事業成果
科学技術教育を多角的にサポート
次世代人材の育成2026年度更新
初等中等教育段階から優れた資質や意欲を持つ児童生徒等を発掘し、その才能を伸ばすための一貫した取り組み、理数分野への関心・素養を高めるための取り組みを推進している。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)を支援
JSTは、文部科学省がスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定した高等学校等に対し、教育委員会等とも連携して、SSHの活動推進に必要な支援を実施している。
SSHでは、将来社会を牽引する科学技術人材を育成するために、先進的な科学技術、理科・数学に重点を置いたカリキュラム開発と実践、大学等との連携による先進的な理数教育、あるいは創造性や独創性を高める指導方法、教材の開発等に取り組んでいる。
全国のSSH指定校等の生徒が日頃の研究成果を発表するSSH生徒研究発表会を毎年夏に開催し、生徒の科学技術に対する興味・関心を一層喚起するとともに、SSHの成果を広く発信している。令和7年度SSH生徒研究発表会では奈良女子大学附属中等教育学校が文部科学大臣表彰を受賞した。
ポスター発表の様子
文部科学大臣表彰を受賞した
奈良女子大学附属中等教育学校
国際科学技術コンテスト支援
JSTでは数学、化学、生物学、物理、情報、地学、地理の7つの教科・科目の国際科学オリンピックとリジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)への代表生徒派遣を支援している。2025年の国際科学オリンピックには、7つの教科・科目から計31名の代表生徒が参加し、28名がメダルを獲得した。Regeneron ISEFに関しては、JSTが支援する日本学生科学賞から選抜された代表生徒5組6名が参加した。
2025年10月のサイエンスアゴラでは、小中高校生やその保護者を主な対象として、2025年度の国際科学オリンピック日本代表生徒たちによる国際大会の参加報告と、代表生徒を囲んで参加者たちがインタビューを行うワークショップを開催し、代表生徒たちが一堂に会して国際大会の様子や感想、魅力を熱く語った。
科学オリンピックイベントにおけるオリンピアン集合写真
オリンピアンによるプレゼンテーションの様子
科学好きな子どもたちの祭典「科学の甲子園」、「科学の甲子園ジュニア」
全国の中高生が集う科学の競技会、「科学の甲子園」(高校生対象)および「科学の甲子園ジュニア」(中学生対象)を毎年開催している。どちらの大会でも全ての競技は、チーム対抗で行われる。
「科学の甲子園」「科学の甲子園ジュニア」は、個人の能力を発揮すると同時に、チームで考え協力して取り組むことのできる貴重な機会となっている。
全国から科学好きな生徒が集い、競い合い、活躍できる場を構築することで、科学好きの裾野を広げるとともに、トップ層を伸ばすことを目指している。
「第15回科学の甲子園全国大会」を2026年3月20日~23日に茨城県つくば市で開催
第15回大会実技競技の様子
第15回大会では岡山県代表
岡山県立岡山朝日高等学校が総合優勝
「第13回科学の甲子園ジュニア全国大会」を2025年12月12日~ 14日に兵庫県姫路市で開催
第13回大会実技競技の様子
第13回大会では千葉県代表チームが総合優勝
(市川学園市川中学校)
多様な科学技術人材を小中高一貫で育成(次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLAプログラム))
2023年度より、高校生を対象とした「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」および小中学生を対象とした「ジュニアドクター育成塾」を発展的に統合し、新たに「次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLAプログラム)」を開始した。優れた意欲・能力を持つ小学校高学年~高校生を対象に、その能力のさらなる伸長を図るため、実施機関や地域等の特徴を生かした多様な育成プログラムの開発・実施を支援する。2025年度は、全国の大学・高専・研究機関等25機関が取組を実施した。
人工雪をつくる実験
(小中型:福井大学)
講師と受講生によるディスカッションの様子
(高校型:愛媛大学)
STELLAプログラム、GSC、ジュニアドクター育成塾を実施する全国各地の実施機関から代表として選ばれた受講生が、日頃の探究活動の成果を発信するとともに、受講生や指導者の交流を深める場として、「サイエンスカンファレンス2025」を、2025年11月1日~11月3日に日本科学未来館で開催した。「小中の部」ではポスター発表審査を実施し、優秀な研究を表彰した。「高校の部」では一次審査をポスター発表形式で実施し、二次審査は代表に選ばれた10件が口頭発表を行い、優秀な研究を表彰した。また、意見交換会では受講生同士や機関関係者との交流・ディスカッションを通じて、さまざまな価値観に触れながら視野を広げ、自分の考えを深める機会を設けた。
「高校の部」にて文部科学大臣賞を受賞した宮嶋 櫂さん
サイエンスカンファレンス2025の様子
将来グローバルに活躍し得る人材を育成(グローバルサイエンスキャンパス(GSC))
「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」では、地域で卓越した意欲・能力を有する高校生等を募集・選抜し、国際的な活動を含む高度で体系的なプログラムの開発・実施等を支援している。2025年度は全国で3大学が企画を実施した。
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海外留学生とのグループワーク(静岡大学)
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アルミ合金板試験体に変位計を装着(島根大学)
卓越した意欲・能力を持つ小中学生を育成(ジュニアドクター育成塾)
科学技術・イノベーションを牽引する傑出した人材の育成に向けて、高い意欲や突出した能力のある小中学生を発掘し、さらに能力を伸長する体系的育成プランの開発・実施を支援している。2025年度は大学・高専・NPO法人等10機関が企画を実施した。
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「冬のサイエンスキャンプ」気象学実習の様子
(筑波大学) -
「伝統産業ワークショップ」越前和紙の手漉きを体験
(福井工業高等専門学校)
女子中高生の理工系分野への進路意識を醸成(女子中高生の理系進路選択支援プログラム)
女子中高生の理工系分野に対する興味・関心を高めるとともに、教員および保護者等を含め理工系分野への進路選択に関する理解を促進し、文理選択や将来の進路に迷っている女子中高生を継続的に支援する体制構築を推進している。
各実施機関ではそれぞれの特色を活かして、理工系分野での多様な学びの機会を提供し、科学技術に関係する職業や幅広い進路の紹介、多様なロールモデルの提示といった取組を実施している。2025年度は11の大学・高等専門学校を実施機関として支援した。
理工系分野での多様な学びの機会提供
「ワークショップ」の様子
(一関工業高等専門学校)
教員・保護者に向けた体験の機会や情報の提供
「親子ガールズスクール」の様子
(熊本大学)
2026年2月1日に令和7年度全体報告会を開催した。実施機関11機関の主担当者、プログラム推進委員が一堂に会し、これまでの企画の進捗や成果を報告した。一般参加者が実施機関の報告をオンライン視聴できるようにし、新たに取組を実施する機関にとっても参考となる情報が提供される機会となった。
報告発表時には、推進委員からの質疑や助言だけでなく、発表者が挙げた課題に関連して他機関が事例紹介をするなど、取組を進めていく上で効果的なアプローチ等について、活発な情報共有が行われた。実施機関担当者同士の情報交換会も実施し、それぞれ抱えている課題や事例を共有する場を設けた。実施年数の長い機関が新規採択の機関へ助言する場面や、地域によらず共通する課題について意見を交わす場面が多く見られた。

令和7年度全体報告会の様子
アジアサイエンスキャンプ
アジアで開催されるトップレベルの研究者と青少年の交流プログラム
アジアサイエンスキャンプは、ノーベル賞学者や世界のトップレベルの研究者による講演、講演者がリードするディスカッションなどにより、アジアからの参加生徒が直接科学の面白さを体験し、また生徒同士の交流を深める場である。小柴昌俊博士とYuan T. Lee博士の2人のノーベル賞受賞者が発案され、JSTでは日本からの参加生徒の選抜、派遣を支援している。2025年は7月31日~8月6日にタイで開催された。日本からは公募の上選抜された20名の派遣員が参加し、ノーベル賞受賞者などの講演会をはじめ、多数のプログラムやアクティビティを体験した。

ASC2025の参加者とノーベル賞受賞講演者