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出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)における株式会社レストアビジョンへの出資決定について

スタートアップ出資・支援室

https://www.jst.go.jp/entre/

この度、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)において、株式会社レストアビジョン(本社:東京都港区、代表取締役 堅田 侑作、以下「レストアビジョン」という)への出資を実行いたしました。

レストアビジョンは、慶應義塾大学、名古屋工業大学の共同研究成果を基に設立された、網膜色素変性症に対する遺伝子治療薬の実用化を目指すスタートアップです。網膜色素変性症は日本では指定難病であり、グローバルでは数百万人が苦しんでいるとされています。発症すると、視細胞が変性・消失して光受容体タンパク質が働かなくなることで失明に至りますが、いまだに有効な治療法は確立されていません。

レストアビジョンのリードパイプライン(新薬第一候補)であるRV-001は、AAVベクター注)に独自の光受容タンパク質「キメラロドプシン」を治療遺伝子として搭載し、患者の視覚再生を図る遺伝子治療薬です。

今後は、RV-001についてグローバル開発を推進するとともに、セカンドパイプラインとして京都大学と共同研究するRV-002についても研究開発を進め、早期の実用化を目指す計画です。

レストアビジョンは平成28年11月に設立され、JSTの戦略的創造研究推進事業(CREST)の研究課題「細胞内二次メッセンジャーの光操作開発と応用(研究代表者:神取 秀樹 名古屋工業大学 大学院工学研究科 教授、研究期間:平成29年度~令和4年度)」の研究開発成果を基に、開発を進めています。

JSTは平成26年4月より「出資型新事業創出支援プログラム」(SUCCESS:SUpport Program of Capital Contribution to Early-Stage CompanieS)を実施しています。本事業は、JSTの研究開発成果の実用化を目指すベンチャー企業に対しJSTが出資並びに人的および技術的援助を行うことでその創出および成長を促進し、当該ベンチャー企業が行う事業活動を通じてJSTの研究開発成果の実用化・社会還元を促進することを目的としています。出資を通じてJSTがベンチャー企業の株主になることで、民間の資金を誘引する「呼び水効果」も志向しています。