現を可能とします。


光イオン化質量分析法による微粒子・微量成分計測
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
松見 豊
名古屋大学
太陽地球環境研究所
教授
●サブリーダー/所属・役職
藤原 雅彦
(株)堀場製作所
部長
●参画機関
(株)堀場製作所
東京大学
京都大学
(独)国立環境研究所
(株)トヤマ
●開発概要
サイズごとに微小粒子の化学成分を測定するレーザーイオン化微粒子質量分析器、および揮発性有機化合物を高感度検出する可搬型高感度光イオン化質量分析器を開発します。健康への悪影響が懸念されるディーゼル排ガス粒子などの大気中の微小粒子の分析、およびダイオキシン前駆体、シックハウス症候群原因物質や危険物などの高感度検出定量が可能となり、大気環境問題やリスク低減へ貢献します。


半導体素子増幅による光検出器の開発鏡
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
相原 博昭
東京大学
大学院理学系研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
久嶋 浩之
浜松ホトニクス(株)
電気管設計第1グループ
グループ長
●参画機関
浜松ホトニクス(株)
●開発概要
半導体素子技術と光電子増倍管技術、さらにICエレクトロニクス技術を融合させたハイブリッド光検出器を開発します。従来の光電子増倍管よりすぐれた時間分解能、早い読み出し時間、優れた波高分解能を有するデバイスの構築を目指します。これによって、非常に弱い光源からくる光の粒子(フォトン)をひとつずつ精度よく、かつ高速に測定できるようになります。基礎科学の実験から実用まで汎用性の高いデバイスです。


疾患早期診断のための糖鎖自動分析装置開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成21年3月)
●チームリーダー/所属・役職
西村 紳一郎
北海道大学
大学院先端生命科学研究院
教授
●サブリーダー/所属・役職
小島 正也
(株)日立ハイテクノロジーズ
那珂事業所バイオ・分析システム設計部
部長
●参画機関
(株)日立ハイテクノロジーズ
北海道大学(医)
弘前大学
慶応義塾大学
●開発概要
一滴の血清などから、現在の450倍の速さで全自動で糖鎖を分析する、世界初の「糖鎖自動分析装置」を開発します。癌や各種生活習慣病などで発現が変化する糖鎖の異性体構造を含む20種類以上の構造と量の解析を実現します。医療費の高騰や高齢化社会など、疾患予防診断の必要性が益々増大していますが、疾患により変化する糖鎖の解析は予防診断上不可欠な技術であり、本技術の開発により社会貢献を目指します。


可搬型環境分析用アスベスト高感度X線回折装置の開発
(平成18年度採択/開発実施期間:平成18年10月〜平成20年9月)
●チームリーダー/所属・役職
中村 利廣
明治大学
理工学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
藤縄 剛
(株)リガク
第一事業部
主幹技師
●参画機関
(株)リガク
●開発概要
現場において、アスベスト等の含有量を正確に分析できる装置のニーズが高くなっていますが、本開発では、0.1〜0.3質量%程度の極微量アスベストの検出を可能とし、しかも100V電源と水道水による冷却で動作し、車載が可能で、さらに簡易な試料前処理でも分析できるX線回折装置の開発を行います。さらに、この測定に必要な標準物質及び試料前処理方法の開発も併せて行います。本開発により、ナノレベルの汚染物質等の定量へも波及が期待できます。


オンサイト環境測定用マイクロガスクロマトシステム
(平成17年度採択/開発実施期間:平成17年10月〜平成20年3月)
●チームリーダー/所属・役職
内山 一美
首都大学東京
都市環境学部
教授
●サブリーダー/所属・役職
小森 亨一
(株)島津製作所
分析計測事業部
GC担当マネージャー
●参画機関
(株)島津製作所
弘前大学
富士電機システムズ(株)
東京都健康安全研究センター
●開発概要
ガスクロマトグラフの要素技術の超小型化によって、オンサイトで微量有害物質を測定するガスクロマトグラフ分析システムを開発します。本開発では、微量試料導入用マイクロチップ試料インジェクター、オンチップカラムユニット、また、検出システムとして電子捕獲検出ユニット・原子発光スペクトル検出ユニットの小型化・高感度化を達成します。これにより、世界初のオンサイト分析システムを実現します。


非破壊3次元TOF-RBS分析装置の開発
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成20年3月)
●チームリーダー/所属・役職
高井 幹夫
大阪大学極限量子科学研究センター
教授
●サブリーダー/所属・役職
澤良木 宏
(株)エー・アンド・デイ
部長
●参画機関
(株)エー・アンド・デイ
●開発概要
200keV程度の中エネルギーイオンビームを10nm以下に集束したイオンナノプローブを形成し、このイオンナノプローブの局所チャンネリング・後方散乱イオンを飛行時間(TOF)計測します。そのマッピングにより3次元可視化を行い、ナノ領域の不純物同定、元素分布、組成、結晶性、表面界面状態の非破壊計測技術の装置化・実用化を目指します。最終的に、分解能が10nm以下で非破壊3次元分析を可能とするテーブルトップサイズの装置を実現します。
TOF-RBS: Time of Flight-Rutherford Backscattering Spectrometry


生体計測用超高速フーリエ光レーダー顕微鏡
(平成16年度採択/開発実施期間:平成16年10月〜平成20年3月)
●チームリーダー/所属・役職
谷田貝 豊彦
筑波大学
大学院数理物質科学研究科
教授
●サブリーダー/所属・役職
戸井田 昌宏
富士フイルム(株)
R&D統括本部
先進コア技術研究所
主任研究員
●参画機関
富士フイルム(株)
●開発概要
生きたままの生体試料の断層画像を実時間で測定する顕微鏡を開発します。生体試料からの反射光を基準参照光と干渉させ、そのスペクトルをフーリエ変換することにより、非接触・非破壊・無侵襲で生体組織の断層映像を高速に取得する装置です。眼球の観察や皮膚組織の評価はもちろんのこと、内視鏡にこの顕微鏡を組み込むと、胃や肺の表層組織の観測、あるいは、ガン組織の評価・診断なども可能になり、医療の高度化に貢献します。


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