事業成果

科学技術教育を多角的にサポート

次世代人材の育成2019年更新

将来の科学技術を担う中高生の能力を大きく開花させることを目指して、全国の科学好きの仲間と互いに切磋琢磨する機会、大学等の専門機関の指導のもとで研究に取り組める機会、学校の授業ではできない高度で科学的な体験をする機会等を提供している。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)を支援

JSTは、文部科学省がスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定した高等学校に対し、教育委員会等とも連携して、SSHの活動推進に必要な支援を実施している。

SSHでは、将来社会を牽引する科学技術人材を育成するために、先進的な科学技術、理科・数学に重点をおいたカリキュラム開発と実践、大学等との連携による先進的な理数教育、あるいは創造性や独創性を高める指導方法、教材の開発等に取組んでいる。

  • 全国生徒研究発表会での海外招聘校の高校生との交流

    全国生徒研究発表会での海外招聘校の高校生との交流

  • 福島高校(SSH)生徒が中心になって執筆した「D-shuttleプロジェクト」の論文が英文査読付き専門誌に掲載(日本外国特派員協会で記者会見する、福島県立福島高校の生徒)

    福島高校(SSH)生徒が中心になって執筆した「D-shuttleプロジェクト」の論文が英文査読付き専門誌に掲載(日本外国特派員協会で記者会見する、福島県立福島高校の生徒)

「世界と競う」をサポートする国際科学技術コンテスト支援

科学技術の世界にも多くの国際大会が存在する。JSTは、これら国際科学技術コンテストに参加する児童生徒を増やす取組や国内大会・国際大会への支援を実施している。

20,000名を超える生徒が国内大会に参加し、選抜された生徒がコンテストで世界の精鋭たちと競った結果、2018年度は、国際科学オリンピックでは合計27名がメダルを獲得(金メダル7名)、インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2018では6組(11名)が優秀賞(2等1組3名、3等1組1名、4等4組7名)、2組(4名)が特別賞を獲得するなど、優秀な成績を残している。

参加した生徒たちは、大会後のアンケートにおいて「学ぶ意欲を高めた」と回答し、全国の科学好きな子どもたちの研鑽、活躍の場となっている。

また、国際情報オリンピックでは、日本における国際大会の初開催となる第30回国際情報オリンピック日本大会(IOI2018JAPAN)を2018年9月に茨城県つくば市で開催し、過去最多となる87か国・地域から335名の選手が参加した。

第30回国際情報オリンピック日本大会の日本代表生徒

第30回国際情報オリンピック日本大会の日本代表生徒
写真提供:情報オリンピック日本委員会

将来グローバルに活躍しうる人材を育成(グローバルサイエンスキャンパス(GSC))

優れた意欲・能力のある高校生等が、大学の高度な理数教育を受けられるプログラム「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」では最新の研究成果を学べる講座や研究室での研究指導、留学生との英語を通した交流など、各大学で工夫を凝らしたカリキュラムを用意している。

GSCの受講生たちが日頃の研究成果を披露する第5回目の全国受講生研究発表会が、平成30年10月7日・8日に日本科学未来館で開かれた。全国受講生研究発表会は、GSCプログラムの下で個人・グループで取り組んできた研究成果の発信と、受講生や指導者の交流を深める場として毎年開かれており、今年度も代表として選ばれた受講生約90名が参加し、優秀な研究を表彰した。

<研究論文等成果の例>
<受講生>
平(ひら)翔太さん (京都大学ELCAS/灘高校)
<論文名等>
The Divergent Dimerization Behavior of N-Substituted Dicyanomethyl Radicals: Dynamically Stabilized versus Stable Radicals.
Okino K, Hira S, Inoue Y, Sakamaki D and Seki S.
Angew Chem Int Ed Engl.
<論文概要>
ジシアノメチルラジカルがベンゼン環のパラ位を介しアミノ基と結合した分子は、そのラジカルの安定性により、単量体と二量体との平衡状態を形成する動的共有結合を持ちます。この論文では、置換基のわずかな変化により、動的共有結合の強度や結合様式が変化することを示しました。特に、ジュロリジン基を有する分子は、二つの分子が面と面で結合したπ-dimerを形成し、ジシアノメチルラジカル誘導体では非常に珍しい結合様式です。また、このπ-dimerを形成する上で、電気双極子同士の静電的エネルギーが重要であることが明らかになりました。このような発見は今後、安定なラジカルやπ共役系分子の研究に繋がることが期待されます。
  • 今回の研究で合成された分子

    図1 今回の研究で合成された分子

  • 研究の様子

    図2 研究の様子

科学好きな子どもたちの祭典「科学の甲子園」、「科学の甲子園ジュニア」

全国の科学好きな生徒がチームを組んで日本一を目指す、高校生を対象とした「科学の甲子園」と中学生を対象とした「科学の甲子園ジュニア」を毎年開催している。

全国の科学好きな生徒が集い、競い合い、活躍できる場を構築し、科学好きの裾野を広げるとともに、トップ層を伸ばすことを目指している。

「第7回 科学の甲子園全国大会」を2018年3月16日~19日に埼玉県さいたま市で開催。
  • 第7回大会実技競技の様子

    第7回大会実技競技の様子

  • 第7回大会では、栄光学園高等学校が総合優勝

    第7回大会では、栄光学園高等学校が総合優勝

「第5回 科学の甲子園ジュニア全国大会」を、2017年12月1日~3日に茨城県つくば市で開催。
  • 第5回大会は、東京都代表チームが総合優勝。実技競技で第一位となった茨城県チームの様子

    第5回大会は、東京都代表チームが総合優勝。実技競技で第一位となった茨城県チームの様子

  • 第5回大会開会式 選手入場の様子

    第5回大会開会式 選手入場の様子