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戦略的創造研究推進事業(ACT—I)平成30年度採択者(3期生)の加速フェーズ支援対象の研究課題決定について
戦略的創造研究推進事業(ACT—I)におきましては、平成30年度採択者(3期生)の加速フェーズ研究提案希望者に対し評価会を実施し、加速フェーズ支援対象の研究課題を次の通り決定いたしましたのでお知らせ申し上げます。
氏名 | 所属 | 役職 | 研究課題名 | |
---|---|---|---|---|
1 | 穐山 空道 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 |
助教 | 次世代メモリデバイスによるアプリケーションの自動高速化 |
2 | 伊藤 伸志 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 |
大学院生 (博士課程) |
部分的フィードバックに基づくオンライン凸最適化 |
3 | ヴァルガス ダニロ |
九州大学 大学院システム情報科学研究院 |
准教授 | 頑強なハイブリッド深層学習モデルの自動探索システム |
4 | 大城 泰平 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 |
大学院生 (博士課程) |
組合せ最適化と線形代数の交点における理論と応用の探求 |
5 | 鈴木 雄太 | 総合研究大学院大学 高エネルギー加速器科学研究科 物質構造科学専攻 |
大学院生 (博士課程) |
材料計測データのモダリティ変換 |
6 | 中村 優吾 | 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 |
大学院生 (博士課程) |
多様なIoTデバイスを用いたコンテキスト認識に基づく次世代ナッジの創出 |
7 | 中山 悠 | 東京農工大学 工学研究院先端情報科学部門 |
准教授 | 適応的に再構成する通信ネットワーク |
8 | 鳴海 紘也 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 |
大学院生 (博士課程) |
デジタルファブリケーションによる生体模倣インタフェースの構築 |
9 | 早志 英朗 | 九州大学 大学院システム情報科学研究院 |
助教 | 生体信号の確率的生成モデルと推論ニューラルネット |
10 | 船橋 賢 | 早稲田大学 大学院創造理工学研究科 |
大学院生 (博士課程) |
分布型触覚センサと機械学習に基づく多指ハンドによるタスク実現 |
11 | 宮武 勇登 | 大阪大学 サイバーメディアセンター |
准教授 | 連続型数理モデル構築のための不確実性定量化手法 |
12 | 横田 達也 | 名古屋工業大学 大学院工学研究科 |
助教 | 高階埋め込みテンソルモデリングの研究 |
(五十音順に掲載)
<総評> 研究総括:後藤 真孝 (産業技術総合研究所 情報技術研究部門 首席研究員)
ACT-Iでは1年6ヶ月(平成28年度採択者は1年4ヶ月)が標準的な研究開発期間ですが、もし採択者が希望する場合は、その後に加速フェーズと呼ばれる追加支援を最長2年間受けられる可能性があります。そこで、平成30年度ACT-I採択者(3期生)のうち、加速フェーズでの追加支援希望者から研究提案を募りました。研究総括および12名の領域アドバイザーによる評価会を実施し、以下の加速フェーズ審査選定基準に基づき、厳正かつ公平に審査を行いました。
評価会での発表や事前の提案資料に加え、約1年間の研究進捗内容も加味し、引き続き支援することでより一層大きな成果になることが期待される研究提案を追加支援対象として選定しました。
加速フェーズの研究推進においても、領域アドバイザーが採択者の個別担当となる担当アドバイザー制を継続し、採択者が研究者として飛躍するためのサポートをします。また領域会議(合宿形式の研究発表会)等で、ACT-Iの若手研究者同士がお互いに切磋琢磨し相互触発できるよう、将来の連携につながる研究者同士のネットワーク構築を促していきます。
加速フェーズ対象ではない研究課題も含めてACT-Iでは優れた研究成果が創出されつつあり、それらは2020年5月15日(金)~16日(土)のACT-I先端研究フォーラム(成果発表会)でご覧いただけます。3期生全員がACT-Iでの成果・経験・研究者同士のネットワークを生かして今後も活躍することを期待しています。
<加速フェーズ審査選定基準>
【公募における選考基準】
- 戦略目標の達成に貢献するものであること。
- 研究領域の趣旨に合致していること。
- 独創的・挑戦的なアイデアに基づく提案で有り、国際的に高水準の発展が将来的に見込まれる研究開発であって、科学技術イノベーションの創出につながる新しい価値の創造が期待できること。
- 研究提案者は、提案研究の内容、研究姿勢や他の研究者との議論・相互触発の取り組みを通じて、当該ACT-I研究領域全体の発展ならびに関係研究分野の継続的な発展への貢献が期待できる存在であること。
- 以下の条件をいずれも満たしていること。
・研究提案の独創性は、研究提案者本人の着想によるものであること。
・個人型研究として適切な実施規模であること。
【加速フェーズ審査における追加事項】
- ACT-I研究期間における目的の達成状況、成果(見込みも含む)について高く評価できること。
未達成もしくは失敗した場合も、合理的な理由や失敗の原因解明など、加速フェーズに貢献しうる結果が得られていれば積極的に評価する。 - 加速フェーズの計画内容がACT-I研究期間での成果等を踏まえていること。
- 加速フェーズへの移行が、研究者としての個の確立に大きく寄与すると期待できること。
以上