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ユーロサイエンス・オープンフォーラム(ESOF)2022でJSTセッションを開催

「科学と社会」推進部

https://www.jst.go.jp/sis/

2022年7月13日~16日にユーロサイエンス・オープンフォーラム(EuroScience Open Forum:ESOF)2022がオランダ・ライデン市の会場とオンラインのハイブリッド形式で開催されました。JSTは一般財団法人世界防災フォーラムとの共催でオンラインセッションを開催しました。

ESOFは科学文化、科学研究、イノベーションと社会との関係について学際的かつ分野横断的な議論を行う欧州最大規模の対話プラットフォームで、欧州域内外から科学、政策、ジャーナリズム、教育に関わるトップリーダー等が集まり科学の現在と将来のブレークスルーを議論する場となっています。ESOF2022では、全体テーマ “Crossing the borders, engaged science, resilient society”のもと、近年ますます複雑化し相互関連する社会課題への対応・解決に向けた科学のあり方に焦点があてられました。JSTは、多様化する危機を背景に、より一層の統合的かつ効果的な取り組みが求められているレジリエントな社会の実現に向けて、その基盤をなすコミュニティ形成に科学ができること、科学者と地方自治体が共に取り組めることは何かをテーマに議論を行いました。一般財団法人世界防災フォーラムの小野裕一代表理事による進行の下、災害に備えたコミュニティづくりの事例と課題について柳谷 理紗氏(仙台市片平地区 住民、仙台市職員)、市民参加型オープンイノベーションを推進するフィンランド・エスポー市の先進事例をKatja Sjöholm氏(フィンランド エスポー市職員)から紹介いただきました。また、Walter Ammann氏(グローバルリスクフォーラム CEO)からは、「仙台防災枠組」等の達成に向け、政府や自治体がリスク管理をどのように考え、リスク軽減に対する意識とコミットメントを高めていくか、グローバルリスクフォーラムが提示するモデルをもとに話題提供いただきました。パネルディスカッションや続くオープンディスカッションでは、コロナ禍を受けてコミュニティ形成にデジタルやデータを活用するメリットや可能性、科学が提示できる客観的な視点の重要性の他、成長志向の経済モデルの是非をよりオープンに議論する必要性など様々な意見が交わされました。JST「科学と社会」推進部の荒川部長からは、対話を社会課題解決のアクションに繋げていく重要性と、来年3月に仙台市で開催される世界防災フォーラムに議論を引き継いでいくことへの期待が述べられました。次回のESOFは2024年にポーランド・カトヴィツェで開催される予定です。

  • セッション名:”Integrated Community Building to Sustain a Resilient and Healthy Society”
  • 主催:JST、一般財団法人世界防災フォーラム
  • パネリスト:
    • 柳谷 理紗氏(仙台市片平地区 住民、仙台市職員)
    • Katja Sjöholm氏(フィンランド エスポー市職員)
    • Walter Ammann氏(グローバルリスクフォーラム CEO)
  • モデレーター:
    • 小野裕一氏(一般財団法人世界防災フォーラム代表理事)
  • オーガナイザー:
    • 荒川敦史(JST「科学と社会」推進部 部長)
関連リンク
EueoScience(外部サイト)
ESOF2022ウェブサイト(外部サイト)