資料4

開発課題名「HiCEP自動反応装置の活用・普及促進」

最先端研究基盤領域(旧一般領域) 開発成果の活用・普及促進

開発実施期間 平成24年10月〜平成27年3月

チームリーダー :  安倍 真澄【国立研究開発法人放射線医学総合研究所 研究基盤センター 特別上席研究員】
中核機関 :  国立研究開発法人放射線医学総合研究所
参画機関 :  (株)アステック、メッセンジャースケープ(株)
T.課題の概要
 【装置】本プログラム「機器開発タイプ」において開発した網羅的遺伝子発現解析法であるHiCEP法(包括的高感度遺伝子発現プロファイリング法)を応用した自動解析装置(HiCEPer)を開放(共同利用)する。 【内容】今回開放を行うHiCEPerは、他の手法では網羅的な発現解析が困難な、少量の異なる細胞(生物種)が混在するサンプルについても、ハイスループットな解析(一度に96サンプル)を可能とするものである。本装置の活用により、医学研究、環境科学等への貢献が期待される。
U.評価項目
(1)共用装置の活用状況
 共用稼働日数は、累計46日であり 最終目標を達成した。
 年間利用度は、内部利用が累計7件で最終目標にやや未達であったが、外部利用が累計12件であり 最終目標を上回った。
(2)成果発表
 チームの成果発表は、累計で学会発表6件、論文発表3件であり、最終目標を上回った。共用先の成果発表は、累計で学会発表8件、論文発表1件でありほぼ最終目標を達成した。
(3)その他の成果
 HiCEP法の地道な啓蒙活動を継続したことにより、新たなアプリケーションの実績5件、臨床検体へのアプリケーションの実績2件、フラグメントデータベースの新作成法1件、新たな共同研究プロジェクトの開始3件等の成果があった。
V.評 価
 本課題は、機器開発タイプで開発した網羅的遺伝子発現解析法であるHiCEP法(包括的高感度遺伝子発現プロファイリング法)を応用した自動解析装置(HiCEPer)の普及・促進を図るものである。次世代シーケンサーの存在のため認知されにくい機器であるが、チームの地道な啓蒙活動が功を奏し、本機器のアドバンテージがかなり認識されるようになった。外部利用、学会発表、論文発表等、結果的に設定した最終目標をほぼ全て達成した。
 今後は、一般生物学、医学への応用を更に進めることを期待する。
 本開発は当初の目標を達成し、本事業の趣旨に相応しい成果が得られたと評価する[A]。