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終了開発課題 【重点開発領域「放射線計測領域」】実用化タイプ:5件

【放射線計測領域】
除染土壌の放射能濃度測定装置
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成27年9月)
●チームリーダー/所属・役職
岡城 康治
(株)北川鉄工所
開発本部
次長
●サブリーダー/所属・役職
遠藤 暁
広島大学
大学院工学研究院
教授
●参画機関
日立アロカメディカル(株)
●開発概要
莫大な除染土壌の処理には、減容処理設備が不可欠である。チームリーダーらが平成24年度に福島県田村市に設置した実証プラントにおいてバッチ方式による湿式洗浄分級方式での減容の有効性を確認しており、この成果を生かすため、実際の除染土壌減容処理設備に設置する放射能濃度測定装置を開発する。本装置では、除染土壌について、短時間での正確な放射能濃度測定、安全性確認および履歴管理を行う。測定装置への土壌の投入から排出までを5分以内に実施できる装置の開発を行い、平成27年1月の実用機完成を目標とする。


海底土放射能分布測定ロボットの開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成28年3月)
●チームリーダー/所属・役職
小池 敏和
三井造船(株)
船舶・艦艇事業本部
艦船・特機総括部
特機・水中機器部
昭島分室課長
●サブリーダー/所属・役職
小田野 直光
(独)海上技術安全研究所
海洋リスク評価系
系長
●参画機関
東京大学
九州工業大学
●開発概要
福島第一原子力発電所事故により海域に放出された放射性物質の空間的な分布状況、放射性物質の経時的な移動の様子を面的に把握し、漁業復興のための適切な対策に資するため、NaI(Tl)シンチレータをベースとした放射線計測システムを装備した遠隔無人機(ROV)を開発する。ROV航走中は計測システムを100m四方の海域で曳航し、海底画像とともに面的な放射能分布を把握するとともに、特異的な場所においては着座して詳細な放射線計測、海底観測、採泥等を可能とする。開発システムは、政府の海域モニタリング、福島県等の地方自治体の詳細な観測、海底工事時の海域の詳細把握等に活用されることが期待される。

高エネルギー分解能・高スループットの国産放射能測定検査装置
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成28年3月)
●チームリーダー/所属・役職
竹内 宣博
(株)千代田テクノル
大洗研究所
常務取締役 大洗研究所長
●サブリーダー/所属・役職
吉川 彰
東北大学
金属材料研究所
教授
●参画機関
(株)C&A
●開発概要
食品や焼却灰等の放射能を測定する検査装置は、現在主流となっているTl:NaIシンチレータやGe半導体を用いた機器を含めてエネルギー分解能・感度が低く、測定時間が長い。このため、本課題では、エネルギー分解能・感度が高いEu:SrI2結晶を大型化・高品質化したものを搭載した放射能測定装置を開発する。東北大学およびC&A社が独自開発の種結晶成長型ブリッジマン法を用いて、Eu:SrI2結晶の大型化・高品質化の技術を確立し、封缶技術も含めて事業化する。Eu:SrI2搭載放射能測定装置の開発・校正方法の検討等を千代田テクノル社が行い、平成26年度中にプロトタイプ機器を作成し、平成27年度中に全数検査を高スループットで検査できる装置を製品化する。

複雑形状食品の放射能検査装置の開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成28年3月)
●チームリーダー/所属・役職
谷口 一雄
(株)テクノエックス
代表取締役
●サブリーダー/所属・役職
松浦 秀治
大阪電気通信大学
電気電子工学科
教授
●参画機関
●開発概要
複雑形状の魚介類等の放射性セシウムの位置有感スクリーニング測定装置を開発する。第1段階は1辺3.8cmのCsI検出素子による12×12個の検出マトリクスを構成し、5cmメッシュの形状測定と放射性セシウム濃度分布測定による個体および位置識別検査を行う試作機を平成25年度中に完成させ、80s測定で検出下限25Bq/kgを目指す。第2段階の平成26年度から、位置分解能1cmの検査装置を開発する。1辺80mmのCsI検出器を内部で8×8個の小型検出素子に分割した検出器を作製する。これを用いた1cmメッシュの48×48個検出素子による位置敏感検出器を開発し、複雑形状の多数の食品を個別かつ同時検査可能な2次元放射性セシウム検査装置を平成26年度中に試作する。被災地漁港での試作機の実証試験を行い、水揚げ時点でのスクリーニング検査用として平成27年度中の製品化を目指す。

高感度広域ガンマ線望遠鏡の開発
(平成25年度採択/開発実施期間:平成25年10月〜平成28年3月)
●チームリーダー/所属・役職
谷本 和夫
明星電気(株)
技術本部
副本部長
●サブリーダー/所属・役職
佐々木 真人
東京大学
宇宙線研究所
准教授
●参画機関
●開発概要
被災地域の復旧・復興のため、放射線量の迅速かつ高信頼度・高精度・高感度な撮像計測を可能とし、大きな感受面積をもつ放射線モニター検査装置を開発する。製造工程、保管倉庫、搬送中のトラック・コンテナ、廃棄物置き場といったまとまった広域の範囲に混在している、製品・食品・土壌等に含まれるセシウム起源のガンマ線を迅速に検出できるようになる。申請者らがこれまで開発した、太陽光追尾分光方式によるCO2計測や、大気汚染監視用の撮像ライダー装置(3D-RTIL)をもとに、シンチレーションファイバー束で散乱されるコンプトン電子によるシンチレーション発光現象を高精度かつ高感度に撮像する装置を開発する。平成26年度中にプロトタイプ機を完成し、応用モニター試験を実施する。平成27年度には試験の結果を反映し、製品化試作の完成を目指す。


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