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出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)におけるTopoLogic株式会社への出資決定について

スタートアップ出資・支援室

https://www.jst.go.jp/entre/

この度、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)において、TopoLogic株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役 佐藤 太紀、以下「トポロジック」という)への出資を実行いたしました。

トポロジックは「トポロジカル物質」の社会実装を目指す東京大学発のスタートアップです。トポロジカル物質は、これまでの物質とはまったく異なる電子バンド構造を持ち、従来の代表的な物質である絶縁体・導体(金属)・半導体には見られない現象を起こす物質です。トポロジックはこの物質を応用した磁気記録式メモリ(MRAM)の開発を目指しています。このメモリは従来のものに比べ消費電力を10分の1以下に抑えられると同時に、高速での読み書きにも対応することができ、将来のユニバーサルメモリとして期待されています。2025年末を目処としたプロトタイプチップの設計・開発・実証の計画をしています。

また、トポロジカル物質の特性を応用した熱流束センサの開発も幅広い企業と協働し、技術検証を実施しています。今後もパートナー企業との応用開発を進めていきます。

トポロジックは令和3年7月に設立され、JSTの戦略的創造研究推進事業 CRESTの研究課題「電子構造トポロジーを利用した機能性磁材料開発とデバイス創成(研究代表者:中辻 知 東京大学教授、研究期間:平成30年度~令和6年度)」および、未来社会創造事業 大規模プロジェクト型の研究課題「スピントロニクス光電インターフェースの基盤技術の創成(研究代表者:中辻 知 東京大学教授、研究期間:令和2年度~令和11年度)」の研究開発成果を基に、開発を進めています。

  • 性能評価用のテスト素子を光学顕微鏡で見たところ

    性能評価用のテスト素子を光学顕微鏡で見たところ

  • 開発中の熱流束センサ

    開発中の熱流束センサ