資料4

開発課題名「生物発光リアルタイム測定解析ソフトウェアの開発」

(平成21年度採択:ソフトウェア開発プログラム)

チームリーダー : 白木 央【中立電機(株)FA事業部 取締役事業部長】
中核機関 : 中立電機(株)
参画機関 :  名古屋大学
中部大学
(株)コーネット
T.開発の概要
 これまで開発してきた「生物発光リアルタイム測定法」は、遺伝子発現を生物発光として生きたままの細胞で連続的に自動測定する強力な生命科学の研究手法であり、遺伝子発現を極めて高い感度・精度・時間分解能で詳細にリアルタイム解析することを可能とする。本課題では、「生物発光リアルタイム測定解析ソフトウェア」を開発し、開発中の「生物発光リアルタイム測定装置」に搭載して本測定法をさまざまな目的に適用できるように汎用化することにより、「世界最強の遺伝子発現リアルタイム測定解析統合システム」を実現する。
U.中間評価における評価項目
(1)当初計画の見直しと修正
 開発するソフトウェアの要求分析を進める過程で開発計画の見直しと修正を行い、測定装置を中心とした開発項目の切り分けからソフトウェアを中心に据えた開発項目へと再編成を行い、開発担当者を明確化した。一時的に開発の遅れが生じたが、データ解析パッケージ等効率的な開発が可能になり、全体構想設計が完了。中間評価時点で遅れをかなり挽回する達成度となった。
(2)ハイスループット生物発光測定解析システムの開発
 高感度小型タイプシステムのソフトウェアを優先的に開発し、ハイスループットタイプの開発は当初よりもやや遅れているが、修正後の計画通り進んでいる。
(3)高感度生物発光測定解析システムの開発
 大型機のハイスループットタイプよりも小型で高感度なシステムのソフトウェア開発を優先し、β版のマーケットからのレスポンスを得る段階までに到達した。
V.評 価
 本事業の「機器開発プログラム」で開発した「生物発光リアルタイム測定法」の装置から検出した生物発光を極めて高い感度・精度・時間分解能で詳細にリアルタイム解析するソフトウェアの開発が目標である。開発計画は当初、ハードウェアを中心としたソフトウェア開発であったが、ソフトウェアを中心とするように大幅変更したため、進捗にやや遅れが生じたが、チームの努力により開発体制も整備され、最終目標を十分達成可能と判断する。事業化モデルの構築、実機の貸し出し等による潜在ニーズの掘り起こし等は評価に値するが、計測データ処理に関しては目的にあったレベルの性能確認等が必要であり、ユーザーニーズを踏まえ、着実に開発を推進すべきである[A]。


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