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ASPIRE半導体&通信分野合同 2024年度採択課題 キックオフミーティング開催報告 − 分野と世代を超えた新たな研究活動の広がりに期待 −

先端国際共同研究推進事業

https://www.jst.go.jp/aspire/

飛び石連休中の2025年2月10日午後、「TopのためのASPIRE」および「次世代のためのASPIRE」の半導体分野と通信分野で採択された課題の研究者がJST東京本部に集まり、キックオフミーティングを開催しました。このイベントは、各課題の計画発表と研究関係者のネットワーキングを目的としたもので、ミーティング後、同じ会場で懇親会を実施しました。
ミーティングには対面では約60名、オンラインでは40名以上の参加があり、オンライン参加者のうち約30名はウェブサイトで募集した一般からの申し込みでした。相手国側研究者複数名の対面参加もあり、和やかな雰囲気の中でも活発な意見交換が交わされました。

はじめに「次世代のためのASPIRE」で2023年度に採択され、現在米国でスタンフォード大学のPIと共同研究を実施中の小菅敦丈PI(東京大学)から、“AI Processor Joint Research in Silicon Valley and Japan”と題し、活動状況についての発表がありました。

続く各課題の計画発表では、分野の違う研究者が集まることを意識して専門用語の使用を避け、ASPIREの事業趣旨である共同研究における頭脳循環の促進活動に焦点を当てた内容としたことが功を奏し、分野間、課題間、世代間を超えたコミュニケーションが取られました。参加した研究者の方からは「国際的な研究者ネットワークやコミュニティ参画のための有益な情報が得られた」、「新たな共同研究相手が見つかった」、「若手研究者が海外で安心して持続的に研究を続けるためのヒントが得られた」、アドバイザーの方からは「各課題の計画の実行についてフォローアップしていきたい」といった声がきかれました。一方で、予算の使い方に関する規則や考え方が機関によって違うことや、国際共同研究契約(CRA)締結上の困難など、ASPIREならではの視点での意見が寄せられました。これらは研究者の意欲や工夫だけでは解決が難しく、大学側とも連携しながら乗り越えていくべきしくみとして認識されました。

ASPIREではこれからも重要な最先端科学技術分野での日本の研究者の国際的な活躍の場をさらに広げるため、さまざまな活動を支援して参ります。

(文 国際部 豊福)

  • ASPIRE研究参加者、関係者のみなさんで

    ASPIRE研究参加者、関係者のみなさんで

  • 掲載日:2025年02月18日